ユニバーサルプレーヤーの実力の程は?-4~パイオニア BDP-180
2024年3月12日 08:00
ホームシアター道楽復活後に各種の手持ち製品を動作確認したら、CDプレーヤー類やDVDプレーヤーなどのデジタルプレーヤー製品はハイエンド~ミドルクラスのDVD/SACDユニバーサルプレーヤーの数台を除いてほとんどが故障という悲惨な結果に大いに落胆しました。
トレイが出てこない、表示部が真っ暗、ディスクを読み込まないという現象の数々、やはりエントリークラスのプレーヤー類は消耗品と考えた方が無難かもしれません。
壊れたプレーヤー類は全て修理に出さずにジャンクで売り、ブルーレイも再生できる最新機種の性能を評価する目的もあり新規に購入することに決めたのです。
そして、購入したのがコストパフォーマンスに優れたパイオニアBDP-180(2015年発売、オープン価格)でした。
発売時期や同社製品とのスペックなどから勘案して、おそらく発売当時のメーカー希望小売価格は5万円程度だと推測します。
それにしても手持ちのユニバーサルプレーヤーに比べて、このサイズと価格は信じられないほど安くて小さくて軽い、ごっつく重たいユニバーサルプレーヤーしか扱ったことのない私にはちゃんと動くのかと不安になってしまいます。
パイオニア BDP-180
とは言うものの買ってからネットで製品説明を見て驚いたのですが、このBDP-180は現存する全ての音楽・映像記録メディアとファイル形式に対応しているのは当たり前として、インターネットからもデジタルソースをダウンロードできるというネットワーク・ユニバーサルプレーヤーだったのです。
しかもUSBメモリにまで対応していて、本当に現存する全ての映像/音声メディアを扱えるのにこの価格には驚きます。
時代とは本当に非常です、こんなスペックなら10年前では間違いなく20万円はしました、しかもでかくて重いのです。
さて、本機BDP-180はブルーレイやDVD、CDやSACD(スーパーオーディオCD)は勿論のこと、映像は当然4K対応であり過去の1K映像も4Kにリアルタイムで疑似変換してくれるという優れモノです。
サラウンド方式やデジタル3Dなども現存する全ての方式に対応しており、ユニバーサルプレーヤーとしては文句なしのハイスペックです。
更に、DVDもブルーレイと同じ画質に疑似加工して出力するなど10年前とは次元が違うスペックにビックリです。
さて、映像表現力は文句なしのBDP-180、CDやSACDでの音質はどうでしょう?
結論的にはまあ聴けるという程度です、それ以上はあえて要求しないでおきましょう。
ただブルーレイやDVDの音質はそれなりに鳴ってくれます、サブシステムには文句なく使えるでしょう。
ドルビーサラウンドソースも昔のユニバーサルプレーヤーのように極端に音量が低くなることもなく、ボイスの音色もそれなりに迫力ある音がします。
操作の全てがリモコンで行うタイプで、本体にはディスクセット以外では触れることもなく快適に映像とサウンドを愉しめます。
難点はとにかく何をするにも反応が遅いところです。
まあ、これはどのメーカーのユニバーサルプレーヤーにも昔から共通する課題なのですが、イニシャル読み込みなどは単体のCDプレーヤーの倍の時間がかかります。
エンベディドOSで稼動するワンチップマイコン制御なので致し方ないと言えばそれまでですが、メタデータの読み込み時間の短縮が今後のユニバーサルプレーヤーの一番の課題でしょう。
ちなみにエンベディドOSで稼動するワンチップマイコンとは、解りやすく言うと小型のパソコンだと考えればよいでしょう。
つまり、ネットワーク・ユニバーサルプレーヤーとは高音質高画質出力に特化したパソコンなのです、これを理解していると納得できます。
最後に、何度も言いますが本当に良い時代になりました、こんな製品が安価に買えて手軽にホームシアターを愉しめるのですから。