2024年3月18日 07:00
中央を守る守護神については、私も数多くの文献を読み大筋が解明できましたので記しておきます。
この中央の守護神については実に多くの諸説が乱立しており、幾つもの書籍を参考にして私なりに解釈してみました。
「五行思想」の中央の守護神で最初に登場したのが黄竜(おうりゅう)でした、これは四神のように方位と28宿による星宮からではなく以下の神話から誕生しています。
中国神話に三皇五帝(さんこうごてい)という想像上の人物がいます、その中でも最も権力が強かったのが黄帝でした。
その黄帝が宇宙から来たという四ツ目で銅で出来た頭を持ち超能力を扱ったという蚩尤(しゆう)という怪物と戦ったとき、最後に黄帝を守り中国を危機から救ったとされているのが黄竜です。
しかし黄竜ではなく応竜と書いている文献もあります、これは先の黄帝と蚩尤との戦いで黄竜は翼を取られ飛べなくなりました、その飛べなくなった翼の無い黄竜を応竜と呼んだようです。
したがって、当初は黄竜(応竜)であったことは間違いありません。
本来ならここで解明は終わるのですが、もっと不可思議な事実を発見いたしました。
それは、新しい中国の書物には「五行思想」の中央の守護神に「麒麟」と書いてあるのが見つかったのです。
更に、同じ時期の書物に「黄竜(麒麟)」と書いてあるのも存在します、これは一体なんでしょうか?
挿絵を見ても黄竜と麒麟では全く容姿が違います。
しかし、挿絵の麒麟と中国に多くある麒麟の銅像などは全然似ていません、むしろ竜に近い形をしています。
現在、この謎を解明中ですが判り次第追って報告しましょう。
「運命波学」では、疑問を残しながらも最後に記された「麒麟」を中央の守護神として記していくことにいたします。
そこで麒麟について解っている範囲でお話しましょう。
「救世人が世に現れるとき出現するという中国の伝え」から、日本ではおめでたい事への象徴として皇族の調度品などにも描かれています。
鳥取県には、麒麟獅子舞といわれる麒麟の面をかぶる獅子舞の一種が中国から伝わっており今では県の無形民俗文化財に指定されています。
ここで麒麟についての豆知識を一挙に記述します。
・雄の名前は麒麒で雌の名前は麟麟、麒麟とは両性合わせての呼び名である。
・容姿については顔は龍、身体は鹿、尻尾は牛、足と蹄は馬で全体に龍の燐を持ち肉に覆われた角を持つ。
・体色は背の方は緑で腹の方は黄色。
・一時期炎の羽を描かれたこともあるが、現在では定着していない。
・全ての動物は麒麟より生まれたとする神話が中国に存在する。
・その神話から一日に千里を走ることができるとされる。
・人に危害を加えないどころか虫も殺さないほど命を尊ぶ、しかし悪人は一撃で殺す。
・鳴き声は見事に音階と一致する。
・曲がるときは正確に直角にまがり、歩いた後はには正確な円が残る。
・雄雌の気を通じ合うことで受精する。
ここで現存する動物のキリンの名前の由来ですが、中国明時代に南海遠征の際に捕獲された実在の動物であるキリンが、永楽帝に「麒麟」として献上されたことで「キリン」と言う名が付けられたとの記録が残っています。