
ヤマハから「サウンドシャワー」という名の商品が過去に発売されたことがあります、この言葉を最初に聞いたとき「音楽をシャワーを浴びるように全身で感じるオーディオか?」と思ったのですが全然違っていて浴室で使用可能な防水オーディオだったというオチでした。
この言葉が頭から離れずに何時かはシャワーを浴びるように音楽を全身で感じるオーディオ装置ができないかなんて考えているのです、間接照明が刺激がなくリラックスできるように間接音響もきっと心地良いと考えるのは極自然の思考です。
BOSEは「空間和音」という技術を創出し、空間で合成される音を最終的な音色としてスピーカー作りをしているオーディオメーカーです。
何かBOSEの空間和音での音作りにヒントが在るように思えるのです、例えば暴風雨の際の重低音域の音圧(風圧)は半端ではありません、身体が飛ばされるほどなのですから。
こんなにも物凄い音圧(風圧)でありながら耳には大きな音として感じません、これが音の空間合成作用により耳に聞こえる周波数が複雑な位相の合成によりキャンセルされて、合成されない重低音域だけが残るので身体が飛ばされる程の音圧(風圧)でもうるさく感じないのです。
こんなところに何かヒントが隠されているように思います、「サウンドシャワー」という発想を考えているだけでワクワクします。
中高音域はしっかり聴き取れているにも関わらず、ベースやバスドラの音で身体が揺れ髪の毛が飛ばされる、何か面白くないですか?
ということで現在間接音響の各種実験を日々行っているのです、面白かったのがスピーカーを壁に向けて間接音で聴いてみたときのことです、これが絶妙で体験したことの無い音場を作りだしました。
12帖ほどの部屋なのですがまるで大きなホールで聴いているかのような音響効果が出たのです、そして離れても横に移動しても音場がほとんど固定化しているのです、これはもしかして面白い装置が作れるかもしれません。

私は子供のころに発病した角膜アレルギーによって、弱視と乱視が混ざった常に遠くも近くも像がくっきりしないという生活を余儀なくされてきました。
子供の頃から角膜に常にアレルギー症状が残り、眼鏡やコンタクトレンズもつけられないことからずっと裸眼で過ごしてきたのです。
昨年の秋ごろからは何とか見えていたパソコン画面もぼやけるようになり、近眼と乱視に老眼も加わりパソコン操作する際には老眼鏡をかけるようになりました。
近眼は老眼になりづらいという話が時々聞かれますが老眼は遠視ではないので関係ありません、老眼は老化現象により遠近の調整ができないために近くの像がぼやける状態なのです、対して遠視は水晶体の慢性的な変形で常に近くの像がぼやける症状です。
さてオーディオと眼鏡の関係なのですが、この1年で老眼鏡を6個も買ったという話です、様々な度数とフレームの形状など種類は全部違います。
これなのです、オーディオでも同じようなアンプを買ってコレクションするのと極めて近いなと思うのです。
機能や音色が異なるとその機能や音色を自身で納得するまで確認したくなってしまうのです、眼鏡も同じようにしっくりくるものに当たるまで買い続けてしまいました。
果ては眼鏡の歴史やレンズの科学まで探ってしまうのです、そして新しい情報を得てはそういった仕様の眼鏡を試してみたくなる、そんなことの繰り返しです。
対象が何であれ興味を持つと同じように納得するまでやり通してしまう、そんな性格からオーディオもきっと今のような状況になっているのだなという話でした。

オーディオマニアは長寿、そんな思いが走ってしまうのが各所で行われている試聴会の会場風景です。
約80%の人が70歳を越えています、そして皆さん医者に弁護士に会社役員とビジネスも現役です。
本当に皆さん元気で驚かされます、私などはここに入れば若もの扱いです。
何かに没頭すると右脳が鍛えられると言われていますが、常に音質向上させるためのアイデアを考えているのでしょう、とにかくみなさん思考が柔軟で試聴会でも各種のユニークなアイデアが出てくるので非常に有益な時間です。
市販品では物足りないとDIYを楽しむ方も多く、こういったコンテストも年に数回開催されています、ここでも参加者のほとんどが高齢者です。
またアイデアを形にしてくれるオーディオビジネスも在るのです、DIYが得意じゃない人でも世界で一つの自分だけのオーディオ製品を持てる時代なのです。
ただ価格は半端無く高価です、同じ音質レベルなら市販品の倍は当たり前で中には10倍以上するものもあります。
こういった一品ものを扱う専門のオーディオショップも存在します、またこのようなショップの代表も高齢者が多いのです。
更には往年のマニアが代表を務めるアンプの改造専門のメーカーも多数在ります、「**カスタマイズ仕様」とか「**チューニング」と称した製品は中古でも大人気です。
ニーズが在れば必ずビジネスチャンスがそこに在るのです、本当にオーディオ道楽とは深いし多くのビジネスのネタが落ちているのです、きっと往年のオーディオマニアはこんなところにも知恵を巡らせるのでボケずに何時までも元気でいられるのでしょう。

音という価値を考えたとき、その製品の持つ絶対的な音質は確かに一つの価値だと思います。
でも私が音に対する価値はもう一つ在るのです、それは貴重な思い出という価値です。
特にオーディオに目覚めた大学時代から、私の多くの善し悪しの思い出が音というメディアに閉じ込められているように感じます。
当時の音を聴くとその当時の出来事が鮮明に思い出すのです、これが私の音に対する一つの価値だと思います。
これと似たことが研究によって確認されています、それは香りや匂いです。
過去の記憶が突然蘇るきっけかの多くに、香りや匂いが関連している場合が多いのだそうです。
夏草が枯れた後の蒸しかえるような匂い(フィトンチッドという化学成分)で少年時代に野原で遊んだ思い出や田舎の風景を思い起こす人も多いと思います、これは無意識の記憶を司る領域に匂いと共に思い出が記憶されているからだとする研究結果があります。
私はこの香りや匂いと同じように音や音楽も無意識の記憶として、当時の思い出と共に記憶されているのだと思うのです。
そういう意味では私のオーディオアンプのコレクションは製品そのものをコレクションしていると同時に、その製品が奏でる音とその音に記憶された思い出のフォトアルバムだと考えているのです。
だから何時でも聴けるように定期的なメンテナンスも苦にならないのです、思い出メディアのコレクションだと考えると更にオーディオ製品に愛着を感じてやみません。

アンプの音質の差は通常レベルの音量で聴く分には大きな差は出ません、とはいえそれなりのクラスのアンプという条件になります、例え小音量でもエントリークラスとハイエンドでは明らかに違いが出ます。
また音質はスピーカーに左右される部分が大きく、スピーカーが安価の場合ではやはり差が出にくいです。
逆に言うと、エントリークラスのスピーカーにハイエンドアンプを繋いでもそれほど大きな音質の差は出ずにむしろエントリークラスのアンプでも充分だと言えます。
アンプの音質の差がはっきりと解るのは、ミドルクラス以上のできれば大型スピーカーを使い、音量も話しをするのが困難な程の音量だと明確に違いが解ります。
ワーキングBGM的に音楽を流したり、ベッドルームで静かに音楽を聴きたい場合などはミドルクラスやハイエンドなアンプは不要でエントリークラスでも充分に機能します。
リスニングスタイルに合ったアンプを選ぶことが重要で、余計な出費を抑えることにもなります。
そういう意味ではオーディオマニアはじっくりと聴き込む為のシステムをメイン、BGM的に使うシステムをサブというように目的に合わせて使用する機器を使い分けているのです。
また、テレビの音質改善やPCオーディオでのデスクトップオーディオは全てサブシステムという位置付けです。
メインシステムは聴き込む為のシステムですから音場感が重要で、リスニングポイントを決め、それに合う様にスピーカーの向きや距離などをきっちりと測ったように設置することが重要です。
サブシステムの場合は小型スピーカーを天井近くに付けると部屋全体にサウンドが広がり、どこに居ても同じような音質で聴くことができるのでお薦めの設置方法です。