2023年10月26日 01:00
「群集心理」という行動心理があります、特にその中で私が極めて奇異な現象として心に残るのが先の東北大震災での「自粛」という社会現象でした。
まずテレビのコマーシャルが一斉に姿を消し、不夜城と呼ばれる都会の繁華街も火が消えたように真っ暗闇に包まれました、それが数ヶ月間にも続きました、これが奇異な現象でなくていったい何んと表現すればよいのでしょうか。
確かに被害の規模や被災者のことを思えば当然だと思います、しかし本来の「自粛」とはあくまでも自身の心の置き場による主体的な行動であるはずなのです、当時は個々の判断ではなくて「みんなと同じようにしなければならない」という一種の強迫観念に似た空気感が蔓延していたようにも感じました、これが私に実に違和感を与えた事実です。
これは何も大規模な災害だけの話ではありません、例えばイジメの世界もおそらくイジメる側の「そうしなければならない」という空気感が蔓延し正常な判断を狂わせている可能性があります、また株や先物などにも市場マインドという厄介なファンダメンタルズが存在します、特に大きな要因は何も無いのに突如として乱高下し市場にパニック現象を齎してしまいます。
昆虫や動物にも群体変異や集団自殺といった奇異な現象が見られます、いったい神様はどんなDNAを我々地球上の生命体に組み込んだのでしょうか、空気感による「群衆心理」ほど読めない行動はありません、経営者は少なくても群衆の行動ではなく自身の五感で行動判断を行うことが肝要です。
逆に言えばこの群集心理を上手く活用した者は市場を作りヒットを生みだしているということなのかもしれません、それが一つの成功法則でもあるのです。