2023年10月20日 01:00
「三方よし」とは近江商人のビジネスマインドを表現した言葉です、近江商人は第二次世界大戦前まで活躍した滋賀県出身の商人の呼び名であり大阪商人・伊勢商人と並ぶ日本三大商人の一つです、商売の基本を「三方よし」に徹底しどの地域であってもそのマインドを高く評価され全国で活躍しました。
「三方よし」とは「売り手よし、買い手よし、世間よし」を意味して、よく言われる売り手と買い手だけのWin-Winの関係での閉じた世界ではなく世間にもよい方法を見い出し実践するビジネスマインドです、売り手の都合だけのビジネスは論外で買い手も満足し更にそのビジネスを通じて地域社会の経済発展に貢献するというのが「三方よし」の基本理念です。
例えば野ざらしの使いようのない荒れた土地を相場より高く買い取り、街の機能を入れた巨大な商業施設を建設します、これによって経済破綻したその地域が蘇ったという例は幾つもあります、これが「三方よし」の考え方なのです。
言うまでもなく土地の所有者は使いようのない土地を相場よりも高く売れてよし、世間は遠くの隣町まで買い物に行かなくて済み更にはその地でお金が回るのでその地の経済が発展してよし、そして最後に高く買ったはずの買い手はその数十倍もの利益を得てよし、ということです。
このビジネスマインドをビジネスに取り入れてみては如何でしょう、世間を味方につけたビジネスは確かに初期投資が大きくリスクが高いかもしれません、しかし上手くいった場合のリターンもまた巨大になります。