食材と飲食店コンサルティングを通して日々強く意識するようになってきたのが「自身の手でオーガニック野菜を作りたい」という気持ちです、以来そんな思いを抱きながら全国の農地を視察しては具体的なイメージを自身の頭の中に作っていきました。
これをどのように具体的に行っていくのかを考えていた矢先になんとタイミングよく法律が変わったのです、これまでも都合良く流れを作ってきた自分でも驚きました、まさか法律が変わるとは思いもしませんでした。
2016年4月1日に施行された「改正農地法」により、「農業生産法人」は「農地所有適格法人」に呼称が変更され「農業法人と」として満たすべく要件が大きく緩和されました。
最近よく聞くようになった「農業法人」とは、法人形態によって農業を営む営利活動組織の総称でその営利活動組織は株式会社であったり合同会社であったりします。
つまり、簡単に言うと目的事項を農業とした株式会社や合同会社を設立して、もしくは既存の会社に農業を目的事項に追加登記し「農地所有適格法人」の指定を受ければ会社として農業を営み任意に利益を得て分配ができるということです。
また、「農地所有適格法人」の指定を受けるための条件として最も重要なのは農地の作付面積と専任職員です。
一定の大きさの農地を所有し(購入もしくは貸借)農業事業に従事する社員やアルバイトがいれば農業を営み利益活動を行う事ができるのです、これまでの個人事業として行うのに比べて農業法人として行うのではあらゆる面で有利になります。
まず営利活動という経営意識の向上、家計と法人会計の分離によるお金の管理方法の徹底などの意識改革があります、これまでざっくりとした金銭感覚で行っていたのと法人会計でしっかり管理するのとでは当然無駄を省いて効率性を追求するようになります。
これによって同じ労力や投下資金でも生産性が大きく変わってきます、少ない投資で市場に安く食材を出すことが可能になってきます、法人格での営業推進により信用性が高まり困難であった企業への直接販売が可能になってきます。
更には経営が上手く回れば雇用機会の提供という社会貢献、税制面や保険などの社会保障、金融機関との取引においても全てが大幅に有利に働くようになります。
自身が経営能力が無くても良いのです、農地があり個人事業として細々とやっている農家の人が第三者の農業法人に農地を貸し従業員として従事すれば毎月安定した賃貸料と給与を手にすることができるのです。
台風や大雨で作物が全滅してしばらくお金が入ってこないという心配も、安く売るしか方法が無かった悔しさからも解放されます、これまでと同じようなライフスタイルを維持しながら生活レベルが一変することに繋がります。
また、親の農地を引き継いでも農地の自由売買の禁止という国策により売るに売れないし農業をやる気も無い、こんな人にも農地を農業法人に貸すことで給与と賃貸料のダブルインカムが期待できます。
これまでの農業スタイルと常識が一変する「農業法人」、農家の価値意識を大きく変える必要が問われてきます。
何時の時代もインフラが大きく変化した時にそれを積極的に有益に活用した人に明るい未来が約束されるのです、どんな職種も「経営はテクニック99%、アイデア1%」です、農業も例外ではなく農業法人への経営&高収穫コンサルティングも今後増えていく業種となるでしょう。
農業で生計を立てたいと考えているのであれば、法人化は一考の価値があると思います、地域の友人知人を巻き込んでの組織化も楽しいかもしれません。
欧風カレーとはインドカレーとはまったくの別物で、本来は洋食レストランで出されるメニューであり極めて行くと一つの食のテーマとしては大変面白いと思っています、私も最近は独自の材料と方法で作っては研究している食のテーマにもなっています。
さて、欧風カレーとはイギリスで発祥したフレンチのデミグラスソースの作り方の要素をベースとした煮込みカレーで、タマネギを主とした野菜は炒めた後にすべてミンチにして水を加えず、野菜と鶏ガラスープ(ブイヨン・ド・ヴォライユ)だけで煮込むため濃厚な味が特徴です。
また、欧風カレーは酵素を利用した熟成が味の決め手で、できたてと2晩寝かせたのとでは別物というほどの味の差が出ます。
出来上がりは肉や野菜の固形分がないルーだけという感じですがさらっと感が病みつきになります、このルーを基本にトッピングとしてカツレツやフライした卵、煮込んだ肉や野菜などで幾らでもバリエーションを作り出せます。
実はコクが決め手の欧風カレーはパスタやオムレツとの相性も抜群なのです、ペペロンチーノに仕上げたパスタにルーをかけたカレーパスタは最高の味になります、またオムライスやハンバーグにこのルーをかけると贅沢すぎるほどの味が楽しめます。
この欧風カレーをオーガニック野菜のみで作り健康重視のカレーにしたら面白いかなと考えているのです、使うスパイス類も厳選してできるだけ国産の有機栽培物を使いたいと思います。
トッピングも健康重視のものにした健康欧風カレー、考えただけでワクワクします。
更に、カレーとしてではなく何かの料理のソースやカレー風味の野菜スムージーのようなメニューに仕上げられないかと日々考えているのです。
漢方薬の研究をしていて辿りついたのが「お茶」です、現在デトックス効果のあるお茶の研究を中心に行っています。
ヤーコンを実験栽培している提携農家さんにヤーコンの葉を機械乾燥してもらって送ってもらったり、食用タンポポの根を送ってもらってはお茶にして効果を確認しています。
また北海道のゴボウを乾燥させて作ったゴボウ茶を試しています、ゴボウも乾燥させれば有効なデトックス効果のある美容茶として活用できます。
柿の葉・桜の葉・ビワの葉なども身体を温めデトックス作用が有ると注目されています、更にはドクダミやヨモギなどの野草も忘れてはいけません。
現在、ドクダミ・イタドリ・ビワ葉などのお茶作りの原料が部屋の中に所狭しと和紙に広げては乾燥させています。
また独自のブレンド茶を数種類作っては効果を検証しています、これまでに世に出ているお茶を飲んでみただけでは面白くありませんから創意工夫して飲みやすく身体にそれなりの効果が期待できるお茶作りを愉しんでいます。
愉しむことで健康になるという別の次元での発想で研究しながら作っては提供できるカフェとの併用が面白いのではないかと思います、構想は膨らむばかりです。
薬膳酒といえば、30年以上も前から自宅にはニンニク・朝鮮人参・冬虫夏草・キキョウやアザミの根などを35度のアルコールに漬け込んだガラスキーパーがたくさんあります。
朝鮮人参・冬虫夏草・キキョウの根などはソウルや上海の漢方薬専門店で買いこんだものなのですが当時はバブル経済真っ最中、その恩恵で金額をまったく気にせず何度も足を運び大量に買えたのは今思えば実にラッキーだったのかもしれません。
自宅にガラスキーパー置き場が無く引っ越しする度にもの凄い引っ越し費用がかかるため、仕方なく通常の10倍以上の濃度で保管しています。
これを焼酎などで通常濃度に稀釈させれば、10倍の量の薬膳酒ができることになります。
作り始めたきっかけは、30年ほど前に韓国で自家製薬膳酒が飲める薬膳料理の店で食事をしたことに始まります。
薬草やフルーツ、各種の薬効性のある花や樹木など、結構広い店の一角に20リットルはあるだろう大きなガラスキーパーに入れられた薬膳酒が所狭しと置かれていたのです。
その数は約300、重量も相当なもので床が抜けそうになっていたのを今でも鮮明に覚えています。
薬膳酒作りはしばらくやってなかったのですが、10年ほど前に世界中のスパイスを研究し始めて突然のように再開しました。
現在ではありとあらゆる薬草、ハーブやスパイス類を取りあえずアルコールに漬け込んでいます。
薬効性の在るスパイスで作った薬膳酒は胃薬や喉薬のような味と香りがするのですが、飲み方次第では結構いけます。
今では、それぞれの薬膳酒の美味しいカクテルのレシピ作りを楽しみながら研究しています。
こんなことを愉しんでいるうちに、最近本当によく眠れるし元気いっぱいなのです。
食事内容も徐々に変えてきているので実際のところは何がどのように効いているのかは解らないのですが、まあ愉しんで健康になればそれはそれで善しと思うのです。
そして、薬膳酒を作るようになってから「待つ」ことが愉しく感じるようになったのです、これは何事においても有効な思考のヒントになりました。
オリジナルの薬膳酒作りで愉しみ、そしてそれを提供するレストランとの併用が老後ビジネスとして面白いのではないかと思います。
食材の抗菌保存性ということに着目して研究していくうちに、たどり着いたのが燻製でした。
燻製は長時間の醗酵熟成を介さずに長期保存が可能になり、また独特の風味も生まれます。
燻製といえば肉や魚介類はたくさん作られていますし、「いぶりがっこ」のような大根の漬物まで燻製にして楽しまれています。
燻製はサクラ・ブナ・リンゴ・ヒッコリーなどの香りのよい木材のチップを燻して食品に煙による風味付けを行う加工方法です、この煙にはホルムアルデヒトやフェノールが含まれており、これが食品表面のたんぱく質に反応して皮膜を作ります。
この皮膜が菌やカビを寄せ付けず、またハエなどの昆虫類も寄せ付けなくなり長期間の保存が可能となります。
その保存性もさることながら独特の香りが美味しさを倍増させます、特に半日干しした魚や肉、またチーズや卵などたんぱく質が豊富に含まれる食材を燻製加工すると本当に美味しくなります。
じっくり煮込んでから燻製にした燻製卵の味は、この世の物とは思えないほど大変美味しいものとなります。
また木材の種類による香りや、温燻製や冷燻製のように方法によっても味の変化が楽しめて面白いのです。
直接加熱した煙を当てる温燻製は食材も加熱されますが、冷燻製と呼ばれる煙を氷などで冷やして当てる方法だと食材は加熱処理されずに生のまま燻製になります。
この代表格が生ハムとサーモンです、これはお酒のお伴として食せば最高に美味しいです。
採れたての食材をその場で燻製加工にして何か面白いことができないものか、そう思って燻製窯を買ったのはいいのですが、オフィスや自宅では煙の発生と匂いがすごくて実験しただけで本格的な研究までには行きついていません。
食材に拘って食材のカテゴリを絞った燻製加工食品、爆発的なヒットは無いかもしれませんがリピーターを育てれば息の長い事業になると思います。