前回、体温を上げる方法として脂肪燃焼を行う筋肉を付ける重要性をお話ししました、そして今回は身体を温める食品や食事についてお話しいたします。
体温を高める食品は多数ありますが、皮膚疾患との兼ね合いも考えないといけません、そういう意味ではお奨めする一つは「ショウガ」です。
ショウガは、身体を温めるだけではなく強い殺菌効果や消炎効果のある成分である、ジンゲロール、ジンゲロン、ショウガオールなどのショウガを由来とした薬効成分が多量に含まれています。
この発見は、16世紀に起きたイギリスでのペストの大流行でロンドン市民の30%の人々が命を落としました、このときにショウガを食べている人はペストから免れたという報告から研究されたものです。
特に冬には、韓国ではショウガ茶が好まれて飲まれています、ショウガのスライスをハチミツに漬けたものをお湯に溶かして飲みます、就寝前に飲むと身体が温まるばかりか精神安定の働きもあり熟睡できるそうです。
また、風邪の予防にもなるということで、最近では手軽に飲めるインスタントも売られています。
「たんぽぽ普及協会」では、身体を温める効果のある「タンポポ茶」を研究しています。
タンポポの根は「蒲公英」という漢方薬で、妊産婦の身体の冷え防止薬として昔から処方されているほどです、もっと身近に「タンポポ茶」を普及させたいと思います。
この他にも、ニンニクやタマネギなどネギ類も身体を温め、更には抗酸化作用で免疫力が増強し、皮膚疾患には有効な食品です。
皮膚疾患の人は、野菜を好んで食べる菜食主義の人が多く見受けられますが、生野菜は酵素を得る意味では重要ですが、特にグリーンサラダなど葉野菜の生は身体を冷やすので注意が必要です。
サラダであれば、軽く茹でたブロッコリを中心にした温野菜サラダがお奨めです。
ブロッコリは、スプラウトと共にビタミンAとビタミンCが多量に含まれ、皮膚や粘膜の抵抗力増強になるばかりかキャベツから改良された野菜だけに、ビタミンUも含まれ胃腸壁の修復など消化器官に優しい大変優れた食材です。
最後に、肉は身体を作り温める重要な食材です。
アトピーなどで抵抗がある人は、じっくり煮込んだカレーやシチューがお奨めです。
煮込みながら余計な脂肪分を取り除き、箸で割れるくらいまで煮込めば消化を助け身体にもそれほど負担がないでしょう。
それ以上に、羊肉や牛肉などは身体に溜まった脂肪酸を分解燃焼させ熱に換えるLカルニチンを多量に含みます、この効果に期待して肉を上手く摂る方法を試してみてほしいと思います。
株式会社ファンシーフーズでは、たんぽぽ普及協会と共に食用タンポポ普及活動を通じて「食と健康」について日々研究と実証を行っています。
その中で、特に力を入れて行きたい分野が「皮膚疾患」分野です。
その皮膚疾患をいろいろ研究中ですが、皮膚疾患を患っている人は「低体温」の人が多いという報告を見つけました。
皮膚疾患を患っている人は、身体の表面体温こそ通常もしくは若干高めなのだそうですが、身体内の体温は逆に通常よりも低いのだそうです。
体温が低いと、四季を通じて常温の人よりも「寒く」感じる冷え症となります、また内臓の働きが著しく低下し免疫力が落ちてしまいます。
正常な日本人の平常体温は36.3度前後で、1度下がると30%以上も免疫力が低下すると言われています。
冷え症に加えて風邪を引きやすく、ちょっとした傷でも化膿します、また消化器官の働きも低下するためにアレルゲンであるタンパク質成分をしっかりと分解する事ができません。
この未消化のたんぱく質が身体を回り、毒素だとして過剰反応を引き起こします、これが「アトピー性皮膚炎」の原因の一つになります。
また「低体温症」の人は体内脂肪を付けやすく、体内脂肪から発生するホルモンである約20種の「アディポサイトカイン」が血栓を作ったりして血の流れを悪くさせ、更に身体を冷やしてしまいます。
したがって、「アトピー性皮膚炎」を治療する前に「低体温症」をまずは克服しなければ、薬で一時的に収まるもののすぐに発祥という悪循環を起こすことになるのです。
体温を上げるには、一つは脂肪燃焼を行う筋肉を付けること、そして筋肉を増やし脂肪燃焼を促す食事が最も重要になります。
筋肉を付ける最も負担の無い方法はよく歩くことです、筋トレやストレッチなど行う必要もないのです。
私は過去スポーツジムの会員登録をして通い出しましたが、スポーツジムで時間を取られるということが逆にストレスに感じるようになり1ヶ月も続きませんでした、やはり無理な事は続かないのです。
通常より少し早めの歩き方で、1日20~30分歩けば筋肉が衰えることなく脂肪燃焼を促し体温が一時的に上昇します、これを数ヶ月間繰り返し行うことで通常でも体温が下がらずに安定してきます。
外出などでは1駅前で降りて歩く、朝散歩するなど日常で歩く工夫を行う事が重要です。
ちなみに私は通勤は5年前から徒歩、出勤は早めに歩いて約20分、帰りは遠回りして30分歩くようにしています。
これを行うようになってからは、ちょっとした動作でも汗をかくまでに体温を上昇させるのに成功いたしました。
次回は、「低体温症」克服のための食事についてお話しします。
現代人の多くは、「冨栄養時代の栄養失調症」という報告があります。
これは、食事の内容が豊かになっても、ある種の栄養素だけが殆ど得ていないことを意味しています。
カリウム不足は多くの人が陥りやすい栄養失調症の一つで、低カリウム血症はその代表的な症状ですが他にも様々な症状を引き起こします。
カリウムは、細胞の中と外のカリウム濃度のバランスを保つように維持されています。
したがって、カリウムが欠乏すると身体を健全に維持できなくなり様々な症状が現れます。
その代表的な症状は、筋肉のびくつきやけいれんです、重症になると腸閉そくや歩行困難になります。
また、低血圧の人の多くも低カリウム症の可能性があります。
ステロイド外用剤との関連性も近年では報告されており、ステロイド剤の使用によりカリウムが欠乏しやすくなると言われています。
カリウムは多くの食品に含まれている栄養素で、特に野菜やナッツ類には豊富に含まれています。
特にお奨めするのはナッツ類です。
タンパク質や脂質など栄養バランスも良く、おやつ等手軽に食する事ができるからです。
また、フィトケミカル(天然の化学物質)と呼ばれる微量栄養素が豊富で健康と長寿の薬と言われています。
人類が誕生した頃の食べ物が肉類・ナッツ類・果物だったという研究結果があります、野菜や穀物を食べるようになったのは人類発祥の歴史で言えばつい最近の事なのです。
元々、DNAに仕組まれた人類にとって必須栄養素を素直に摂ることが本来の健康と長寿の薬だと思うのです。
現代人の多くは、「冨栄養時代の栄養失調症」という報告があります。
これは、食事の内容が豊かになっても、ある種の栄養素だけが殆ど得ていないことを意味しています。
糖不足も多くの人が陥りやすい栄養失調症の一つで、低血糖症はその代表的な症状ですが他にも様々な症状を引き起こします。
糖は、糖尿病など生活習慣病の関係やダイエットにおいては悪者扱いされやすいのですが、糖が欠乏すると恐ろしい症状が現れます。
例えば、軽い症状では立ちくらみや目のかすみ、汗をかきやすいなどの症状ですが、重度の低血糖になると記憶障害や昏睡状態に陥ることもあります。
立とうとした瞬間に、目の前が真っ暗になり動く事ができない症状を多くの女性が経験しているといいます。
これを貧血だとして軽く考えてはいけません、この症状が低血糖症の代表例なのです。
細胞はコレステロールをエネルギー源として生存しています、また細胞の生成にもコレステロールがベースとして使われます。
ところが脳などの神経細胞は、糖をエネルギー源として働いているのです、したがって糖が欠乏すると脳や支神経が機能しなくなり先述のような症状が現れます。
また、この症状を放置しておくと死に至る事もあるのです。
糖は多くの食品から得られますが、即効性があるのはブドウ糖です。
「朝のフルーツは一日の活力の源」と言われています、フルーツにはブドウ糖・オリゴ糖・果糖など多くの種類の糖が混在しており、即効性のある糖から長時間血液中に留まる糖まで含まれています。
特にお奨めはバナナとリンゴです、糖の他にも鉄分やカリウムなど欠乏しやすいミネラルや体調を整えるレアミネラルが豊富に含まれています。
糖は、ダイエットしている人もしっかりと摂っていただきたい栄養素です。
現代人の多くは、「冨栄養時代の栄養失調症」という報告があります。
これは、食事の内容が豊かになっても、ある種の栄養素だけが殆ど得ていないことを意味しています。
鉄分不足は多くの人が陥りやすい栄養失調症の一つで、貧血はその代表的な症状ですが他にも様々な症状を引き起こします。
例えば、コラーゲンを低下させ骨・皮膚・粘膜への障害、これは爪の変形や髪の枝毛などに現れます。
他にも、精神的な症状として集中力欠如・学習障害・うつ・パニック障害・情緒不安定などを引き起こします。
また、免疫力が著しく低下し風邪を引きやすくなったり倦怠感・食欲不振・下痢・便秘などの症状も出ます。
更には、睡眠障害・耳鳴り・肩こり・偏頭痛・イライラ・レストレスフットなど原因不明のこれらの症状の多くが鉄分不足によるものです。
ここで「レストレスフット」というのは「休まない足」と言う意味で、横になると膝下がむずむずしたりびくびくするという症状が出る症候群の総称で、意外と多くの人が抱えている病気の一つです。
鉄分は、血液中のヘモグロビンと結びつき細胞に酸素を送る為に必須の栄養素です、したがって欠乏すると多くの症状を引き起こしてしまいます。
また脳内ホルモンはたんぱく質を原料としていますが、生成される際に鉄分を消費します、したがって鉄分が不足すると生成されなくなり精神疾患を引き起こしてしまうのです。
そこで、鉄分不足にならないような食事が重要になります。
特に女性は鉄分不足に陥りやすい傾向がありますので、食事を見直してみる必要があります。
肉類や赤身の魚類には多くの鉄分が含まれています、これらの動物性鉄分を「へむ鉄」と呼んでいます。
小松菜やホウレン草、海苔などにも多くの鉄分が含まれています、これらの植物性鉄分を「非へむ鉄」と呼んでいます。
動物性の「へむ鉄」は消化吸収されやすく、植物性の「非へむ鉄」は多くが排泄されてしまいます。
ミネラル豊富な野菜をたくさん食べているから大丈夫と考えていると、先述のような症状に苦しむことになります。
近年、「健康を考えるなら肉を食べろ」と多くの医療機関から警鐘が発せられています。