2022年7月 2日 08:00
春先になると、スーパーやホームセンターの入り口近くには所狭しとポッド入りの花や観葉植物の鉢が並びます。
ここで、買う人は同じ鉢の中からどこを見て選んでいるのでしょうか?
普通は葉の張りがよく他よりも成長しているものを選んでいると思います、でも私は「どうしてこれなの?」というものを入念に見て買っています。
一緒に買い物に付き合ってくれる門下生からも毎回のように聞かれます、「どこを見てこれを選んだのですか?」と。
さて、こういったポッド入りの花や観葉植物などは全てが大量にハウス栽培されています、したがって安い値段で買えるのです、つまり薄利多売の典型例です。
そこで、所狭しとハウス内に並べられるために温度や陽辺りで同じ日に蒔いた種でもその生育状態が大きく変わります、この理由はハウスの中の何処に置いてあったかなのです。
つまり、温度や陽辺りが最適なところに置いてあったポッドは冬場でもどんどん成長して売り出す頃には葉の張りも良く茎も良く伸びています。
ところが、置き場の環境が悪い所に置いてあったものは葉が小さく茎も伸びていません。
さて私が買うのは、この最悪の環境で育った葉の張りが悪く茎が伸びていないものを選んでいるのです。
その理由は明確です、環境が良いところで育ったものはしばらくすると一気に元気が無くなります、そしてちょっとした手入れミスで枯れてしまうのです。
ところが、劣悪の環境で育ったものは放っておいてもどんどん成長していきます、だから私は根の近くの茎が太く葉と葉の間が詰まっているものを選んでいるのです。
植物は買うときの状態では無いのです、買ってきた後のことを考えて買うのです、これがファンダメンタルズという基礎的データーです、全てが理由を知っているか否かで大きく利益が左右します。
「たかが植物、されど植物」、対人の目利きも然りで植物の選択思考と何も変わりません、今の状態ではなく数年後の姿をどこまで読んで選べるか否かです。
ただ、こちらがどんなに将来性を読んでも本人の意思で成長したくないのなら育てようもありません、それであればその人の成れの果ては見たくないので身近に居てほしくないと思うのです。