
ホームシアターを道楽にしている人なら今回の話しはすごく納得するはずです、それはリモコンが命という話しです。
近年のAVアンプやプレーヤー類には必ずモコンが付いてきます、そして多くの機能がリモコンが無いと操作できないのです。
リモコンが無くてもエアコンのように電源オンオフと基本的な操作は行えますが、各種のモード設定や音質効果の設定などは行う事ができません。
ミニサイズのエントリークラスですと、サラウンドの命であるサラウンドモードの変更さえもできないものが多数存在しています。
つまり「リモコンが無ければただの箱」、これが近年のホームシアター製品なのです。
これを裏付ける事実が有ります、オーディオショップにずらりと並んだ中古品、同じ製品で同じ状態でもリモコン有りと無しでは価格が倍以上異なるのです。
更には、中古ネットショップにはこれらのリモコンが1万円以上の価格で取引されているものもあるのです。
つまりこういうことです、下取りに出す際は10万円のホームシアター製品でも1万円以下です。
それならばと、リモコンだけネットオークションにかけて売ってしまい、リモコン無しのものは下取りに出す、こうするとトータルでは倍近い価格で売れることになるのです。
かくしてオーディオショップの店頭には、リモコン無しの役に立たない中古品が山と積まれているのです。
でも、これらはまったく役に立たないわけでもないのです、電気回路に詳しい人ならしっかりと使い物にしてしまうわけです。
AVアンプとはいえ、そのシステムのベースはオーディオアンプです。
リモコン無しでも使える基本部分は多数存在しており、設定を全てリセットしてパワー部だけを上手に組み合わせれば激安のシステムが構築出来てしまうからです。
知恵者はどんな世界でも得をするようです。

80年代前半にトリオやパイオニアと共にオーディオ御三家と呼ばれたサンスイですが75年頃からの快進撃は凄かったです、一時期はアンプのシェア40%という快挙を成し得ますが自ら勃発させた85年の798戦争以降サンスイの経営に突然のように陰りが見え始めます。
1974年から12年間代表を務める藤原氏から1986年に伊藤氏に変更すると同時に、伊藤氏の元で会社再建策が実施され希望退職者を募り社員数を25%カットします。
1987年にCIを実施しロゴを変更します、1989年にはイギリスのポリーペックインターナショナルから156億円の出資を受け拡大戦略を打ち出します。
運が悪いのか時期が悪いのか、リスタートをかけたその直後にバブル経済が崩壊しオーディオ氷河期に突入します、更に悪いことにポリーペックインターナショナルが経営破綻し後方支援が無くなり再び財務悪化に陥ります。
1990年に代表を稲宮氏に交代し、1992年に今度は香港のセミテックの資本傘下に入りますがセミテックもこの10年後に経営破綻してしまいます。
1994年からは毎年のように代表が入れ替わり工場や本社などの不動産を売却し移転、更には社員のカットなどサンスイはどんどん衰退していきます、2000年には社員数が50人を割り経営状況は更に悪化の一途を辿ります。
2001年にAU-111Gビンテージを最後にアンプの製造が途絶えます、これが事実上のサンスイのオーディオ史の終焉となります。
2002年にはついにオーディオから撤退し映像機器やパソコンのディスプレイなどを手掛け会社の生き残りを模索しますが、オーディオで築いた金字塔が逆に邪魔をして新事業も上手くいきません。
2010年以降は上場廃止など事実上のゾンビ状態と化し、2014年に破産手続きが開始され2018年に完全に法人が消滅します。
この一連のサンスイの衰退劇をオンタイムで見てきた私として、2000年以降のサンスイはとても直視できるものではありませんでした。
アンプからいきなりパソコンディスプレイです、オーディオ界を引っ張ってきたアンプの巨匠が何を考えているのだろうと正直思いました。
そして破綻後に経済アナリストからこんな厳しい言葉が浴びせられます、「山水の社名の由来は"山のごとき不動の理念と水の如き潜在の力"だそうですが、同社が求めたのは"山のごとき不動のオーディオキングの名声と水のごとき豊富に見えた海外資金"だったようだ」と。
海外資本に染まったかつてのアンプの巨匠、日本メーカーは面倒な株主構成のサンスイには暖かい手を差し伸べたくもできない状況だったに違いありません。
1990年以降のバブル崩壊とオーディオ氷河期のダブルパンチ、そんな中でも安易に他者依存せず自助努力で乗り切ったオーディオメーカーも多いです。
何かを間違えてしまったのでしょう、「優秀な技術も人材も、盤石な経営母体が有ってこそのものだということを忘れるべきではない」、当時の私にとっては大き過ぎる学びでした。

私のオーディオ製品の中で、同じものを2台所有しているものが幾つかあります。
この理由はマチマチですが、多くはコレクションとして残しておきたいものだけど現役としても使いたいと思えるものです。
多くはしばらく使ってしっくりくることを確認した後に買い増しします、場合によっては既に手に入らない事もあります、そんな時は良質中古を探し求めます。
この代表格がサブウーハーのデノンDSW-7Lです、色違いで2台所有しています。
また、実験でどうしても2台必要な製品があります、その代表格がサブウーハーのヤマハYST-FSW050です、購入の際にショップの店員さんに何度も確認されました。
まあ、普通は1台で事足りるサブウーハーを同時に同じものを2本買う人は私くらいでしょうから、何に使うのか不思議だったのでしょう。
また、年代が変わり型式が事なってもスペックが同じものであればそれを買い求めます。
この代表格がオンキョーの小型ブックシェルフD-202AXとD-202AX LTD、同じくオンキョーのハイコンポアンプA-905XとA-909Xです、またティアックのハイファイデジタルアンプのAG-H600も然りです。
また、サンスイの7シリーズのアンプは年代によって音色が違うので年代ごとに4台所有しています。
オーディオって同じメーカーでも年代によって音質や音色が大きく変わってきます、その音が欲しい時にここに無いというストレス、これを回避しているのかもしれません。
音もある意味では趣向品だと思うのです、お酒やお菓子と同じなのではないでしょうか?
つまり、何時でも在るという安心感ですか?

ネット上に多数流れる「誰か教えて」書き込み、ホームシアターの悩みで多いのがテレビを最新のものに変えたら今までのAVアンプやDVDレコーダーが繋がらないというものです。
私も4K60インチの液晶テレビを購入した際には、旧機種との接続にけっこう頭を使いました。
というのも最近の液晶テレビには、外部AV機器との接続にはHDMIとUSB、そして音声出力は光デジタルしか付いてないのです。
2010年頃までは必ずRCAなどのアナログインターフェースが付いており、これで殆どのAV機器と接続できたわけです。
運が悪い人はほんの数年使用しただけで繋がらなくなったAV機器とどうやって繋ぐのか頭を悩ませているのでしょう、そこで大挙して発売されたのが各種のコンバーター類です。
映像系ではRCA-HDMI変換、音声系では光デジタル-アナログ変換(RCA)など安い物から超高級品までオーディオショップに並びました。
私の場合は、ブルーレイが使えるユニバーサルプレーヤーを最新のものに買い代えることで全てを一気にクリアにさせました。
旧式のユニバーサルプレーヤーが在ったのですが、各種のコンバーターを購入する費用と配線の煩雑さの方を避けたのです。
オーディオ用とAV用のコンバーターを購入する価格で、下手すると新しいユニバーサルプレーヤーが購入できてしまいます。
どうしても今まで使っていたAV機器を使いたい場合のヒントは、映像と音声を一緒に考えずに別の信号と考えて接続方法をそれぞれ別々に検討すると意外と簡単な解決法が見つかると思います。
まずはお金を使わず知恵を絞ってトライしてみましょう。

設立来ハイエンドアンプで日本オーディオ界のリーダー的存在のラックスマンですが、昔からオーディオショップであろうが家電量販店であろうがどこで買おうとほとんど値引きしてもらえません。
おそらく代理店の条件として値引き販売を行わない契約になっているものと推測しますがその姿勢は徹底されています、他のメーカーでは発売当初から10%は定価から安くしてもらえ、更には旧型になれば最大で30%程値引きしてもらえます。
しかしラックスマンに関しては旧型でもほとんど値引きしないのです、したがってラックスマンだけはポイントが多く付くショップで購入するのが価格的なメリットだけを追求するならベストな方法だと思います。
このラックスマンの一切の値引きをしないという方針はマニア諸氏は「流石、ラックスマンは崇高だ」という人もいれば、「トップブランドに胡坐をかいている」という人もいます。
またラックスマンの特にプリメインアンプは、中古市場でも高値で取引されているばかりか真空管アンプに関しては発売当初の定価の2倍以上もする製品もぞろぞろ存在しています。
真空管アンプはパワーアンプなども含めて軒並み3倍以上の価格で、キット製品までも例外ではありません。
ラックスマンのアンプは私も含めて一度買ったらなかなか手放す人も少ないのは確かです、それだけ愛着を感じる製品を生み出すブランドなのかもしれません。
私はこういった事実を真摯に受け止める派で「ラックスマンは崇高なブランドである」と明言します、持っているだけで価値観を味わえるアンプはそうそう在りません、ラックスマンオーナーは皆さんも同じ気持ちだと思います。
音色も独特の持ち味がありますがオーラを放つ存在感を示すアンプ、そうそう存在するものではありません。