2024年3月19日 08:00
タンポポは北海道から九州まで広く分布している植物で人工的な平たんな場所を好んで生息しています。
例えば田畑や公園、そして道路など根を張る隙間さえあれば何処でも根付いて花を咲かせます。
しかし逆に、人里離れた高山や森林などには自生していません。
更には、100年ほど前に日本に持ち込まれた西洋タンポポと日本古来の在来タンポポとの生息域と環境の変化、これらを調査することで日本人の生活環境そのものを間接的に知る事ができます。
その意味でタンポポの調査は、植物研究者を中心に日本全土で広がりつつあります。
近年では、タンポポの花の奇形の調査も民間を中心に行われています。
特に、福島の原発事故以来奇形の報告が相次いでいます。
しかし、私もこの花の奇形について調べてみると原発事故以前にも日本全土で多くの報告が有り、直接的な原因になっているとは思えません。
ただ、これを機会に多くの人がタンポポについて興味を持ち、また調査を行うようになったことは好ましい事だと思っています。
身近な雑草であるが気付かれないタンポポをもっと知ってほしいのです、そしてそのタンポポから我々人間の生活環境の変化に気付いてほしいと願うばかりです。
今まで長期間に渡り見向きもされなかったタンポポですが、「環境指標植物」として立派に人間の生活環境保護にも役立っていることをもっと多くの人に知っていただければ幸いです。
当協会は、タンポポの研究を通して生活環境から疾病に至るまであらゆる分野を研究し、その成果を公開し続けていきます。