2025年12月 8日 11:00
9月に収穫した、まだ青く硬い未熟な渋柿。(9/18)
生理落下が激しかったため、このままではほとんど無駄にしてしまうのはせっかくの柿たちがかわいそうなので、まだ木に成っていた青柿を収穫しました!![]()
これらの食べられない柿たちをどうするか・・
まだ残暑の残る9月は干し柿作りには適しませんし、しかもまだ青い未熟な渋柿・・という状況ですが、干さずに干し柿と同じ原理を再現できないか試してみることにしてみました!
渋柿が渋いのは、タンニンが含まれているからです。
しかしこのタンニンは甘柿にも含まれています。
タンニンには水溶性と不溶性があり、甘柿に含まれるタンニンは不溶性のため口のなかでタンニンが溶け出すことがなく渋みを感じまぜん。
一方、渋柿のタンニンは水溶性なので、口に入れた瞬間から溶け出してあの強烈な渋みを感じます。
しかも意外なことに糖分は甘柿より渋柿の方が多いともいわれています!
水溶性タンニンに邪魔されて豊富な糖分を感じられない状態の柿が渋柿です。
よく渋を抜くといいますが「抜く」という表現が少し誤解を招いているようで、渋=タンニンを抜いている抜けるわけではありません。
「渋を抜く=水溶性タンニンを不溶性タンニンに変化させる」
ということなのです。
面白いですね!
![]()
渋柿を甘くする方法として最もメジャーなのが干し柿かと思います!
しかし、まだ9月で気温が高かったこと、そして東京のオフィスでは外に干すことができなかったので室内で干してみてもまだ湿気も多いこの季節、熟成できないままカビてしまうものが多くありました。
それはそうかもしれません、そもそも青い渋柿を甘柿にすることは通常はしませんし・・
そこで失敗すればただでは転ばない&燃えてくる代表は、別の方法を実験してみたくなったそう。
まずは水溶性タンニンから不溶性タンニンに変化させるということで化学式を比べてみたところ、すると要はHを抜けばいいんだというシンプルな原理が分かったそうです。
カビないように腐らせないようにHを抜きながらまだ青い果肉の熟度を進ませていく、ということです。
干し柿は干すことでまさにこれと同じようなことをしていたのですね!
さて、そのシンプルな原理というのは分かったのですが、それをどうやってやるのかがわたしにはシンプルに分からない(笑)
すると、皮をむいて並べてある場所で保存するだけだったのです。
なんという簡単な方法なのでしょうか。
皮をむくのは乾燥・甘み・食感・保存性、すべてを良くするため。干し柿にする時と同じです!![]()
途中経過。
青く硬かった渋柿が柔らかくオレンジに熟成していきます。
↓ちなみにこちらは大きめにカットしたものですが、やはり小さめに切った方が熟度の進みは早いです。![]()
↓わずか2週間ほどで完成しました!
水溶性タンニンが不溶性タンニンに変化した結果、とても甘くなっています!
一般的な干し柿と違うところは食感です。
よくわたしたちの口にしている干し柿は全体的に柔らかいですが、こちらは中はしっとりと柔らかのですが、外側はコリコリとしているので、新しい食感の干し柿になりました!
これで食べられなかった青柿たちも無駄にすることなく美味しく食べることができました!![]()
ただなかには、数個だけ熟度が進まないまま干からびてしまったものもあったため、具体的なやり方は100%うまく行くような方法が整ってからお伝えしたいと思います!
その他にも、アルコールでも水溶性タンニンを不溶性に変化させることができますので、梅酒を使ってジャムにしてみようと思います!
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