上位機種の技術をそのままにコストダウンさせたハイコストパフォーマンスなCDプレーヤーのマランツCD5005/FN(2014年発売、定価3.25万円)です。
6年以上にも渡り製造販売されたロングラン製品です、オーディオ各誌のコストパフォーマンス賞を総なめした実績は確かです。
マランツ CD5005/FN

このCD5005/FNは、オーディオ道楽復活後エントリークラスのCDプレーヤーを6台購入して音を確認した中で、最も私が理想とする音色で個人的に気に入っているCDプレーヤーなのです。
それがなんと、ハーフサイズのシステムコンポのCDプレーヤーと同程度の価格とは本当に驚きます。
音色の味付けでティアックの外付けDACのUD-H01を介してオンキョーの高音質デジタルアンプA-5VLと合わせて現在私の暫定版ですが常用システムとして稼動しているのがエントリークラスの本機なのです。
音色に価格は無関係です、音色が気に入ればハイエンドであろうがエントリークラスであろうが関係ないのが私流なのです。
人も同じです、国籍・老若男女・立場やタイトルなどは無関係、その人が気に入れば付き合い気に入らなければ付き合わない、実に人生観がシンプルそのものです。
そして人も音も気に入れば育てて更に磨きをかける、これも一環としています。
音色は締まった低中音域とシャープな高音域が最大の魅力です、ただ人によってはドンシャリ傾向が強いと感じるかもしれません。
AVアンプに繋ぐとこの傾向が更に強くなります。
その意味で、ティアックの外付けDACであるUD-H01を介して上品な音色に変えて愉しんでいるのです。
何度も言いますが、この音質と音色で3万円とは本当に信じられません、コストパフォーマンス的にはケンブリッジオーディオのCD5に次ぐCDプレーヤーだと思います。
ジャズやロックファンにとって、絶対に買って失望させないCDプレーヤーの一つでしょう。
イギリスの名門にして最大のオーディオメーカーであるケンブリッジオーディオのCDプレーヤーCD-5(2017年発売、定価2万円)です。
ケンブリッジオーディオ CD-5(写真上)
下はコンビとなるプリメインアンプのAM-5

2017年、日本代理店が誕生したのを記念しての限定発売での極めてハイコストパフォーマンスなCDプレーヤーです。
音出し一番、切れの良さといいシャープさといい正直脱帽モノの傑作CDプレーヤーです、これが限定発売とはいえ2万円です!
オーディオ雑誌の各賞を総なめするのは当然です、これは本当に価格に合わない音がします。
正直、買える時に何台買っておいても後悔しないCDプレーヤーだと思います、修理に出すよりもおそらく安いと思いますから。
この音色はDACによるものと思いますが、ケンブリッジオーディオの外付けDACが5万円です、これを考えたら2万円というのは破格値です。
オールジャンルOKですが、ジャズやポップスなどボーカルが本当にメリハリがあって綺麗です、上品な音色のデノンのCDプレーヤーとは対照的な元気いっぱいの音色です。
JBLやダイヤトーンなどの元気で明るい音色のスピーカーと合わせたいところですが、逆に高音域が嫌みに聴こえる部分があります。
ソフトタッチのデノンやヤマハのスピーカーだと、相性がよくオールジャンルOKでバッチリです。
これまで聴いたことの無い音色のCDプレーヤーです、こういう音もアリだと思わせてしまうところが凄いです。
尚、トレイの出し入れの速度や読み込みの早さもピカイチ、何だこのCDプレーヤーは?
デジタルプレーヤーの雄、パイオニアのエントリークラスのCDプレーヤーPD-10AE(2016年発売、定価3万円)です。
パイオニア PD-10AE(上)
下は、音質的にベストマッチするハイコストパフォーマンスなプリメインアンプのヤマハA-S301

上位機種PD-30AEとの同時発売であり、PD-30AEは4.2万円でデジタル出力が付いています。
本機PD-10AEは、あえてアナログ出力のみとして価格を抑えたコストパフォーマンスが高いCDプレーヤーです。
音はアナログしか確認できませんが、極めてナチュラルな音色です。
ただ、価格だけで判断するのは大間違いで、このPD-10AEはステレオ専用の高性能な192kHz/24bitDACを搭載しているのです。
音質ですが、私の場合はプレーヤー類はパイオニアが多いので、個人的には聴き慣れた音色で癖も無く音源の音情報を素直に再生してくれるという経験通りの音色で安心感があります。
その意味ではジャンルを選ばないデノンのプレーヤー類と同質の音色です。
尚、金属質に高音域が伸びた音色を好む人には向きません、アコースティックギターやピアノなどをしっとりと聴きたい人にはぴったりな音色を醸し出すCDプレーヤーだと思います。
そう、レコードを聴いているかのような刺激のないマイルドな音色だとも表現できます。
デノンのベストセラーを誇るエントリークラスのCDプレーヤー、DCD-755の最新後継機であるDCD-755RE(2012年発売、定価5.2万円)です。
2019年の購入時も製造販売されており、超が付くほどのロングセラーなハイコストパフォーマンスCDプレーヤーです。
ちなみに私の所有しているDCD-755には「2019年製」とバックパネルにシールが貼ってあります、寿命が短いデジタル製品でありながら7年以上もマイナーチューニングを行いながら製造を続けるとは脱帽です。
ちなみに中古価格も一向に落ちず未だに旧タイプまでも定価の50%前後で売られているのですから、その人気ぶりが解ります。
デノン DCD-755RE
出番待ちで待機中

70年代や80年代、また最新のアンプに繋いで音を確認してみたのですが、やはり最新のアンプの方がデノンらしい大人の音色に落ち着きます。
シャープさとか張り出し感とかそういう良い意味での癖はなく、どっしりとした安心感のある音色です。
打ち込み系のフュージョンなども嫌味な刺激が無く聴きやすいです、逆に元気で明るい音でジャズやロックをガンガン鳴らし込んで聴きたい人には物足りないかもしれません。
深夜にビルエバンスのピアノトリオなどをしっとりと聴き込むときなどは最高の音色を提供してくれるでしょう。
デノンのハイエンドプレーヤーを聴いてしまうとメリハリや粒立ちが欲しい気がしますが、価格を考えたら頑張っていると思います。
エントリークラスとしては立派、価格を考えたら不満は出ないでしょう。
PA用小型スピーカーの名機BOSE101をドライブする為に作られたパワーアンプ1701、改良版の本機1705(1993年発売、2.8万円)はその歴史ある1700シリーズの中で最も売れたBoseの歴史に名を残したアンプでしょう。
踏みつけられても蹴飛ばされても何台も重ねて設置しても壊れないと豪語するだけあって、ケースは頑丈なアルミダイキャスト製でケースそのものが放熱板として機能するように作られている小型パワーアンプの名機中の名機です。
30年経った今でも完動品で大きな傷が無ければ2万円近い価格で販売されています、Boseファンにとって101や121を最大限に引き出すアンプは不可欠なのでしょう。
BOSE 1705

BOSE1705とケンウッドA-M70(左)
下はサンスイのプリアンプの名機CA-2000
2機種がどれほど小さいか解ります。

音質ですが、BOSE101などの小型スピーカーは、イコライザーを101モードにして鳴らすと最適な音質になります。
とはいえ、イコライザーの効きはそれほど効果を感じられないほどの微妙なものです。
音質的にはドンシャリ気味ですが、中音域の張り出しと低音域の下から突き上げるド迫力は流石に楽器用のアンプを意識した音作りがされていると評価できます。
同時期にBose101のドライブを意識して発売されたケンウッドの小型パワーアンプA-M70に比べ価格が半分以下ですからかなりコストパフォーマンスは高いです、というより比べてはいけないほどの音色の差があります。
これほど腰の強い音であればジャズやロックに絞ればハイファイオーディオ用としてホームユースでも充分に使えます、改めて価格から考えられない迫力あるストレートな音色に驚きました。
楽器用や店舗のBGM用としては勿論、ホームユースでもAVアンプの音質補正やチャンネルデバイダーを通してのマルチアンプシステムの中高音域を受け持たせるなどでも充分に使えます、私はホームシアターユースに2台使ってサラウンドとセンター用のパワーアンプとして使っていたことがあります。
小型パワーアンプの購入目的は、マルチアンプで中高域部などを受け持たせたいと考えてのことですが、これほどの小型サイズと価格でここまでの音色とは逆に使わない手は無いとさえ思わされます。
最後にもう一つ、サンスイの名プリアンプCA-2000を通したときよりもダイレクトにCDプレーヤーに繋いだ方が張りがあって元気な音色だったというのが更に凄さを感じました、本当にこれは低価格パワーアンプにあって隠れた名機です。
完動美品で値ごろ感も定価の半額程度であればストックするにも邪魔にならないし、プリアウトの有るプリメインやAVアンプに繋いで音質変化を愉しんだりテレビの音質向上などに数台持っていてもまったく無駄にならない小型パワーアンプの傑作品だと思います。
難点を言うとしたら、電源オン時の「ボンッ」というポップアップノイズが意外に大きな音がして気になるところくらいです。
この大きさですと、ポップアップノイズ除去の為だけにノイズ吸収回路を入れる隙間も無かったということでしょう。