2023年3月20日 09:00
経営者は常に考え事が複数あって頭の休まる日がありません、常に複数の考え事を抱えているために話しの焦点が定まらず話しがあちこちに飛ぶ人も珍しくありません。
往々にしてこのような状況が長期間継続すると、自覚が無いままに精神的ストレスが蓄積されていき気が付いた時には思考が停止してしまうことがあります。
私も起業したての数年間は、それまでの生活には無いほどの考え事が一気に発生し自身の思考コントロールに苦慮した記憶があります。
そんな体験によって徐々に解決策も見いだせるようになってきます、そして一度身に付けた解決策は無意識にその行動を取れるようになります。
私が自身で学んだ解決策の一つは問題を長期化させないことです、面倒で嫌な問題ほど短期決戦で素早く処理することが肝要です。
例えば、資金問題や人事問題は長期化すると各所に影響が出てきます、このような経営に直結する問題は他の事項を全て止めても最優先で全思考を集中させて解決するようにしなくてはいけません。
これらの優先すべき課題を残したまま他の事項を並行して考えても思考が集中できずにミスが連発し、そのミスによって更なる問題が発生するようになります。
もう一つは自身だけでは解決できない事項、例えば他者の意向や判断が必須条件になるような問題は、まず自分なりの解決策を相手に示しておくことが肝要です。
そのうえで相手からの反応が来るまでは他の事項に集中し、この事項に関してはできるだけ考えないようにすることです。
更には、完全に考えないようにするには第三者へのバトンタッチが有効です。
例えば互いに良く知る人に仲裁をお願いする、また法的に有効な事項であれば弁護士に依頼するなどです。
思考時間はお金では換算できません、お金でビジネスに直接関係ない問題を考えずに解決できるのであれば最も効率的な解決策となります。
人間には思考キャパシティ(容量)というものがあります、会社員時代には考えられないほどの思考しなければならない事項が起業したとたんに一気に押し寄せます。
経営歴、どんな状況であろうが長ければ長いほどこれらの対処方法を身につけていくのです。
経営歴が長い経営者同士はこれらを阿吽の呼吸で解ります、だから互いに無駄な思考や行動をしないようにさっさと解決する方向で話しがまとまります。
起業したての人は、時間的利益を最優先して考えるようにすることを念頭に入れてほしいと思います。