2024年7月24日 07:00
最新のサラウンド方式であるドルビー・アトモスやDTS:X方式での立体3次元サラウンドを手軽に実現できるのがイネーブルドスピーカーという存在です、ドルビーサラウンドの最新のドルビーアトモスではフロントスピーカーの上面から音を出すフロントハイというチャンネルがあります。
このチャンネルによって5.1Chでは平面だったサラウンドが3次元のサラウンドに変わります、したがってドルビーアトモス対応のAVアンプは7.1Ch以上のチャンネル数が必要になります。
フロントハイでは天井にスピーカーを設置しなければならないのですが、このイネーブルドスピーカーは天井にスピーカーを設置しなくてもフロントスピーカーの上に乗せるだけでフロントハイと同じ効果が得られるという代物です。
イネーブルドスピーカーのスピーカーユニット面は斜め上を向いています、この角度によって音が天井に反射してフロントハイと同じ効果を得られるように考えだされた方式です。
ドルビーアトモス対応の最新AVアンプではイネーブルドスピーカーを使用するかしないかを設定でき、イネーブルドスピーカーを使用する場合は必ず設定をオンにしなければ効果を発揮できません。
音の反射で上空から音を響かせるのですから、フロントスピーカー以上の強力な中高音域が必要とします。
したがって、イネーブルドスピーカーは小型ながらも最大入力W数が150W以上と強力なユニットが搭載されています。
デノンのイネーブルドスピーカーSC-EN10Mを単独で音質を確認すると、低音域も100Hz程度まで出るし超小型ながらも流石に中高音域の伸びと張り出しは凄いです。
しかし実際のシステムに組んだ場合ではフロントとサラウンドスピーカーとの音圧差が出て効果はあまり感じられません、各チャンネルの音圧をしっかり合わせる必要があり、フロントやサラウンドと同じシリーズのセットで使わないと意味が無い存在となる可能性もあります。
シリーズで使用できない場合は、無いよりもまし程度となりますがマンションなどで壁にスピーカーを取り付けられない場合は有効な手段となるでしょう。