2024年1月26日 08:00
1982年に誕生した業務用小型スピーカーの大ロング&ベストセラーの名作中の名作であるBOSE101MMを、ホームユースにも使えるようにデザインしたBOSE101IT(1988年発売、ペア4.3万円)です。
101ITもまた101MM同様にかなり長期間に渡り製造販売されましたので、中古市場にも常に良品が多数出回っています。
ITはイタリアーノを示しヨーロピアンデザインとして人気を博しました、小規模な喫茶店やスナックなどで大人気のスピーカーで、いまだに現役で使われているのを見かけることがあります。
流石にスピーカーユニットが101譲りの業務用です、ヘビーデューティな使用でも長年使えるタフさを備えています。
BOSE 101IT
高さのあるラックの設置にはダクトを上に向ける設置法がお薦め、低音域の天井反射で意外な効果がある
BOSEは勿論のこと、1980年代には各社から101用のイコライザーを搭載した業務用パワーアンプが大量に市場に投入されるほど、当時は何処に行ってもBOSE101を見かけました。
音質ですが、ベタ置きでしかも101専用のイコライザー付きアンプ以外のアンプを繋ぐと多くのマニアから批判されるように11.5Cm口径のフルレンジなのに高域は伸びが無いしし低音域も靄がかかったような響きでもったりした音色です、ひいき目にみてもとてもじゃないけど良い音色とは言えないものです。
ところが天井吊り下げ設置で101専用のアンプを繋ぐと愉音が部屋中に広がります、音量を上げるとこの傾向がより明確に現れてきます。
決してやってはいけないことは101をラックの上などにベタ置きすることです、これだとまったく101の良さが出ません、そしてニアリスニングではなくある程度の広い空間で離れて聴くことがBOSEの小型スピーカー群をうまく鳴らすコツです。
今回は音出しチェックでしたのでベタ置きしてしまいましたが、常用する際には部屋の隅の天井近くに設置してやると空間ハーモニックで見違えるような音質になります。
ホームユースでBOSEスピーカーを上手く鳴らすにはかなり苦労します、でも逆に綺麗に鳴ってくれた時には感動的でもあります。
今となってはちょっと古い部類のスピーカーになってしまいましたが、使いようによっては全然現役で使えます。