2024年9月12日 08:00
ある種のビタミンサプリメントは、健康を促し寿命を延ばすどころか寿命を縮める危険性があることをコペンハーゲン大学研究院から研究報告がなされました。
この研究報告は、サプリメントを愛用している約23万人からデータを集め、67項目に渡る研究結果を示しました。
この中で注目すべきは死亡リスクの上昇という項目で、何とビタミンAで16%、ベータカロチンで7%、ビタミンEで4%の死亡リスクが上昇するというものでした。
尚、ビタミンCや他のビタミン類ではこの傾向は無いとされています。
ビタミンAやベータカロチン、またビタミンEに共通する効果として「抗酸化」とうたわれる活性酸素を体内から除去する物質であり、その他さまざまな病気の予防に繋がると長い間言われ続けてきました。
この結果から推測されているのは本来の人間に備わっている防御力が弱まるためではないかということで、まだ仮説の領域ですが23万人の統計という根拠は看過することはできません。
ビタミンAやベータカロチン、これらは人間にとって必要な栄養素でり無くてはならない成分です。
しかしこれらは、一般的な生活を行う人であれば日常の食事から充分な量を摂取できている成分だと結論付けされています。
これを更にサプリメントにより摂取することは過剰摂取に繋がり、この過剰摂取により本来の期待する効果が逆に身体に負担をかけている、そんな警告にも似た今回の報告は流石に私も驚きを隠せません。
これらの報告を読んで、ビタミンやミネラルは人工的に生成されたものではなく自然から摂取すべきと考えさせられます。
自然の食品からであれば、過剰摂取しても必要量以外は吸収されずに排出されるだけですから害を及ぼす可能性は極めて少なくなります。
この論文の検証はこれから行われていくでしょう、したがって今の段階で結論付けすることはできません。
ただ抗酸化サプリメント業界に、研究機関から「物言い」が付いた事だけは確かな事実なのです。