聴き込むのではなく、音と遊ぶためのサブウーハーが在っても良い。
小型サイズのヤマハYST-FSW050(2018年発売、2.3万円)は、そんな使い方ができる戯れ大好きマニア向け万能サブウーハーなのです。
ヤマハ YST-FSW050
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オーディオ道楽復活直後、発売されたばかりのヤマハYST-FSW050を見つけるや否や「待ってました!」とばかりに2本購入しました。
その理由は、ホームシアターのフロントに以前から考えていた、中型ブックシェルフの低域補正をして「疑似マルチアンプ方式」を実験してみたかったからなのです。
サイズも小型で横置き縦置きができ、工夫次第ではいろいろな実験ができると考えての事です。
こういったサブウーハーを以前から欲しかったのですが、なかなか手頃なサイズでフロント放出型は意外と無いのです。
ストレートに重低音域を前面に押し出すタイプなので、ホームシアターでの使用もいいのですが、どちらかというと小型ブックシェルフの重低音域の補正に使った方がしっくりくる音質です。
JBLのモニタースピーカーと合わせて疑似マルチアンプ方式を実験中
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まずは、疑似マルチアンプ方式では、AVアンプのフロントプリアウトに直結し、5.3Chサラウンドの実験をしました。
これは、メインサブウーハーと合わせたトリプルサブウーハーでの相乗効果での重低音の爆音が本当にもの凄かったです。
部屋中のあらゆるところが重低音共鳴を起こしてビリビリという振動音を発し、正直ヤバイと音量を下げたほどです。
こんな経験は初めてです、部屋中の物が振動するなんて・・・
大きな部屋が用意できれば、この5.3Ch方式は絶大な効果を発揮すると思います。
それから、PCオーディオの低音補正もビックリするほどの効果が出ました。
縦に使ってPCオーディオに合わせる
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小型スピーカーとの結合テストでは、中高音域だけのようなスピーカーがメインで使える大型スピーカーの音に変身しました。
テレビの低音補正ではアナウンサーの声などに微妙な遅延による天然エコーがかかり、思わぬ疑似サラウンド効果が出ることも解りました。
何事も経験ありきです、まずはいろいろ実体験することです。
そういった意味では、このサブウーハーはどんな使い方でも最高に愉しませてくれます!
オーディオ道楽復活後に最新のプリメインアンプやCDプレーヤーなどを大量に購入しました。
その音質を詳細に確認する目的で、ついでに最新のヘッドフォンを2台購入しました。
そのうちの1台がこのオーディオテクニカATH-PRO5X(2018年発売の現行商品、オープン価格:推定1.2万円)です。
オーディオテクニカ ATH-PRO5X
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レコーディングやDJ、またミュージシャンが現場で使う目的で作られたATH-PRO5Xは低価格ながらも軽量なので実用的です。
密閉式で40mmドライバーの迫力は聴き込み用としては最高の音質で、コストパフォーマンスが極めて高い逸品です。
特に低音域の切れの良さが光ります、これも私的には大好きな音色です。
ちなみに周波数特性は5Hz~35KHzでスペック的には申し分ありません。
私個人的な思いれなのかプレーヤー類はパイオニア、ヘッドフォンはオーディオテクニカがお気に入りなのです、歴代でもSTAXの1台を除きすべてオーディオテクニカです。
密閉型は集中して聴くときや音質をモニタリングするときには必須です、オープンエアタイプは聞きやすいのですが外部の音が入ってくるので詳細に聞き分けることが難しいのです。
また密閉型は長時間聞いていると密室空間に閉じ込められたような違和感を感じる時がありますが、このATH-PRO5Xは軽さが功を評しているのかオープンエアタイプのように長時間の試聴でも疲れません、これは素晴らしいです。
コードはノーマルタイプのバネ式でミニジャックにねじ式でノーマルジャックに変化するコネクタを採用しているのが素晴らしい、モバイルからプロフェッショナル製品まで何も用意しなくても使うことができます。
オーディオ道楽復活後に最新のプリメインアンプやCDプレーヤーなどを大量に購入しました。
その音質を詳細に確認する目的で、ついでに最新のヘッドフォンを2台購入しました。
そのうちの1台がこのオーディオテクニカATH-500ADX(2012年発売の現行商品、定価1.1万円)です。
オーディオテクニカATH-500ADX
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オープンエアタイプは外側がネットになっているのですぐ解る
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オーディオ雑誌などを参考にしての購入でしたが、流石にヘッドフォンでは昔から定評のあるオーディオテクニカの製品です、装着した際のフィット感が極めて自然で感動します。
このATH-500ADXはオープンエアタイプというカテゴリで外部の音も耳に入ってきます、つまり密閉されたヘッドフォンではないので音もスピーカーでのニアリスニングの如く自然な響きなのです。
こういったオープンエアタイプはモニタリングに使用するより、大きな音で聴けない環境下での聴き流し用に使うとベストです。
ヘッドフォンを使っていても電話の音や各種のチャイムなどもすべて聞こえますので危機管理上も安心して音楽に没頭できます。
ATH-AD500Xの音質は、少し硬めの音で私好みの音色です、長時間の視聴にも気になりません。
53mmドライバーという、超小型フルレンジスピーカー並みのヘッドフォンではトップクラスの超大口径のドライバーから出る低音域は圧巻です、ちなみに周波数特性は5Hz~25KHzとワイドレンジとなっています。
そして、高音質の割に軽量なのが素晴らしい、私のような高齢者には持って来いの聴き流し用のヘッドフォンです。
本体はミニジャック仕様ですが、ノーマルタイプの金メッキアダプターが付属していますのでどんな機種でも対応できるようになっています。
また、ケーブルはワイヤー入りで絡まることがない高級仕様なケーブルで日常的に使うには実に実用的なのです。
ヘッドフォンは耳に違和感が在ると言う人は是非一度使ってみたください、これまで感じていた密室空間のような違和感はまったく感じないことでしょう。
テクニクスは70年代後半に薄型レコードプレーヤーなど未来を予見したようなデザインのオーディオ製品を一斉に発売し、多くのファンを魅了しました。
そんな未来型オーディオ製品のラインナップの一つST-S7(1979年発売、6万円)は、とても70年代のオーディオ製品とは思えない極薄で斬新なデザインのFMチューナーでした。
社会人になった記念に購入し、それまで2年ほど愉しんだ名機トリオKT-5500を下取りに出してしまったほどです。
極薄のケースに一直線に並んだボタン類がまたなんともかっこいいのです。
それにしても、薄い!
おそらく、過去これまでのオーディオ製品の中で最も薄いのではないでしょうか。
テクニクス ST-S7
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このST-S7を買った理由は薄型で設置に場所を取らないというメリットと、一番大きなメリットとして簡易オーディオタイマーが付いている事でした。
日付などの設定はできないのですが、おやすみオーディオで深夜のジェットストリームなどを聴きながら寝るのが習慣になっていて、1時間ほどでアンプなどの電源を切ってくれるのが便利で購入した経緯があります。
おそらく私が最も長く愛用したオーディオ製品の一つだと思います(主におやすみBGM用)。
当時出始めのシンセサイザーチューニングというそれまでのバリコンを回してチューニングする機械式と違って、ボタン一つでのデジタルチューニングはSFの世界のようで何とも非日常的な感覚にしたっていたものです。
ただ、バリコンのチューナーに比べて受信性能が悪いように感じます。
音質傾向は柔らかく刺激の無い素直な音質ですが、もう少しメリハリがあれば音質確認のリファレンスにも使え便利なのですが、ちょっと残念なところです。
このFMチューナーでどれだけジャズ特集とバロック特集を聴いたことでしょう、実に思い出深い逸品です。
全ての手持ちアンプとスピーカーの音出し確認が完了したのが、なんとオーディオ道楽復活から1年半後のことでした、その後は外付けDACやイコライザーといったアクセサリー類の音質確認等を行っていました。
そんな徒然なる中で懐かしさのあまり思わず中古で購入してしまったのが、FMチューナーの名機であるトリオKT-7500(1975年発売、定価4.8万円)です。
このKT-7500は大学時代に使っていたKT-5500(1975年発売、定価3万円)の上位機種で、FMを高音質で再生する為だけに作られた通信機メーカーだったトリオ渾身の傑作チューナーです。
大学時代に購入した人生初の自分だけのコンポだったトリオKT-5500とサンスイAU-7500、そしてスピーカーのダイヤトーンDS-35Bで深夜に聴いていた音を再現したくて下取りで失ったKT-5500の代替えとして美品を中古で購入したのです。
トリオ KT-7500
上に載っているのはオンキョーのハイコンポA-909X
取り急ぎの動作チェック中
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音出し確認は手軽で癖の無いオンキョーのハイコンポA-909Xと小型モニタースピーカーのヤマハNS-10MM(テンモニ・ミニ)で行いましたが、既に昭和レトロなFMラジオの音質がモロ出しです。
70年代のアンプとスピーカーを繋いだら、どんな音色になるのかはこの段階で想像できてしまいます。
男性MCのボソボソくる声に女性MCの鼻がつまったような風邪引き声、これです、このかまぼこ型の音が聴きたかったのです。
音楽ではナローレンジも良いところで、低音域と中音域の響き方が昭和の純喫茶で聴いていた安っぽい音そのものです。
でも、この音を再現したかったのですから私的には大満足です、聴きようによってはマイルドで聴きやすい音色とも言えます。
大学時代のセットを再現して寝室のお休み用システムとして使いたいと思います、こういう音色は刺激が無いので子守歌のようによく眠れるのです。
ただ当時の高級FMチューナーはおそろしく重いです、まるでアンプのような重量があります。
また、昭和時代の高級アナログチューナーの良いところは選局ツマミのチューニングの際の滑らかな手触りです、回転の慣性を指で感じる滑らかさは本当に素晴らしいものがあります。
これは触った人でないと絶対に解らないという、所謂オーディオ製品の音以外の超感覚の一つでしょう、この感触だけでも製品としての存在価値が有ると思っています。
そして特筆すべきはチューナーの感度です、FMもAMもアンテナを繋ぐまでもなくガンガン入ってきます、簡単なアンテナを繋いだら恐ろしい程の局が受信できます。
この辺が往年のトリオのチューナーです、流石通信機はお家芸です、イマイマのデジタル式のFMチューナーとは感度がまるで違います、本当に弱い電波まで拾うので場所によってはAMで海外の放送まで聴くことができます。
チューナーの使命である感度という性能面ではバリコン式のアナログチューナーに軍配が上がります、いやいや本当に感度だけは素晴らしい!