2025年2月 7日 07:00
自然農での放置栽培実践には土壌の質がそれに見合っていなければなりません、そこで冬季でしかできない土壌改良を実践しました、その改良方法とは肥沃土壌を維持するに必須な有益菌を増やすことです。
ガーデニングで伐採した樹木の枝や落ち葉などで畑の中央部分に畝を作りそこに土を被せます、そしてその脇には30Cmほどの深さの溝を掘っておきます、こうすることで好気性の糸状菌が土の中で有機物を醗酵によって分解し土壌に窒素分を充填します。
最終的には春前に掘っておいた溝に畝の中の有機物と土を埋めて土中で今度は放線菌などによって分解され窒素分を増やします、冬の間に畑を休めせてはいけません、冬季に土壌を休めせると土壌が締まってしまいせっかく出来上がった団粒構造が台無しになってしまいます。
自然農実践のための土壌作りは各種の書籍からの情報を基に総合的に考えるに最低3年はかかります、したがって毎年場所を変えながら同じように土壌に有機物を投入して有益菌を増やしていきます。
この畝の中に有機物を投入する際に米糠を一緒に撒いておくと早く糸状菌が発生するようなので10リットルほどの米糠を混ぜ込んでいます、また畝以外の土壌にはもみ殻を100リットルほど撒いておきました、春にこれらは菌によって醗酵分解して肥料を使わなくても土壌に窒素分が豊富に存在するようになるでしょう。
冬の間にしっかり土壌の団粒構造を維持し窒素分を作っておけば春以降に耕起することも肥料を追肥することも不要となります、気温が下がったときは糸状菌が有機物を醗酵分解するに適した季節です、これが温度が上がるとカビの原因となってしまいます、近年の農業は経験や勘ではなく根拠を持ったテクニックが重要になるのです。
伐採した枝や枯葉の有機物に土を被せる前に米糠を混ぜておくと糸状菌がより元気に活性化します、またその他の部分には土壌表面にもみ殻を撒きました、これも水はけを良くして有益な菌を増やす方法として有効です、近所の畑は白っぽく乾燥して砂埃が舞っています、しかしこの畑はしっとりと水を含んで黒ずんでいます、この差は春以降にしっかり現れるでしょう。