新型コロナウイルスや紛争と世界中で暗い話題ばかりですが、そんな暗い話題のなかでも私が一番気になる国内の話題は「今後高齢破産者が多発する」という怖い予測です。
老後破産の社会現象が報じられて久しいのですが、特にリーマンショック以降は毎年のように年末になるとテレビや新聞で特集が組まれるようになりました。
こういった話題を警鐘と捉えて老後に備え準備する人はまだ救われますが、他者事のように笑い飛ばしていた人ほど惨めな老後に陥っていくという現実も見受けられます。
事実、一時は資産家と謳われた芸能人や有名人の悲惨な老後報道は華やかだったころの映像と現在の映像とのギャップに観るに耐えられないものがあります。
さて一般的な人の収入は大きく4つ存在します、それは労働収益・資産収益・家族や仲間の支援・公的支援です。
このうち賃貸などの不動産収益や保険による個人年金は資産収益で、公的年金は公的支援に入ります。
この4つの収益のうち幾つかは無くてもトータルでの収益で生活できれば老後破産は免れます、逆に言えば4つ全てが揃っていても生活するに足りなければ破産状態に陥るわけです。
ただ、私は不思議でならないのですが、どうして足りなければ足りるように考えないのかということです。
老後も働けということではありません、例え収入が無くても愉しく生きていく方法を何故考えて実行しないのかということです。
報道を観れば極貧生活と言いながらもそれなりの家に住み家賃がかかっています、食費も普通の人と変わらないほどかけています、それでいて生活苦とは意味が解りません。
他方、還暦過ぎた独身男性が山の中に在る古民家を安価で譲り受け、維持費は電気代だけで後は全て自給自足のスローライフを大いに愉しんでいる例もあります。
こういう時に独身者は、本当に守る者がいないので誰に気を使うこともないし何を心配することもなしに自由な発想で即実行に移せます。
テレビやオーディオにカラオケ、そしてパソコンも在り多くの友人が常にお酒やおつまみを持って遊びに来ては自家製ピザやバーベキューで愉しんでいます。
本人曰く、自然に触れ天然ものを取り入れた健康な食生活でどんどん元気になってくると言います。
昭和の時代はどこの田舎でもこんな感じでした、みんなが助け合ってお金が無くても逞しく生きていたのです。
養鶏をしている人は卵や肉を、野菜を栽培している人は野菜を近所に配っては共存してきたのです。
お金に頼ってきた人が老後にお金が無くなると生活できなくなります、何故なら他者に与えずに自分と家族の事だけにお金を使い生活の全てを消費するだけで解決してきたからに他なりません。
他者に与えらるだけ与え自身の事にはお金を使わずに生活してきた人は、老後は与えてきた人からの支援や僅かでも公的年金が入り逆に更に豊かな生活ができるのです、田舎で暮らす老夫婦などはこの典型例でしょう。
老後を憂いなく愉しく暮らす為に大事なこととは何か、還暦までに明確な答えを自分自身の中に見つけておくことが肝要かと思います、還暦など本当にあっという間に迎えるのですから。
あと20年もすれば65歳以上の高齢者が総人口の40%に迫るなか、「今後高齢破産者が多発する」という怖いデータを出しているシンクタンクもあります、「私は大丈夫」なんていう保証はどこにもありません。