「いざというときに、必要なお金を期限までに集められるか?」、これは事業を営む者や人の上に立つ者全てに言える最も最高位の重要不可欠な事項です。
金策を行った瞬間にその人の姿勢や覚悟、ビジネスマインド、有益な人脈の有無、そしてこれまで生きてきた証としての社会的信用力や心許せる人の有無が白昼の下に曝け出されます。
つまり今の状況はこれまでの生き方の集大成であり、集められる金額は現在のその人の社会的価値の額とも言えるのです。
厳しいようですが多くの成功者を見てきて確信を持って言えるのがこの事項です、言葉や身なりは立派でも金策をさせたらあっという間に化けの皮が剥がれます。
更には自分の生活の為ではないのです、事業や従業員の為にどれだけの犠牲を払うことができるのかという姿勢を問い質されるのです。
融資やローンであろうが人から借りようが方法は何でも構いません、期日までに必要なお金を集めることができなければ信用を失い事実上の経営破綻状況となるのです。
たった数万円足りなくても約束の債務履行ができなくなります、このシビアな問題に本気で取り組むことができるか否か、極めて過酷な自分の価値を知らされる瞬間です。
そして、その人の絶対的危機回避能力が露見するのもこの金策なのです、社員を抱え何十年も経営している人であれば何度も何度も期日に間に合うように金策しては重大な危機的局面を乗り越えてきているのです。
最後の最後まで諦めずに知恵を絞り這いずり回っても必要資金をかき集める、これができなければどんな苦境さえも乗り越えることはできません。
つまり金策意識の低い人に重要任務を任せることはできるはずもありません、生きてきた足跡、生き方を表像させるもの、それがこの金策という事項なのです。
この結果においてはどんな指導を行おうとも意味の無いものになります、この金策は後継者に相応しいかどうかを確認するに最も短期間でその人の「人となり」を測れます、そして金策に勝る評価事項はありません。
どんな奇麗な言葉も振る舞いも、どんな立派なスキルや資格も、金策の結果の前では何の根拠も示すことはできません、それらは単なる表面的なポーズや表示でしかないことを証明されてしまうのです。
私は必ず役員など重要なポジションを与えた人、もしくは与えようと考えている人には後が無い状況を作り出して必ずこの金策を命じます。
この結果において多くの人が自然に去って行きます、隠しようのない自身の存在価値を曝け出されるのですから当然と言えば当然かもしれません。
そして共通する最後の言葉が「自分の生活は自分で守る」というものです、結果を棚上げにした本末転倒発言もいいところで言い訳にもなりません。
自身のお金を叩いて事業を構築し、社員を雇ったこともない人というのは何時の時代も根拠のないプライドだけは何をおいても立派なようです。
成功する人はどんな苦境や困難に遭遇しても絶対逃げません、逃げた瞬間に全てを失うことを理解しているからです。
経営者のみならず生きていくだけで逃げ出したくなることなど常に発生します、何事も逃げ出したくなる問題を前にして事実を受け入れる覚悟が肝要です、そして問題の根本解決を冷静に熟考し実行しなくてはならないのです。
逃げ出す人は精神力が極めて弱い人です、本当に逃避するのも精神的にそれを無きものとするのも現実と真摯に向き合うことから逃げるという意味においては同じ次元です。
すぐ逃げの姿勢に入る人の特徴は、事後に言い訳や自身の行動を正当化し後付けの説明など責任回避を行う癖があります。
これらに共通するのが「精神的な逃げ癖」、そしてこの延長線上に現実からの「逃避」が存在しているのです。
逃げても問題は何も解決しません、時間が経過した分更に深刻化することになります。
苦境や困難に遭遇したときこそ冷静になれる人、そして速やかに問題を解決する人、こんな人は真に信頼できる人であり重要な任務を任せられる人です。
精神力が強い人は「何をすべきか」ではなく「何をしないでおくべきか」を意識して判断できる人なのです、ビジネスには「何をしないでおくべきか」思考が極めて重要な意味を持つのです。
信用・信頼において基本にあるのが姿勢であり、中でも「有言実行」するという覚悟が最重要です、「約束を守る」というのは「有言実行」するという覚悟の一つです。
他者に話した事もブログで書いてしまった事でも、自身で発したことは必ず実行しなくてはなりません、そしてその通りの結果を残すことは更に重要です。
つまり自身で発したことは自身との契約の強さを示すゲージとなります、自身で発したことを実際にやらない人は無責任な人であるという証拠です、無責任な行為を平気でできる人はつまりは自分を信用していない人です。
当然のこと自身との約束を守れない人に他者との約束など守れるはずもありません、自分を信用できない人は他者も信用できない人、そんな人と本気で向き合うことなどできるはずもなくビジネスライクな利害関係を除けば関係すら持ちたくありません。
いざというときに信頼できるか、この有言実行こそが「一事が万事」です、そして覚悟とは目に見える物理的な行為でも耳で聞く言動でもありません、目には見えないその人の心の中にあるものであり思考や生き方そのものを指しているのです。
覚悟は姿勢に正直に出ます、姿勢を観れば信用に値する人なのかは手に取るように明確に解るのです。
上手くいかない人の共通点が物事の判断における「優先順位」の間違いにあります、常に優先すべきものが不正解では何をやっても上手くいくはずはありません。
この場・この時・この瞬間に何を優先し誰を優先するか、その人の心の中が丸見えになる瞬間です。
「信頼」を口にしながら、いざというときに自身の利益(経済的だけでなく立場や保身も含めて)を優先するのであるなら何を以て信頼できると言うのでしょうか?
成功する人は常にこの瞬間の優先すべき事項が継続的に正解している人です、その優先順位の正解の継続の先に目標達成や成功が存在しているのです。
そして上手くいかない人ほど「優先順位」を話しの中に多用します、おそらく自身の過去からの選択ミスを強く意識しているのでしょう。
ここぞの時の優先すべき事項を見極められれば、この先どんな状況になるかを考えるまでもありません、優先された事項によって未来が開けるだけですから。
そして現在も未来においても憂いなく付き合える人、後継者としての最低限の資質ではないかと思います。
同性同士で話をするときと異性がいるところで話しをするときでは話しの内容が変わる人がいます、また自ら「男尊女卑」という言葉を使い性別による能力の差を話す人もいます。
もっとも信頼できないのは異性の前で見栄を張ったり善い人を演じる人です、性別を意識する人は確実に国籍や年齢、立場や肩書きを意識し、それによって自身をも合わせようとする人でありパッシブ思考の人に多い特徴です。
また強いコンプレックスを持っている可能性も否定できません、コンプレックスはいたるところで人材登用や人脈形成に適正さを欠くことに繋がります。
何れにしても信用するに値しないし、ずばりグローバル時代に活躍できる人ではありません。
グローバル時代に成功する人とはどんな差別も無く、そして能力が有ってもお金の力で動かない人を真の身内にできる人です。
つまり人間力がモノを言うのです、世界に通じて最後に笑える人とはこういう人なのです、こんな人に自身の夢を託したくなるのは至極当然でしょう。