2025年4月25日 08:00
2025年4月25日 08:00
2024年12月 3日 08:00
この得体の知れない植物は見た目も触った感触も多くの人はビニールかプラスチックで作った下手な造花だと思うでしょう、実はこの植物はマツバランというシダ植物です、ランと名前が付いているのでランの仲間と勘違いされますがれっきとしたシダです。
このマツバランは「根も葉もない嘘」という話のネタとなっている植物で本当に根も葉もなくすべてが茎だけでできています、地下茎でランの仲間のように木や岩に着生して胞子と地下茎からの分枝で増えていきます、ランの仲間ではないので花は咲かずに茎の先に胞子嚢を付けます。
地下茎で繁殖するのを観察中のマツバラン
このマツバランを上手く育てるのは放置です、他のシダ類のように水をたっぷりあげると夏場などは蒸れてあっという間に腐ってしまいます、ミズゴケやココピートなどの天然植物繊維で包みこむように植えランのように乾燥気味に育てるといつまでも元気で鑑賞できます、できれば屋外で水もあげずに放置していたほうが雨や空気中の蒸気で水分を補給しながら繁殖します。
室内で育てるなら半日陰の窓際で通気のよいところに置き時々ミストスプレーで湿気を与える程度がいいです、根が無いので肥料は不要で与えても意味がありませんし肥料焼けで枯れることもあります、木陰や木の上でひっそり繁殖するマツバラン、人間があれこれと手を加えたらきっと居心地が悪く枯れてしまうでしょう。
尚、現在では多くの自治体で絶滅危惧種となっており環境省では準絶滅危惧種の扱いになっています、したがって流通しているのは全て自家繁殖されたもののはずです(個人でネット販売している場合は不明)、盆栽や観葉植物の山野草類には既に自然界には存在しない種が実に多いのです。
道楽を通してこういった絶滅や絶滅危惧種を保護する活動をしている人もいます、昨今のこうした活動家の問題は後継者がいないことです、引き継がれることなく絶滅する種が今後急増していくのかと思うと心が痛みます、微力ながらも私も絶滅危惧種の保護に道楽を通して可能な限り参加していきたいと思います。
2024年11月 8日 08:00
某所に今春購入した庭と畑付き物件の奥行4m・長さ20mという細長い庭には綺麗に剪定された樹木類と共に日陰になる場所に山野草やシダ類が多数植えられていました、その中に多数のシダ類のトキワシノブが確認できます。
ちなみにこの庭ですが購入直後から大幅なリノベーション工事が始まり未だに終了していません、外装もまだなので足場が邪魔して雑草を抜くのが精一杯のメンテナンスでなかなか大幅整備ができないので現在荒れ放題になっています。
細長いの庭の一部①
細長い庭の一部②
どこまでも切れ目無く続く細長い庭です
さてトキワシノブの原種は冬になると葉を落とすシダ類のシノブですが、年中常緑を保つ園芸シダに改良され昔から園芸ショップや盆栽ショップで鉢植えは勿論のことコケ玉シノブや吊るしシノブなどに加工され大量に売られています。
それなりの価値のあるトキワシノブですが、これだけの各種のスタイルで庭に生えていると雑草に見えてくるので不思議です、でも夏には涼しげな容姿になるので元オーナーが大量に植えたい気持ちも理解できます。
大きな庭石の脇に大量に植えられたトキワシノブ
おそらく庭全体で鉢に植え直せば園芸店で売られている中鉢で100鉢は軽く超えるのではないかというくらいの迫力の量です
直径50Cmくらいの超大鉢に植えられたトキワシノブも放置されている
鉢ごとどかんと地置きされており鉢の外にも根を下ろし他の植物を侵食しています
大鉢植えのヤシ類の幹にもびっしりと張り付いたトキワシノブ
これが本来の自然界で見られるシノブの自然な姿です
その意味では価値ある園芸素材なのですがヤシ植物が枯れかけているのと大きくなりすぎて傾いており他の植物に害を与える可能性があるので実にもったいないのですが早々に廃棄しました
PAGE TOP