2024年6月13日 07:00
証券業界には「提灯」という言葉があります、この提灯とは個人投資家が参加する状況や一般投資家そのものを指しており株の場合では「その株のトレンドは既に終わっている(儲からない)」ことを指しています。
株投資のプロは株価が低位状況にあり将来業績が上がると予測ができる企業の株を買えるだけ買っておきます、これを青田買いといいます、株価とは業績が上がるという予測が的中した際には一気に高騰します、この状況でようやく個人投資家が買いを入れてきます、これを「提灯が点いた」と称します、つまり祭りの前夜ということでしょう、そしてその状況を見計らい個人投資家の買いにぶつけて売り逃げするのが最も儲かる株投資の定石なのです。
この「提灯が点く」という現象はあらゆるカテゴリで例外なく存在しています、例えばビジネス手法やマーケティング手法、これも最初の僅かな先駆者だけが上手く儲けることができます、充分に儲かった後の利益が下落してきた瞬間に儲かる方法として書籍化したりネットで手法を披露します、ここでようやく多くの人がこの手法に気付きます、しかし株の場合と同じで提灯が点いた時点で既にその手法は儲からないのです。
何故なら皆が同じ手法を行うのですからパイの奪い合いとなるだけでなくターゲットも各種情報を得てその手法に乗らないようにしてくるからです、書籍やネット上に踊っている手法、これに乗るのは推進者ではなくて先駆者へ更に利益をもたらす一般消費者であり提灯に過ぎないのです、そして自分は他者の先を行くカリスマだと勘違いして書籍を参考にビジネスネタにSNSや動画サイトで表示するわけです。
しかし結果的に落ち込み始めている先駆者を盛り上げる提灯を灯す役に過ぎず、お金を得るどころか無料の広報者で終わるのです、成功したいと真に考えているなら世間に知られた手法には絶対に乗らないことです、皆がやっている事は絶対にやらないという選択肢ができる人が次の先駆者利徳を得る人なのです。
皆がやっている事を後追いでやるような人はビジネス原則やビジネスそのものをまったく理解していないビジネス情弱者です、だから何時まで経っても成功することもなく時代が変わり世の中が変わっても常にどこかの先駆者の提灯という存在から脱することができないのです。