2024年7月26日 07:00
美味しい料理を食べると元気になります、私の場合は音も料理とまったく同じ反応になるのです。
オーディオ道楽復活での音出し試験を兼ねた音質の組み合わせチェックにおいて、これが面白いように身体反応に出るので自分でも笑ってしまいます。
高級なハイエンド名機と謳われたアンプでも、本当に聴くジャンルと合わせるスピーカーによっては最悪な音色を奏でることがあります。
こういうときにはあまりのショックで意気消沈し顔色が一気に変わり、しばらく音出しをやめて別の事を始めてしまうほどに元気をもぎ取られてしまいます。
逆に思った通りの愉音が得られたときには身体も軽くなり、ニヤニヤしながらジャンルをどんどん変えて何時間も聴きこんでしまいます。
優秀なスピーカーはアンプを選ばないと言われていますが、逆に優秀なスピーカーほどアンプの個性をそのまま表現する代物はありません。
その意味では優秀なスピーカーにはアンプとの相性は無いと思いますが、アンプの音色は自分の好みを知らないとせっかく買ったのに最悪の結末を齎します。
最近のアンプでは「大外れ」ということはあまりなく、バランスが取れたナチュラルで良い子の音色ですが、70年代や80年代のアンプは本当に千差万別の癖者ぞろいです。
マニアでなければビンテージアンプを今更あえて使うことはないと思いますが、自身の好みの音色を探るためにこういったビンテージアンプの音質確認も極めて重要で音決めの参考になるのです。
その製品そのものよりもメーカー別の年代による音色の傾向とその組み合わせによる結果が気になるのです、最新の小型ブックシェルと70年代のアンプを組み合わせた音色が最も好みの音色だったなどということが普通に起こりえるのです。
誰が最初に言ったのか、「オーディオはオカルト」という名言(迷言)があるくらいです。
美味しく料理を作るには、それぞれの食材の味を知って合わせる調味料を選んで量を加減します。
食材と調味料のそれぞれの味が解って初めて合わせた時の最終的な味が合わせてみなくてもイメージできるのです、オーディオの音質チェックはこれとまったく同じなのです。
先ずはそれぞれの音質と音色を確認、そして組み合わせての確認、これを通して肌感覚で解るようになると、合わせるまでもなくイメージだけで最適な組み合わせが解ってくるのです。
「音も味と同じ、オーディオ道楽とは音を料理すること」、私の昔からの自論です。