2023年3月 1日 11:00
陰陽バランス食養学の実践を日々楽しんでいます。
先日、㈱ファンシーフーズの食材実験用にクライアントさんからマトン(羊)の脂身の塊1.5キロをいただいてきました!
以前までは、間違ったイメージで、太る、身体に悪い、と言われてきた肉の脂肪。
しかし近年の研究で、体内の細胞のメカニズムが明らかになるにつれ、脂が人間の生命維持にとって欠かせない栄養素であることが判ってきました。
また、赤身の肉にはLカルニチンなどの脂肪代謝を促す栄養素が含まれています。
Lカルニチンは体の脂質代謝に関与するビタミン様物質で、太るどころかダイエットにも必須な栄養素として注目されています。
マトンも同様、脂肪の多さから身体に悪いイメージや独特の臭みによって好まれづらい食材でしたが、Lカルニチンが注目されはじめると身体に良い健康肉としてとりあげられることが多くなりました。
マトンにはLカルニチンが豊富に含まれています。
その量はじつに牛の約3倍、豚肉の約9倍なのです。
日本一の健康長寿の信州地方では、豚や牛よりも馬や羊の肉が広く一般的に家庭で多く食べてきたことからも、根拠がうかがえます。
こんなに身体に良いマトンが好まれない原因のひとつである独特の臭み、この原因は脂肪です。
実際に、マトンカレーを出している飲食店でも脂は好まれないため毎日大量に捨てているそうです。
しかし、赤身のなかのLカルニチンが脂肪を燃焼しエネルギーを作りだしますので、赤身も脂もバランスよく摂取することも大切です。
そして脂のなかにもアラキドン酸などの栄養素も多く含まれています。
アラキドン酸は必須脂肪酸の1つで、脳の機能を担う神経細胞の生成を促す働きがあり、認知症を改善する可能性を持つ栄養素としても注目されています。
植物にはほとんど含まれないため、動物性食品から積極的に摂取する必要があります。
この大量に捨てられている栄養豊富なマトンの脂をどうにかして使えないか。
マトンの匂いが苦手という方にもマトンを食べてもらえないか。
そこで、実験のため、飲食店のマスターから脂の塊をいただいてきました。
脂肪ってなんでしょう。
脂肪もひとつひとつの細胞のなかに存在しています、つまり脂肪を抽出して残った部分は、細胞膜などの細胞そのものでありタンパク質になるはず、というのがファンシーフーズ代表の理論。
しっかり下処理をして細胞のなかの脂をぬけば、臭みも軽減されるはずです。
そこで、まずはこの脂をしっかり排出します。
3時間かけて、ゆっくり加熱しながら油を濾します。
1.5kgの塊からなんと600mlの油が抽出できました。
マトンの脂は融点が低く、このように常温でもすぐに固まってしまいます。
不思議なことを発見しました。
あんなにも独特の臭みのあるマトン脂、この塊がどんなにおいがするかおそるおそる確認してみると、なんと上品なバターのような香りがしてきます。
まったく臭みがありません。
加熱すると臭みがでるのか・・?
赤身と脂が一緒になると臭みがでるのか・・?
なぜなのか、まだ理由はわかりません。
こちらの羊油は、のちに炒めものなどの調理に使用して実験してみようと思います!
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陰陽バランス食養学~現代に蘇る医食同源~
「陰陽バランス食養学」は食品や調理法を陰陽スコアに置き換え、
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