2024年2月26日 07:00
古くから中国には「医食同源」という言葉があり、これは「食と薬は同じ次元である」という考え方を表しています。
人間は自然界から多くの恵みを受けています、その中で食物は季節や食べ方によって人間に及ぼす影響が多大で、食の内容によって病を引き起こし食の修正によって病が治るということです。
毒は多く用いれば毒となり適度に用いれば薬となります、なんと約2500年前に中国で発刊された「周礼」という古典書があります、この中に「食医」という医師のことが書かれているのです。
当時、医師は4つの種類に分かれていました、食医・疾医・傷医・獣医です。
その中で最も高い位置にあったのが食医なのです。
疾医は漢方薬などの処方で病を治す今の内科、傷医は切ったり縫ったりで怪我を治す今の外科に当ります、獣医は人間以外の家畜の医者です。
食医は、食事療法によって健康を保ち病を事前に防ぐための処方を行う医師です。
現在でもこの「医食同源」の教えは代々に伝えられており、毎日5つの色を食すると健康を維持できると言われています。
この5つの色も、なんと五行思想の「五大色」なのです。
ここで、各色と食物の内容を下記に示します。
玄(黒)・・・米、ゴマ、黒豆
青(青)・・・葉菜類、海草類、魚介類
朱(赤)・・・肉類
白(白)・・・根菜類、豆腐、乳製品
黄(黄)・・・穀物、豆類、芋類
こうしてみると、栄養学的にも確かにバランスが取れていることが判ります。
「米=黒?」と思われた人もいるかと思いますが、実は当時の米は全て黒米だったのです。
今でも中国や韓国では、黒米や赤米を栄養価が高いということで通常の米に混ぜて食しています。
それにしても中国の五大色の起源はなんでしょうか?
私が、この「医食同源」でも再度五大色にぶち当たり、更なる偉大さと神秘さを実感したことは疑いの余地もありません。