2024年5月28日 09:00
【コンセンサスアルゴリズム(取引証明)とは】
ビットコインでは、PoWというコンセンサスアルゴリズムによって電子取引内容を保障するという方法を採用しています。
取引データを含むブロックを生成するためにはハッシュ関数によるハッシュ値が必要になります、これを生成するためには前ブロックのハッシュ値からただ一つ導き出されるナンス(数値)を難解な計算により取得し、そのナンスを用いて次のブロックのハッシュ値を形成しなければなりません。
このナンスを一番早く見つけたノードだけが次のブロックを生成することが可能となります、ビットコインではこの計算が約10分で完結するように計算難易度を調整しています。
またビットコインではこれらのブロックが長く続いているチェーンを採用する形を取っているため、改ざんしてブロックを生成することは通常より遥かに多くの計算能力と時間を有することになり、現実的には困難であるとされています。
ただし、存在する良心的なマイナー以上に悪意を持ったマイナー、または巨大な計算能力を持ったマイナーが存在すると能力的に悪意のある者が上回ってしまうため、これらのシステムは簡単に崩壊してしまう危険性があります。
尚、仮想通貨におけるパブリック型ブロックチェーンに対して産業向けのプライベート型ブロックチェーンではセルフマイニングという方法によって取引の妥当性を保障しています。
このセルフマイニングとは管理サーバーを複数台用意して、その複数の管理サーバー間だけで代表制によるマイニングを行わせているのです。(代表制マイニング=複数ノードによるセルフマイニング)
これによって、実際には管理者は不在でもユーザー同士は取引内容が保障されたうえで自律分散型P2P取引を安心して行う事ができるのです。
このように進化したプライベート型ブロックチェーンは、P2P取引を自動化させ、尚且つ取引内容を保障できるという優れたブロックチェーンであると言えます。
※仮想通貨は、ブロックチェーン技術を用いた世界で最初のDApps(分散型アプリケーション)の一つであるということに過ぎません。
今や、電子取引をあらゆるデータの取引として金融以外の分野に応用して行こうという試みがなされています。
※投稿@伊東久雄