2025年2月 6日 08:00
最近のスピーカーの殆どがバスレフ型というタイプです。
このバスレフと言うのは、エンクロージャにダクトと呼ばれる筒が差し込まれています。
このダクトの口径と長さによって共鳴させる周波数が決まり、スピーカーユニットの後ろ側に出た音をダクトで共鳴させて低音域を膨らませるようにしています。
昔のような大型の密閉型スピーカーは90年代前半で姿を消し、それ以降はどんどん小型化してきました。
そして、多くのスピーカーがバスレフ型となってきたのです。
また、前面にバスレフ穴を設けたものがフロントバスレフ、後面に儲けたものをリアバスレフと呼びます。
また、バスレフ穴の形状は様々で、多くは丸型ですが、楕円や細長いスリット状などがあります。
さて、このバスレフ型スピーカーの取り扱いで注意点があります。
フロントバスレフは特に問題は無いのですが、小型スピーカーの多くは前面にバスレフ穴の面積が取れないために後面にバスレフ穴が設けられています。
したがって、スピーカーを設置する際に後ろの壁にぴったりつけてしまうとバスレフ穴が塞がれてしまいバスレフ効果が発揮されないどころか、特定の周波数でビビリ音が出ることがあります。
リアバスレフは、後ろの壁から10Cm以上は離すように設置する事が重要です。
また、スピーカーの周囲にも空気の流れを遮るような物を置かない事が重要です。
壁に近いと低音域が妙に膨らみ、あまり離し過ぎても効果が発揮できずと、リアバスレフ型は結構設置に苦労します。
逆に言えば、設置で音が大変化するので自分なりの好みの音を作り易いとも言えます。
まあ、こういうことを楽しんでこそのオーディオですから、多いに愉しめば良いのです。
そして、音響工学の複雑さを身をもって体験して欲しいと思います。