2024年11月 1日 07:00
自然農法を活用し更に何もしない農法を目指した自流「放置栽培」実験第一弾は、10年以上も野菜栽培を行っていなかった荒れ放題の畑に肥料も水も撒かずに苗を植えるだけでサツマイモが収穫できるかどうか実験してみました、サツマイモを実験の最初に選んだのは荒地でもある程度の収穫が見込める野菜だからです。
結果的には大成功だったのですが土中のミミズなどの虫害でサツマイモの表面に傷が多数できていました、ただ見た目が悪いだけで売るのではなく自分で食べる分には何の問題もありません、それ以上に完全放置でもちゃんと野菜が収穫できるという経験と実績が重要です。
何冊も本を読んで自然農法の更に上をいこうとする放置栽培の良さを理解しても実践できる勇気のある農家さんはほぼ皆無です、何も経験のない私だからこそ過去の経験や常識に囚われずに無条件に受け入れて実践できたのかもしれません。
2024年6月14日
10年以上放置された休耕畑にサツマイモの苗(蔓)を適当に10本植える
放置栽培実践の最初なので軽く土を均し畝(うね)を作ります
雑草はあえて抜かずにそのまま放置します
畝の土の中にも雑草の根だらけですがあえて取り除きません
同年8月8日
気温40度近くの日が続いた猛暑激しい今年の夏、雑草に埋もれながらもサツマイモの葉は何とか確認できるので育っていることを祈ります
葉が虫食いだらけなので無事に育っているのか若干不安
それにしても写真を確認していて野菜栽培の敵であるヤバイ雑草を発見
同年10月9日
収穫目安である植えてから100日以上経ったので収穫することに
猛威を振るっていた雑草は猛暑の後の連日の大雨で萎れるように全滅
枯れた雑草を尻目に葉は元気なようですがはたして芋はできているのか?
なんと無事どころか立派なサツマイモが10苗で大小40本収穫できました
残念なことに全員で収穫しながら泥を洗い流すという流れ作業のため収穫中の写真を撮れなかったのですが芋ができているか確認した際の写真は何とか撮りました
それにしても何もしてないのに硬い土がふかふかの土に変わっていたのには驚きました
2本の苗には芋がゼロでした、原因不明ですが芋が出来なかった蔓の葉が他に比べて大きかったので芋を作らずに蔓の成長にエネルギーを使った結果起こる「蔓ボケ」現象を起こしたのかもしれません
ただ蔓ボケを起こす要因は土が富栄養だということなので他の野菜も栽培可能な土壌にサツマイモを植えたことをきっかけに変化したのかもしれません
蔓から芋を切り落として泥だらけになりながら芋を洗って乾燥させます、乾燥中の芋を見てお隣さんが「本当にほったらかしでもちゃんとした芋ができたな~、驚いた!」と笑いながら話しかけてきました、ここには月に1度程度しか来ないし、来ても畑仕事は何もしてないのだから無理もありません
「去年今年と猛暑に加えて雨が降らないので畑が砂漠のようになって野菜が全滅したようで近所の農家さんはみんな困っている」、という話をお隣さんから聞きました。
暑さで砂漠化する原因はたった一つです、それは雑草を刈るからです、水撒きもしないのに私の畑は真夏でも常に湿っていて土もふかふかしていました。
その要因は雑草を刈ったり抜かないので直射日光に土が晒されないのと雑草の根によって土が団粒化しスポンジのように水分が保てるからに他なりません、まさにこれが自流放置栽培の妙なのです、つまり雑草で天然の保湿マルチングをしているわけです。
何もしない放置栽培の最大のメリットがここにあります、他者の目など気にせず自身で良いと思ったこと実践するに限ります、「ずぼら農家」だと言われてもいいじゃないですか結果が良ければそれでいいのですから。