2024年7月10日 07:00
日本の中小企業においては前例が無いほどの厳しい状況が長期間続いていますが、できる範囲の最大限の自助努力でこの状況を乗り切って欲しいと願うばかりです、不況下で重要な事は無駄なコストを無くすことを考える必要があります、コストで大きいのが固定費です、毎月のように必ず出る家賃や人件費がそれに相当します。
私が厳しい状況下で思考するのは一時的にキャッシュアウトをしても固定費は最小限に抑えるということです、時節柄大手企業でさえコスト削減目的で事業推進上最低限の社員だけは事業所に勤務させ自宅でも作業が可能な社員は自宅勤務というスタイルを採り始めています。
これは事務所家賃に加えて通勤費・光熱費などのコストダウンに繋がり総合的にみると大幅なコスト削減が可能になります、特に先の大震災後は光熱費の20%削減が各企業の命題であり、これを達成させるにもこの方法はかなり有効に機能しています。
もう一つは雇用を継続しながら人件費を圧縮する方法として企業内自立化が浸透し始めています、営業社員の場合には個人事業主を奨め最低限の保障を行い成果給とすると利益に合わせて人件費も連動するために需給のバランスが取れるようになります、更に業績の良い社員のモチベーションも上がるなどの効果も期待できます。
経営者というのは過去に体験した栄光をなかなか捨てられずに経営悪化しても規模縮小には抵抗があるようです、しかし今の時代には見栄もプライドも捨てるべきであり現実を正確に把握して冷静なる行動を心掛けることが肝要です、そして社員やパートナーの生活を守るためにもできるだけ雇用を確保しながらコスト削減を行える方法を模索することです。
今の時代に規模縮小で笑う人は誰も居ません、むしろそれもできずに見栄を張り通す人の方が余程世間の嘲笑を受けることになります、不況脱却はもうすぐそこまで迫っています、今のうちに身軽になって来るべき時に備える事が肝要です、動き出したら身軽になっておかなければ動くに動けませんから。