2025年1月 3日 07:00
近代農業において畑の耕起は常識化されてきました、耕起し畝を作り種や苗を植え野菜を育てるのですが野菜の成長よりもはるかに早いスピードで雑草が生えてきます、耕起と草むしりは農家のルーティンと言っても過言ではありません。
では何故耕起すると種を撒かないのに雑草が生えてくるのでしょうか、それは雑草の種は飛んでくるのではなく実は土の中で休眠しているからです。
雑草の多くは好光性の種子です、したがって土の中に眠っていた種が耕起され表面に出てきて光を浴びたとたんに目覚めてあっという間に成長するのです、そこで畝に黒いシートでマルチングするのですが畝の中で成長した雑草はシートの脇や穴から顔を出すようになります。
これらにより畝の脇にはびっしりと雑草で覆われるようになり、慌てて草むしりをするのですが土壌の表面を掘りますので別の種子が次々と表面に出てきては繁殖するという繰り返しになります。
自然農で耕起しないとこういった負の連鎖は起きません、雑草も野菜と共存しながら土壌表面が乾燥するのを防ぎ空気中から取り込んだ窒素を野菜に送ることにもつながります。
耕起しないと新たな雑草が生えず草むしりからも解放されます、そして土壌を強くして健康な野菜を作れる土壌に成長していくのです、どんな植物でも生える隙間があれば生えてきます、隙間を無くせば意味の無い植物は生えてこないのです。