
3つあるトイレのうち、代表からの便器交換の指示は、別館の2階だけ。
母屋のトイレの便器は、オフィスの一空間とするので撤去して床を張る
別館1階のトイレの便器は、きれいなのでクリーニングして使う
別館2階のトイレの便器は、新品に交換する
ん~、それでいいのか・・・。
棟梁などからは、
2ヶ所とも交換しないの?
と聞かれます。
便器が綺麗とは言え、せっかくのリニューアルなので2ヶ所とも替えたいと思いつつ工事が進みます。
便器を撤去していただいた百戦錬磨の勘のいい水道屋さんは、たぶん工事が終わったら1階も交換することになるよ!
と言っています。
あ、 なるほど!
この現場は、仮設のトイレがありません。
便器撤去前は、我々も含め業者さんも利用していました。
そのようなところをしっかり把握されたうえでの1ヶ所のみ交換の代表指示。
工事が完了する前に便器を交換するスケジュールで進んでいたので、まだ業者さんが使う・使ってもよいという代表の暗黙の配慮。
また、我々が使うときには、新品を使用してもらいたいという代表の思いなのです。
既存の便器の撤去が完了しました。
床のクッションフロアや壁紙を張る前に作業に支障の出る設備機器は撤去したり一旦外したりします。

↑ 母屋の便器撤去

↑ 別館1階の便器撤去

↑ 別館2階の便器撤去
母屋と別館2階の便器は排水口が壁から少し離れているので、古いタイプかリモデル式の便器だったようです。

改修が完了した床や既存の床で傷をつけられない部分は養生をします。
今回は6㎜の「インシュレーションボード」というものを使っています。
これは製造過程などで出る端材を繊維状にして板化する『木質繊維板』として開発されたホルムアルデヒドも吸着する優れた床養生ボードで、養生ボードとしてだけではなく、畳や断熱壁の下地材にも使われています。
持ちあげると意外に軽い!
いいものがあるなぁ、きれいに使えば再利用できそうだなぁと感心しながら工事を見守っています。

建物の裏手に、積み上げたブロックの上に地流しがあります。
なんだろう・・・。

利用用途はわかりませんが、水栓はなんらかの散水に利用していた形跡があります。
地流し自体は手入れもしていない感じです。
建物の裏手に散水が必要となるような植栽はありません。
ん~。
疑問を抱いていると、棟梁が
「旦那さんがここ(裏の共同利用の畑)で農作物を作っていたんだよ」
と。
そういうことか。
裏の畑の農作物の散水と取れた野菜などの下洗いをしていたようです。
敷地内の一角に畑があるのですが何も作っていなく、共同利用の畑で作っていたとのことです。
自分の家の敷地も広い上に、周辺の土地もほぼ自由に利用できるおおらかというかのんびりというか、この地域の状況も少しずつ分かってきました。
代表は当初、地流しをクリーニングして再利用することを考えておりましたが、撤去という指示が・・・。

冬はとても寒くなるこの地域は寒冷地仕様のものがあります。
その一つがこの不凍栓。
蛇口ハンドルが2つあります。
一つは通常のハンドル、もう一つ、後ろにあるのが不凍栓のハンドル。
不凍栓は、寒冷地で水道管が凍結して破裂するのを防ぐための器具で、地面の下にある元栓を操作することで、地中の水道管内の水をすべて抜く仕組みになっています。
寒い夜や冬場に水道管の凍結を防ぎたいときは、まず家の中の蛇口をすべて閉めます。
次に、不凍栓のハンドルを回して排水弁を開けると地上から排水弁までの水道管内に残っていた水がすべて、地中の排水弁から土の中に流れ出ていきます。
これにより、水道管内が空になり、水が凍ることはなくなります。
水道管の凍結は、水が氷に変わる際に体積が膨張することで起こりますが、不凍栓は水そのものを管内に残さないことでこの現象を根本的に防ぎ、排水弁は地中深くにあるため、流れ出た水が地表近くで凍ることもありません。
改修建物一つで様々な経験ができます。