ビタミンCは、アスコルビン酸という物質で非常に酸化しやすい不安定な物質です。
そのために、抗酸化剤やお風呂に入れて塩素除去などに用いられています。
ところで、ビタミンCと一般的に呼ばれる成分は、還元型のアスコルビン酸と酸化型のデヒドロアスコルビン酸の2種類が存在しています。
ここで、一般にビタミンCと呼ばれ美肌や抗酸化剤として効能をうたっているのは、還元型のアスコルビン酸を指します。
食品で摂られたアスコルビン酸は、体内でデヒドロアスコルビン酸に代わったり、またそれがアスコルビン酸に代わったりと変化しながら生体に作用しています。
ところが、食品中にはアスコルビン酸を酸化させてしまう酵素を含むものがあります。
その物質は、アスコルビン酸オキシダーゼという成分で、ニンジン、キュウリ、カボチャ、メロンなどに豊富に含まれています。
したがって、これらをビタミンC摂取を意識したサラダやバーニャカウダに入れると、他の野菜に含まれるビタミンCが酸化し意味の無いものとなってしまいます。
これらを中和する方法としては酢を用いることです、酢によってアスコルビン酸オキシダーゼが他の成分に変化します、ドレッシングを工夫したり、酢のものとして食するのが良いかもしれません。
また、これらの食材を他のビタミンCが豊富な食材と一緒に食べないことです。
ニンジンには、カロチン(ビタミンA)が含まれておりこれも抗酸化作用のある重要な成分です、しかしビタミンC接種を意識した料理には合わせない事が肝要です。
最近よく聞く「オーガニック」、でもこれを正確に理解している人はかなり少ないのではないでしょうか?
例えば「化学肥料や農薬を使わない有機栽培された野菜類」という認識は間違ってはいませんが正確には不十分なのです。
「オーガニック」は、日本語に直訳すると「有機」となりますが、「オーガニック食品」となるとかなり厳密な内容になります。
世界には300を超えるオーガニック認定機関があります、しかしその認定の内容が団体ごとに異なっています、これもまた混乱を招いている要因にもなっています。
各団体で共通している項目としては、以下のような内容になっています。
・3年以上、農薬や化学肥料を使用していない農場で栽培収穫されたものを「オーガニック」と言う。
・「オーガニック」の条件をみたした原料で、添加物を一切使わずに作られた加工食品。
・「オーガニック」の条件を満たした飼料によって飼育され、抗生物質、ホルモン剤を一切使用していない畜産物。
・栽培・収穫・加工・流通などすべての工程で、認証機関などの第三者が厳しくチェックしパスしたもの。
という内容が一定基準として存在しています。
つまり、農家が直販する時などに無農薬有機栽培の野菜だからといって、「オーガニック」という言葉を簡単に使うと違法行為の対象になる可能性があります。
日本では、農林水産省が1992年に有機農産物に関わる「青果物等特別表示ガイドライン」を定めました。
その後1996年にはこれを改正し、農薬や化学肥料を一切使わない「有機農作物」と、無農薬もしくは減農薬で栽培した「特別栽培農作物」の二つに分類しました。
しかし、これは違法表示などに関しても罰則規定がない形骸化されたものでした。
そこで、2000年に改正JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律))が施行され、厳しい品質基準をもつ有機食品の検査認証制度が発足いたしました。
先述の、簡単に「オーガニック」を表示できない、という事がこれで良くお分かりになったかと思います。
検査認定を通していない無農薬・無化学肥料の野菜類は「無農薬自然耕法」などと表示するのが無難かもしれません。
「合食禁(がっしょくきん)」とは、中国から伝えられた日本語で言う「食べ合わせ」のことです。
伝えられた当時は、「五行思想」による科学的根拠を示したものではなく理論上の内容でした。
その後、過去からの言い伝えなどを基に日本流が出来上がっていきました。
これをいろいろ調べているうちに、意外と的を得ているものが多くて実に参考になります。
現在も通用する日本流の主な「合食禁」の例を上げますと以下のようなものがあります、カッコ内はその理由付けを示しています。
・テンプラとスイカ(油と水で消化不良を起こす)
・カニと柿(両方とも身体を冷やすので下痢を起こす)
・タコとアワビ(両方とも消化が悪いので消化不良を起こす)
・クルミとアルコール(血圧が上がる)
・ラーメンとご飯(糖質代謝により肥満を引き起こす)
・ビールとスイカ(両方とも利尿効果で脱水症状を引き起こす)
・食後の緑茶(鉄分欠乏症による貧血を引き起こす)
・卵白と魚類や大豆(卵白のアビジンがビオチンの吸収を妨げる)
・グレープフルーツとカルシウム食品(血圧降下を引き起こす)
上記は理由別の代表例ですが、現代における合食禁を分析すると、「油と水を一緒に大量に摂取しない」、「身体を冷やす食品を一緒に食べない」、「消化に悪い物を一緒に食べない」、「成分的に合わない食材を一緒に食べない」、という明確な理由があります。
私も時々、体調が良いのに突然食事中に吐き気が襲ってくるときや、腸がゴロゴロして激痛に襲われるときがあります。
後で調べてみると、やはりこの「合食禁」である場合が多々ありました。
単独だと身体に良いとされる栄養素や薬効成分も、組み合わせが悪いと身体に危険な状況を引き起こす場合があります。
是非、食事の際には「合食禁」を意識して頂きたいと思います。
ファンシーフーズは、「食と健康」について日々研究と実証を行っています。
その中で、特に力を入れて行きたい分野が「肌」に関する疾患分野です。
中国の「衣食同源」、韓国の「薬食同源」などに関しても研究する中で、「肌は身体内の状態を見事に反映している」という事項に注目しています。
当時は肌の色である程度の予測を行っていたようですが、現代では肌の色よりも状態が大きな要素となっていると言えます。
団塊ジュニア世代が成人になるころから急増したアトピーや尋常性湿疹、これはいったい何を物語っているのでしょうか?
この世代と他の世代とは、何が根本的に異なっているのでしょうか?
そこには、大きな食文化の変化が起こっていたのです。
現在、これに関しては医学的見地も踏まえて慎重に研究しているところであり、まとまり次第成果として各種の方法で発表して行きたいと思います。
ここで話せることは一つだけです。
それは、この世代が子供の頃は戦後の高度成長期からバブル経済期にあり、「健康ブーム」が到来していたということです。
この時代の健康的と言われていた食文化ですが、実は最近になって栄養学的に間違っていたものが多くあります。
ある部分では、健康に良い物が逆にある部分では「栄養失調」をもたらしていました。
それによって、人間本来の持つ免疫力がある種の栄養素を毒だと認識し異常反応を起こしてしまうようになったのです。
これは、花粉症のメカニズムと酷似しています。
つまり、「尋常性(異常ではない)」という名前が表しているように、病気ではなく免疫力の異常反応によって引き起こされている症状と言えるのです。
ファンシーフーズでは、肌疾患に関してこう考えています。
「対処法ではなく、原因を究明し根本から治す方法を提唱して行くべきだ」と思うのです。
みなさんは、突然何かを食べたくなったり飲みたくなったりすることはないでしょうか?
例えば、普段はあまり好きではないトンカツが急に食べたくなったり、同様に普段は絶対に飲むことはない炭酸飲料を人が変わったかのようにガブガブ飲みたくなったりしませんか?
これは、身体が記憶している無意識の領域からくる一種の欲求の一つなのです。
身体内の状況が起因して、過去にその食べ物や飲み物によって満たされたという記憶が原因で起こるものと推測されています。
これは、その食べ物や飲み物に含まれている成分が不足しているときに他なりません。
トンカツはおそらく身体が必須アミノ酸や脂質が不足していると考えられ、炭酸飲料は糖分不足や消化不良を起こしていると考えられます。
私も、本来は嫌いなはずの野菜を突然モリモリ食べたくなる時もあれば、普段は飲まない牛乳を1ヶ月以上も飲み続けた時もあります。
そして今は何と味噌汁です、ひと月ほど前に何時もよく使う居酒屋で無料サービスしてくれる「シジミ汁」を飲んでからというもの、朝夕問わず突然飲みたくなり、ついにはカップ味噌汁を買い込んでいる始末です。
その前は豆腐、これも普段はほとんど食べる事の無い食品でした。
これも、飲んでいて突然のように肉豆腐を頼んでからというもの、普段も豆腐が食べたくなってしまいました。
「身体が欲している栄養素が含まれている食べ物は美味しく感じる」と、何かで読んだ記憶があります。
どんなに健康に良いと言われても身体が欲していないときは、それを美味しく感じないのも同様でしょう。
食べたい欲求が起きたら素直に応じる、これも健康維持には意外と重要なのかもしれません。
ただし、どんなものでもどんな時でも食べ過ぎは絶対にいけません。