「経営者は孤独な存在である」とは昔からよく聞く言葉です、そもそも経営者とはある意味では常に孤独なのです、社員がゼロでも1万人いても同じです。
会社の方針や計画を社員と共に策定したところで、実行判断やその責任は経営者が一人で背負うしかないのです。
社員が数万人いてもこの責から逃れることはできないのです、だからどこかで「誰にも解らない」、「何時もひとりぼっち」ということを意識してしまうのです、それが経営者の正直な気持ちです。
であれば正直にそれを認め、同じ心情を抱える人と行動を共にすれば良いのではないでしょうか?
経営者の価値ある思考とは自身の事を他者に理解してもらう努力ではありません、自身の事を理解しようとしてくれる人を何人作れるかというものです。
自身を理解しようとしてくれる人を常に傍に置くこと、そしてその状況を自然に作り出せる人が成功するのです。
逆に成功しない人は、自身を理解しようとする人たちにストレスを与えたり信頼を傷つけてはせっかくの縁を台無しにしてしまいます。
どんな能力や経験のある人でも一人では正直何もできません、そもそもビジネスの根幹が他者との取引なのですから。
経営者が寂しさや侘しさに堪えることなど美学でもなんでもありません、寂しさや侘しさを語り合える仲間が常に傍にいるという事実を作り上げること、これこそが経営者としての美学そのものなのです。
マイナンバー制度の導入により何れは知らないうちに個人も法人も口座情報が税金や年金などと紐付けされるようになります、特に個人事業主や小規模法人の経営者は憂いなく事業推進する為にも収益管理や口座管理は綺麗に明瞭化しておくのがよいでしょう。
売り上げの現金回収を避けて口座振り込みにして帳簿と会計の金額を奇麗に合わせるようにしておくこと、法人と個人の口座の移動を頻繁に行わず月に1度の定額報酬支払いという形に切りかえておくこと、法人と個人の貸し借りを極力行わないようにしておくことなどは今後は重要事項になります。
ここで本当に気をつけなくてはならないことを一つだけ言っておきます、それは副業での収入です。
経営者とはいえ事業が本格稼働せずに臨時のアルバイトなどで生計を立てている人も多いと思います、驚くことに法人で決算申告を行っていれば個人の申告はしなくても良いと思いこんでいる起業家がいることです。
会社員も経営者も関係ありません、何処からの収入であろうが個人で得た収益は法人とは別に個人で申告しなくてはなりません。
また副業はほとんどが源泉徴収で予め手取りが少なくなっています、これをみて税金を払っていると思いこんでいる人もいますが、これは法人の税務上の義務であり定額を預かり一時的に納税しているだけであり、個人のトータルでの税額が確定しているものでも納税が完了しているわけでもありません。
個人では源泉徴収分も含めて申告して、足りなければ不足分の税金を納め余れば源泉徴収で支払った分から還付されます。
会社員でありながら副収入がある人は、税務署や年金事務所からの通知で会社に副収入があることが全てばれてしまいます。
知られたくない秘密の収入、これからは全て天の見とおすものとなることを覚悟して全てを正直に申告することです。
そして世間にばれたらまずいと思うことは絶対に行わないことです、正道を歩んでさえいればマイナンバー制度は歓迎すべき制度なのです。
この制度の導入でビクビクしている人は間違いなく後ろめたいことをやっている人です、この制度は「正道を歩め」という天からの教えです、これを機に自身の姿勢を正すことが肝要です。
自分の意図した事を実現させる方法として、過去から特に販売業界などで教えられるものにとんでもないものがあります。
「相手に伝わることを意図して周辺の人に相談と称して自身の望む事項を告げる」、「相手を感情的にして自身の望むように持っていく」、という駆け引き的なテクニックを新人に教えるのです。
ビジネスなのだから自己利益を追求することに対しては何も言いませんが、他者の心を踏みにじる行為はビジネス云々以前に人として失格です、期待している明るい未来など望むべくもなく確実に失敗します。
それと私ほどの歳にもなるとこれらは全てお見通しです、それを解った上で大人の対応であえて乗せられた振りして相手の望む通りにしてあげます。
望むようにしてあげるのは優しさなどでは決してないのです、私流の絶縁する気持ちの表れです、つまりその人とは今後において関わりを断つことを確実に計算に入れた付き合い方法を選ぶようになります。
したがって怒りも悲しみさえも出てきません、何故ならその時点でもう「どうでもよい人」になっているからです。
これらをある程度の年齢の人がやるのは生き方に染み込んでしまっているので勝手に落ちていけばいいと思えるのですが、最近は20代の若者がこれを駆使してくるのには「世も終わりだな」と日本の未来に失望します。
若い人は若い人なりの経験不足からの正直さがほしいです、「若気の至り」とは本来はそういう意味で使われる言葉なのです。
ようやく実用化されつつある産業用ブロックチェーン技術ですが、この産業用ブロックチェーンによって新たなる経済秩序が齎されようとしています。
例えばP2P取引は新たなる経済秩序を生む媒体という存在になる可能性が極めて高いです、P2P取引とは個人と個人が仲介者を介さずに相対(あいたい)取引を行い得たいものを得ていくという取引です。
つまり有益な能力や価値の在るものを持つ人は労働しなくても大きな利益を生んでいく可能性があるのです、オーバーな話しではなく1件の特許実施権と1棟のマンションの交換といったことが現実に起こり得てくるのです。
地球上にお金という媒体の誕生により労働生産性という秩序が生まれました、労働生産性とは一人の人間がその業務に従事したとして幾らの利益が生まれるかという概念です。
統計では農業や漁業の生産性は低く、金融やITといった付加価値サービス業がどの国でも高いものとなっています、しかし産業用ブロックチェーンによるP2P取引の誕生によってこれまでの過去の統計は全て意味の無いものとなります。
更には「労働」そのものの意味や「労働生産性」という価値そのものが成り立たなくなる可能性もあるのです、それは産業用ブロックチェーンによる経済秩序そのものが利益を生む媒体になるからです、つまりお金や時間を使わずに利益を生むという新たな秩序が生まれてくるのです。
人間はお金の無い時代にどのようにして欲しい物を得てきたのでしょうか、これが最大のヒントです、近未来にはお金で物を買うという秩序そのものが崩壊する可能性があります。
お金という物を買う媒体は持つ者と持たざる者を大きく差別化してきました、ではお金そのものが必要としない時代にはどんな人が飛躍するのでしょうか。
人間はお金という媒体を考えたことによって本来の平等な関係を崩壊させました、それはお金を使ってお金を生むという秩序が成り立つようになってしまったからです。
したがって現在の強弱の関係は持つお金の量によって齎されていると言っても過言ではありません、これが今後はお金という価値概念を問われる時代になってくると思うのです、それが産業用ブロックチェーンによるP2P取引が齎す新たな経済秩序です。
この新たなるお金の量ではなく価値の量による経済秩序、これをどのように捉えてどのように利用していくかでこの先の強弱関係が明確になって現れてくると予測しています。
「生まれ変わって頑張ります!」という人がいますが、その多くの人がその場だけの言葉で何も変わっていきません。
「生まれ変わる」とは簡単なことではありません、今まで得てきた物を全て投げ出してゼロからやるということなのですから。
人間は簡単に得た物を捨てることはできません、気持ちを切り変えたいという意味で言いたいのであれば「心機一転させて頑張ります!」程度が好ましいと思います。
自身にも大きなプレッシャーがかかることもないし、周囲にも妙な期待感を抱かせることもありません。
「心機一転」と言えば年始や月変わりはそのきっかけに都合のよいタイミングです、また契約締結など何かの節目を基点に行うことは私もよく使う手です。
重要なのは気持ちの問題ではなくて姿勢の表示とそれを継続させることです、これが自他共に「変わった」と認められる根拠となるのです。
何かを変えたら継続、何が起きても我慢、そして結果が出るのをじっと待つことです。