2024年12月17日 08:00
油を摂取することは、太りやすく健康に悪いと思っている人が案外多いのには驚かされます。
特に女性は、間違ったダイエット食などの情報でこの傾向が強いと思います。
油の中でも必須脂肪酸であるαリノレン酸は、他の栄養素からは生成できず確実に食を通して摂取するしかない栄養素です。
αリノレン酸、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)の3つの脂肪酸はオメガ3系脂肪酸とも呼ばれ、特にαリノレン酸は体内でEPAやDHAを合成できるすぐれものなのです。
このαリノレン酸は身体を作り維持するには必須な栄養素であり、不足すると血管老化や肌荒れなどを引き起こします。
また、糖尿病、高脂血症(中性脂肪過多)などの成人病の多くもαリノレン酸不足といわれています。
脂肪過多なのに脂肪酸が不足というのは意外ななのですが、脂肪と脂肪酸はそもそも性質が異なる栄養素なのです。
αリノレン酸の不足で最も怖いのが血管老化で、心筋梗塞・脳梗塞・内出血などを引き起こし突然死の最大要因でもあり、あらゆる病気の元凶とも言われています。
この身体維持の必須栄養素であるオメガ3系必須脂肪酸は、以下の食品に多く含まれています。
<α-リノレン酸>
・亜麻仁油
・キャノーラ油
・ダイズ油
・シソ、エゴマ油
・ホウレンソウなどの青物葉野菜
<EPA/DHA>
・ニシン
・イワシ
・サンマ
・サケ
・タラ
・マグロ
・他魚介類
尚、健康に良いとされているオリーブオイルは残念ながらオメガ3系ではなく、こちらはオメガ9系の脂肪酸が多量に含まれています。
オメガ9系の栄養素はオレイン酸で、体内で酸化しずらく他の摂りすぎた脂肪を血中から回収する働きが健康維持には良いと注目されています。
また、アレルギー性の皮膚疾患を持っている人は必須栄養素で、抗酸化効果などにより悪化するのを防ぐ働きがあるとされています。
例えば、同じ食事を2つのグループに分け、片方は全ての料理にオリーブオイルをかけ、片方は何もせずに1週間続けて血液検査を行ったところ、オリーブオイルをかけたグループ全員の中性脂肪値が下がったという実験報告があります。
オレイン酸は必須脂肪酸ではありませんが、他の食品で摂りすぎた脂肪を回収するという意味で健康的な油という事ができます。
これらから、私はαリノレン酸系のキャノーラ油とオレイン酸系のオリーブオイルを合わせた混合油を、どんな調理にでも使うようにしています、そして炒め物にはさらにゴマ油を追加します。
脂肪と糖は美容の天敵、何時の頃からかそんな情報に踊らされて、肌はボロボロ、記憶力は低下、エネルギッシュさが低下した人は数多くいます。
脂質と糖は細胞のエネルギー源です、健康で仕事をバリバリこなしている人はみなさん非常にパワフルです。
エネルギッシュな人は、これらの栄養素を欠かすことなくバランスを取って食事をしています。
中華料理やイタリアン料理を見てください、かなりの量の油を使いますがその国の人たちは太っているでしょうか?
いえいえ、標準的な体形で身体も脳も元気いっぱいです。
事実は最大の根拠、美容と健康を真に考えるなら根拠の無い情報に踊らされないことです。