師匠から私が何度も立ち返るべき言葉として教えていただいたことがあります。 「主観を入れるな。ありのままの事実を出せ」です。
当たり前のように聞こえますが私はこれが一番難しいと感じていました。 報告は任務を与えた方が判断するための材料を渡す行為です。 私は評価や言い訳ではなく、判断できる形の事実を出すことが大事だと頭では分かっていました。
ところが現場では私は報告をそのまま出せなくなる瞬間がありました。 「このまま言うとまずい気がする」「怒られる気がする」。 そう感じた途端に言葉をやわらげ、角を落とし、事実に主観を混ぜてしまっていました。
特に一番きついのは与えられた任務をきちんと実行できなかったときです。 未達の事実があると後ろめたさや恐れが強くなり、隠したくなったり和らげたくなったりしました。 しかし、ここが一番危ない局面でした。 未達の事実を小さく見せた瞬間にありのままの事実ではなくなりの任務を与えた方の判断が狂ってします。 重要度を誤って捉え、手当てが遅れたり、打ち手がズレたりします。 その結果、本来なら早く収束できたはずの問題が取り返しのつかないところまで進んでしまうことがありました。
叱責を避けたい、格好悪く見られたくない、後ろめたさを減らしたい。 そうした気持ちは自然に出てくるものですが、そこで主観が入り込むと事実がぼやます。 止まっている場所が曖昧になり、対応が遅れ、その結果状況は確実に悪化します。 一番厄介なのは防御のつもりでやったことが実は仕事の邪魔になり、師匠の判断の邪魔になっていた点です。 自分を守ったつもりでも、私自身が追い詰められ、周りも追い詰めてしまう状況を作ってしまいました。
だからこそ師匠が教えてくださった「主観を入れるな。ありのままの事実を出せ」という言葉は、精神論ではなく報告という行為が機能するための要点なのだと今は思います。 次に「そのまま言うとまずい」と感じたらそこが合図です。 防御壁を立てる前にまず事実を出します。 報告の目的は自分を守ることではなく、相手が正しく判断し状況を前に進めるための材料をお渡しすることです。 結果としてそれが自分を守ってもらうことにもつながります。
私はこれまで、「こういう状況なので、こうすればいいですか?」と自分で用意した結論にお墨付きをもらうだけの、相談の形をした自己確認を繰り返してきました。 事実ではなく自分の前提と願望をまとめて押し出していただけです。
師匠からは「全部自分勝手な思い込みで周囲をひっかきまわしている、どんどん人が離れるぞ」とはっきり指摘されました。 相手の気持ちを確かめず「こうした方がいいはずだ」という自分の思いを一方的に押し付けてきました。 その結果、本来その人の判断の場を奪い、相手を自分の枠組みの中で扱ってきたのだと思います。
長い間これは「自分の根深い性格の問題だから簡単には直らない」と決めつけていましたが、その考え自体が「仕方ない」と逃げるための防御壁でした。 師匠の言う"成功思考"を学べとは、性格そのものの良し悪しではなく、"成功する行動を生み出すOS(行動原理)"を入れ替えることなのだとようやく理解しつつあります。
古いOSがいちばん強く作動する場面も見えてきました。 納期や期限に追われているとき、あるいはその場で答えを問われたとき、「今ここで答えなければならない」と感じた瞬間に、自分を守る防御壁が立ち上がり視野が一気に狭くなってしまいます。 そのたびに自分のことだけで頭がいっぱいになり、相手や状況が見えなくなる。 しかし師匠はどんな時も動じません。 それはどんな状況になってもいいように考え抜き準備をしているからだと思います。 焦りやすい自分はまずその手前の段階として、同じような場面を想定して人一倍準備をしておくところから始めなければならないと感じています。 そうやって土台を整えたうえで、問われた瞬間にその場しのぎの結論を言うのではなく一呼吸おいてから事実に基づいた言葉を選べるOSへと少しずつ切り替えていきます。
今はまずそのOSをアップデートする「入口」として、動き出す前の「チェック機能」を実装します。 動く前に一瞬だけ、①いま言おうとしていることは事実か、それとも自分の意見か、②相手のことを勝手に決めていないか、③自分の安心のために相手を動かそうとしていないか、この三つを自問する。 特に時間に追われている場面ほど、このチェックを一度はさむ。 それによってその場しのぎの結論を口にする前にいったん立ち止まり、まず事実と相手の意向を確認することを自分に思い出させようとしています。 今の私にできるのはこの基本からやり直すことです。
相手を自分の枠組みで扱わない。 まず事実と相手の意向を聞く。 自分の安心のために人を動かさない。 こうした準備とチェックをその場かぎりで終わらせず、日々のやりとりの中で繰り返すルーティンとして体に覚えさせていきたい。 これは本来、コミュニケーションの基本だと思います。 だからこそできていない影響は大きい。 ここに取り組む価値は大きいはずです。 これまでと同じOSのままでは先がない。 自分のOSを更新し続けていきます。
最近特に師匠から「割り込み処理を先に終わらせろ」とご指導いただいています。
ITでいう割り込み処理とは、CPUが今やっている処理を一時停止して急ぎのイベントを処理し終わったら元の処理に戻る仕組みです。 CPUは本来プログラムを順番通りに実行します。 しかし、キーボード入力やネットワークからのデータ到着など今すぐ対応すべき出来事が起きると、状態を一度保存して割り込み処理を行い完了後に続きを再開します。 イベントが起きていないかを常に確認し続けるポーリングを延々と行うより、何か起きたときだけ反応するほうが無駄が少ない、という発想です。
一方で、ITの世界には「割り込みをキューに溜めて、あとでまとめて処理する」というやり方もあります。 割り込みが多すぎると一つ一つに完全対応していられないのでとりあえず受け付けてキューに並べておき、落ち着いたところでまとめて処理するわけです。 また割り込みには優先度をつけ高いものから順に処理し、緊急性の低いものは後回しにする仕組みもあります。 人間の仕事で言えば、発生した業務の依頼をひとまずタスクとして書き出し優先度をつけたうえで時間を決めて一気に片づけていくイメージです。
ただここで行き詰まることもあります。 キューに積んだとしてもその山を処理しきる時間もパワーもなければ割り込みタスクは増え続けるだけです。 ToDoリストばかり肥大していき、頭の片隅のノイズが増え、メインの仕事にも集中できなくなります。 溜めても実行できないならその溜め方や受け方そのものを見直す必要があります。
ITでは「割り込み禁止」という考え方もあります。 重要な処理中だけ一時的に割り込みを受け付けないという仕組みです。 仕事においても本来の目的と関係が薄い仕事は優先度を下げる、そもそも必要のない仕事は安請け合いしない、といった姿勢がこれにあたります。 何でも受けてとりあえずキューに積む、リストに加えるのではなく、必要性の薄いものは「これは受けない」と決めることで全体のフローを維持し、仕事の流れを滞らせないようにすることが大切です。
割り込み処理を先に終わらせるためには、受けた以上はさっさと片づけて残さないこと、そしてそもそも不要な割り込みはむやみに増やさないこと、その両方が必要でした。 「割り込みを溜めず、受けるべき割り込みだけをさばく」という当たり前のことをどれだけ徹底できるかが、自身の仕事の質と心の余裕を生んでいくのだと感じています。
師匠からは常に「流れを意識しろ」と教えていただいています。 複合的な状況の先を見通し、数手先まで読み自ら流れをつくること。 言葉にすれば簡潔ですが実践するためには知識に基づく幅広い状況把握と数多くの経験を基にした流れの変化の洞察、解決法を考案し即実行する行動力、覚悟・判断していく胆力が必要となります。 師匠はまるで量子コンピューターを搭載しておられるかのように簡単にやり遂げていらっしゃいますが、その陰にある努力は計り知れません。
もちろん誰もが直ぐに同じようにはできません、師匠はこうも示してくださっています。
「自分にその能力が無い人や獲得できない人は理想とする世界を得られないのでしょうか、否可能です、そういう思考ができる人のできるだけ近くで活動し人生のパイロットランプの如く意識して思考と行動を真似するだけでよいのです、これも一つの成功するための流れに素直に従うということかもしれません。」
出典 悠々スローライフ 「流れの意識~充実した人生を送るために」
まずは教えを素直に真似ることから始める。 真似をするというのも決して容易ではありませんが、自分にできるところから慣らし少しずつ広げていくことを続けたいと思います。
物事はうまくいく時もあればそうでない時もあります。 結果が伴わないのであればそのような結果を生み出すような行動を自らが選んでいたということ。 自身の行動は変えられるのですからうまくいく流れを作ることが大切と教えていただきました。 毎日のルーティーンも自身の流れを作ることに大きな影響を与えるそうです。 改めて学び直し、教えにしたがって実践することが何より重要だと実感しています。
師匠が示してくださるゴールの姿を目指し一段ずつ階段を上り、流れを感じられるようになりたい、自身の振る舞いを再構築して着実に歩みを進めたいと思います。
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このブログは、師匠から教えていただいたことを記すものです。
師匠のブログは以下にございます、リンクから是非ご覧ください。
愉々快々(完結)、行雲流水(完結)、経営者思考塾(完結)、経営者駆け込み寺(更新中)
師匠と関わらせていただくと気づくことがあります、一切迷いがないのです。 常に即断即決をされており、その決断が前回お伝えしたユニオン思考、自社も相手も世間も良しの三方良しが成り立っています。 どうしてこんなことができるのか師匠から教えていただいていたのですが、それは常に先を見越して考えていらっしゃるからだそうです。 一手先ではなく数手先を読みどんな状況にも対応できるように日々考え抜いていらっしゃるそうです。 状況が変化しそうな場面でもどちらに転んでも三方良しで相手にも利があるように準備していらっしゃいます。 そのような準備を常にしておき心をクリアにしておくことが成功の秘訣とのことです。
私自身はまだまだ視野が狭く目の前のことに追われています。 それでは少し状況が変化しただけで対応できず成功から遠ざかってしまいます。 よく師匠から「心がザワザワしている」とご指摘いただくことがあります。 この状態のときは目の前のことで目一杯になっている状態であり、そのままではビジネスどころか誰も寄ってきません。 今は一人では解決できないことや時間がかかることに対して皆の協力を得て乗り切り、様々な懸念材料を消していくことで心をクリアに保つようにしています。 そうすると自然と協力いただいている皆さんへの感謝も生まれてきますし、何より考える時間と心の余裕が出てきます。
師匠は考える時間を特に大切にされていらっしゃいます、常に周りの皆が成功することを考えていらっしゃいます。 だからこそ師匠の周りには個人の方から大企業の重役の方まで自然と人が集まってくるのだと思います。
成功するにはユニオン思考で考え抜くこと、そして準備を整えておくこと。 そのために心をクリアにしておくことが大切です。
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