2024年7月30日 09:00
80年代後半辺りからオーディオ業界には新たなニッチビジネスが多数誕生してきています、その中でも興味深いのがオーディオメーカーなどから技術者がスピンアウトして設立されたオーディオ既成製品の高音質化を施すチューニング工房です。
例えば真空管アンプなどの真空管や信号経路の電解コンデンサを高音質用に交換したり、回路をショートカットするなどにより音質改善を行います。
またオーバーホールや修理事業も並行して行い、一時期はブランド名を用いて「**バージョン」などと呼ばれて人気を博した工房も多数あります。
スピーカーはスピーカー専門の工房が存在しています、スピーカーの手作り工房は木工技術職人が多く自身で発案したオリジナルのエンクロージャーにユニットやネットワークは市販のものを組み合わせているのが一般的です。
改造では密閉型をバスレフに改造したりユニットを追加変更する方式が多く、ときどき中古市場にもそういった改造品が出回ることもあります。
面白いことにアンプの音質改造品はほぼ高額になるのですが、スピーカーの場合は極端でまったく値が付かないジャンク扱いになるか有名な工房のですと高額になるかどちらかです。
買って愉しんでさらに改造して愉しむ、そんな愉しみを齎してくれるオーディオ改造工房ですが最近また新たな工房が次々と誕生してきているようです。
工房を創設する人は自身の理想を追求できて尚且つ生活の糧になる、それで他者が喜んでくれる、また廃棄されずにリサイクルされるので社会の為にもなる、近江商人ではありませんが「三方善し」のビジネスで何とも素敵なビジネスではないでしょうか?
かくいう私も以前は自分流に改造しては愉しんでいたものです、その改造経験によってかなりのチューンアップノウハウが蓄積されています。
これ誰かに託すのが私の理想ではあるのですが、さて誰か引き継いでくれる人がいるかどうかが問題です。