ファンシーフーズは食を通して健康と長寿に関して研究し、各種の事業を興しています。
その中で、特に注目している疾患が成人になってから発祥するアトピー性皮膚炎です。
そもそも、アトピー性皮膚炎は何故起こるのでしょうか?
現在解っている範囲でお話しをさせていただくと、人間は他の動物と同じように身体を作り維持するためのエネルギーや栄養素を食べる事によって得ています。
その食品の中に含まれる有害物質は、人によっては消化・分解・解毒を正常に行う事ができない場合があります、これらは遺伝的な代謝傾向や肝機能などが原因とされています。
ここで解毒されない毒素は、身体を回ることによって白血球が検知しヒスタミンの分泌を促します。
ヒスタミンは、血管の透過性を向上させ皮膚から毒素を身体外に排出させようとします。
この一連の過程において、皮膚組織の免疫機能が刺激されて炎症を起こしてしまうのです。
これがアトピー性皮膚炎のメカニズムです。
したがって、アトピー性皮膚炎の人は常に白血球が正常な人の1.5倍以上、体温が高めにも関わらず免疫力が弱く、インフルエンザや感染症にかかりやすいという、体温と免疫力の関係がアンマッチな状態になっています。
また、かゆみを抑えるために保湿剤を塗布したりするのですが、医師から調剤される保湿剤の中には血管を広げる作用があるものもあります。
これでは炎症を更に広げてしまい、余計に酷くなるケースも出てきてしまいます。
保湿剤は、確実に刺激の無い消炎効果のあるものを使用しなければなりません。
現在、食による身体の中からの緩和と、外からの保湿による陰陽バランスのとれたアトピー性皮膚疾患の有益な治療法を皮膚科医などの専門家と共に研究を進めています。
アトピー性皮膚炎は、本来消化器官が未発達の幼少期に起こる皮膚疾患とされてきましたが、近年では成人を過ぎてから発祥するというケースが増えています。
成人過ぎてからの発祥の原因は多くの説が乱立していますが、正確には確定されていません。
ただ共通して言えることは、消化器官が弱い、血圧が低い、代謝能力が低い、免疫力が低いなどの身体特長があることが解っています。
免疫力が低いことから、花粉症を含めたアレルギー症状が起きずらいことも共通しています。
そこで成人性のアトピーの対処法として、これらを改善する栄養素である良質なタンパク質、そして鉄分・亜鉛・銅・葉酸・ナイアシンなどのミネラル群、ビタミンB群を積極的に摂るようにする必要があります。
ちょっと前までは、アトピー患者の人にはタンパク質は更に症状を悪化させるとしてタブー食品とされてきました、そんな誤った対処法でタンパク質を取らなくなり、更に症状を長期化させる人も増えたとする報告も有ります。
成人性のアトピーも50歳を過ぎた辺りから、細胞の変化をきっかけとして完治ではなく寛解(かんかい)を引き起こし症状が出ずらくなるとされています。
さて、アトピーの人に症状を緩和する最適な食べ物があります、それは味噌汁です。
ただ味噌は防腐剤などが入っていない自然のものを厳選し、できれば自家製をお奨めします。
具は野菜と豆腐をたっぷり入れます、カツオや煮干しの天然出汁を使い、味噌は煮立ったら火を止めて70度前後に冷めたら入れるようにすると味噌の酵素も取り入れる事ができ消化吸収を助けます。
上記の味噌汁はカツオや煮干し、そして味噌と豆腐の良質なたんぱく質に加えてビタミン、ミネラルなど全てがいっぺんに摂る事ができます。
野菜はネギかタマネギをベースとして、キャベツ・小松菜・ハクサイ・チンゲン菜などを数種類組み合わせると効果的です。
驚異のパワーを持った野菜を紹介しましょう。
その野菜とは「ラッキョウ」です、ラッキョウの若いものはエシャレットとして商品名が付けられていますが、若摘みのラッキョウだと考えれば良いでしょう。
間違いやすいのがエシャロットです、こちらはベルギーなどヨーロッパ産の小さなタマネギの一種で基本的に栄養素なども異なります。
ラッキョウの成分で特筆すべきは、「フルクタン」、「サポニン」、「アリシン」の3つです。
「フルクタン」は、水溶性の食物繊維の一種で、ラッキョウにはゴボウの5倍以上含まれています。
この「フルクタン」には、脂肪や老廃物が蓄積しにくくする効果が認められています、また糖を摂取しても血糖値を上げない効果が認められています。
「サポニン」は、コレステロールや中性脂肪の上昇を防ぐ効果があり、「アリシン」はインスリンを促進し、血糖値の上昇を防ぎます。
つまり、この「フルクタン」、「サポニン」、「アリシン」の、ラッキョウ3大栄養素は、まさに成人病予防には最適な成分なのです。
これらの効果は、小さなエシャレットなら5粒、大きなラッキョウなら2~3粒を1日で摂れば充分とされています。
また、「ビタミンC」、「ナイアシン」、「ケイ素」も豊富に含まれており、これらは美容の三大栄養素と言われています。
「ケイ素」は肌や髪に潤いを与えるコラーゲンを再生する働きが有ります。
色素沈着を予防し、コラーゲンの生成に関与する「ビタミンC」、そしてコラーゲンの生成や再生を助ける「ナイヤシン」、この3つの美容三大栄養素がラッキョウには豊富に含まれています。
血液をサラサラにしてコレステロールや糖の上昇を抑え、脂肪や老廃物の蓄積を阻止し、肌や髪、爪を若返らせる効果のあるラッキョウパワーを取り入れて若々しく元気に過ごしてください。
体温と健康との関係は、極めて重要な関係にあります。
女性で特に多いのですが、体温が高い事を健康と考えている人がいますが、これは明らかな勘違いです。
適正な体温、これが健康を維持するのに極めて重要なのです。
アジア人の男性の平均的な平熱は36.3度~36.8度で、女性の場合はこれよりも0.3度程度低いとされています。
つまりこの体温を維持する事が極めて重要なのです。
また、欧米人やアフリカ諸国の人はアジア人よりも若干高めと言われており、これは食文化によるものということも解っています。
さて、体温と人間の身体の中で起こっていることを簡単にまとめると以下のようになります。
40.0度 :がん細胞が死滅する
38.0度 :免疫力が増しウイルスを白血球が攻撃し死滅させる
37.5度 :身体がウイルスなどの外敵から守れる
37.0度 :体内酵素の活動が活発になる
36.5度 :体内酵素が正常に働き、免疫力が正常化する
36.0度 :冷えを感じ、熱生産量を増やそうと身体が自発反応する
35.5度 :自律神経が失調し、アレルギーや皮膚疾患が出やすくなる
35.0度 :がん細胞が増殖する
ここで37.0度のところにある「体内酵素の活動が活発になる」というところを注目すると、匂いの無いおならをよくする人は体温が高く体内酵素や腸内のビフィズス菌などによって、食べた物がしっかり醗酵して消化吸収されていることを示しています。
匂いの無いおならは二酸化炭素が主な成分で、醗酵により発生する正常なガスなのです。
対して匂いのキツイおならは腸内腐敗菌の異常増殖を疑うことが重要であり、ビフィズス菌を増やす事が肝要です。
アトピーやアレルギー症状、また強い落ち込みやイライラなどの精神的な症状は、体温が低くなると発祥しやすい事も解ります。
つまり、消化吸収が正常に行えなくなるための内臓機能の低下やホルモンの分泌異常が起こるからです。
特に女性は、生理のリズムで体温が0.8度も短期間に上下します。
この影響で体温が35.5度を下回るようになるとアレルギーやイライラを引き起こしやすくなるので、常に平熱を上げておく工夫が重要になります。
尚、日本人の場合、平熱が男性で37.1度、女性で36.8度を長期間超えているような場合は微熱状態であり、虫歯や外傷、また内臓の傷などの感染症を疑うことが肝要であり、是非病院で一度詳しく調べてもらう事をお奨めします。
体温を高めるために必要なのが肉類などのタンパク質と脂肪です、逆に下げてしまうのは野菜によるミネラル類です。
野菜、特に葉野菜や瓜類は身体を冷やしてしまうので肉類などとバランスを重視して食する必要があります。
よく、健康をテーマにした記事などで「身体をアルカリ性にする」という内容が使われていますが、これはハッキリ言って大きな間違いです。
そもそも、人間の身体細胞及び血液はph7.4前後の弱アルカリ性に保たれており、このバランスを維持するため高度な恒常性機能が備わっています。
ちなみに、ph6.8以下を「アシドーシス」、ph7.8以上を「アルカローシス」と呼び、生命維持が危険な状況になります。
このため、ph7.0(中性)を下回るようになると、骨を溶かしてまでもアルカリ性を維持しようとします。
では、先述の「アルカリ性にする」というのは、何を示しているのかというと、正確には「尿をアルカリ性にする」という意味なのです。
尿が酸性に傾くと、体内の毒素を排出しずらくなり身体内に毒素が溜まり、痛風や結石、また皮膚疾患などを引き起こしたり免疫作用が弱まったりします。
そこで、尿をアルカリ性に傾けるように食事のバランスが必要になってきます。
尿をアルカリ性に傾けるには、簡単に言うと「アルカリ性食品を食べる」ということになります。
アルカリ性食品とは、カリウムとカルシウムを含む食品を指し、野菜や果物などが主な食品となります。
逆に酸性食品は、リンや窒素を多く含む食品で肉類や魚介類となります。
しかし、肉類や魚介類は必須アミノ酸を摂取する為の重要な食品です、つまりバランスが取れた食事が重要ということになります。
焼き肉を野菜で巻いて食べる習慣は、実に理に適った方法なのです。
まさにこういう工夫や習慣が、常に陰陽のバランスを取る食事を心がけるということなのです。
肉類や魚介類と野菜をセットにして食べること、肉類だけでも駄目、野菜だけでも駄目なのです。