私はある有名デパートで腕時計を買いました、ところが近くの量販店にまったく同じメーカの同じ品番のものが30%も安く売っていました、でも私は「損をした」とはまったく思いません。
何故なら、私は確かに有名デパートで提示してあった金額で買ったという「絶対価値」が保障されているからです。
その意味とは、デパートで買った時計は何時でも修理できますし保証書も付いています、メーカの無償保障が1年に対して3年もあります。
つまり、私は有名デパートというブランドと保障に対しての安心という「付加価値」をその時計に求めた結果購入したわけです。
対して、その話を聞いた友人はまったく逆の意見でした。
同じ時計なら、「何処で買おうが安い方が良い、見る人も何処で買ったかは判らない」ということです。
つまり、その友人と私の「価値観」は大きく違っているのです。
私は、安心感という見えない「付加価値」に、友人は時計そのものの「物理的価値」に対して「価値観」を見出しているのです。
起業当初に先輩から言われたことを、20年以上もかけて自分なりの回答を見つけることができた事項があります。
その言われたこととは、「最も簡単に成功したいのなら成功している人と組むことだ」という言葉です。
当時は、成功や夢の達成というものは自分の努力や能力に付いてくるものだと信じ込んでいました、正直他者のふんどしで相撲を取るような考え方に賛同はできませんでした。
したがって、真の意味は何なのかとも長期に渡り考えようとも思わなかったのです。
しかし、時が経つにつれ百戦錬磨の強運の人との交流を通して真の意味が解ってきたのです。
先輩が話した時に「成功する人とはどういう人?」と考えればよかったのです、成功する人は決して運なのではないのです、成功している人の背景やその人間性をよく観察すると見えないところで人一倍の努力をしています。
共通することは24時間365日仕事をしているという感じです、飲んでいるときでさえも人の話を良く聞いています、ヒントになることを常にキャッチしているのです。
また、実にいろいろな事項を常に勉強しています、だからどんな業界の人の話でも合わせることができます。
なぜそんなことまで知っているのかという詳細なことまでも、極めて専門的に且つ簡素にそれを説明できます。
これらは、いろいろな情報を正確に把握するための最低限必要なファンダメンタルズというものです。
自分が所属している会社の業界事情を、「良く解らない」と開き直り学ぼうとしない人とは大違いです。
私はよく若い経営者に言います、「足し算もできない人が商売始めたら会計のことが解るようになる、それは生きていくために必要だからだ、自分の業界の事を学ばないというのはこの業界で生きていこうと思ってない確たる証拠だ」と。
成功や夢を達成している人、それは人一倍の努力をして自分の成功や夢の達成に不可欠な人材を見極め、そして彼らを強力なブレインにできる人間力があります。
どのような人であれ、それなりに会話し能力や思考を把握できなければ人を見極めることはできません、つまりそれを見極め検証できる能力を持ち合わせている人なのです。
つまり先輩はそういう人を自分のブレインやメンターにすること、それが成功への最速でゴールへ到達するショートカットバイパスだと言いたかったのです。
世間では、ありえない事を簡単に成してしまう人を見て「運が良い」と言っては片付けてしまい、その背景やそれまでの行動にあまり関心を示さない人がほとんどです。
私は逆に歴史的人物も含め世間に「運が良い」と言われている人の結果よりも、その人の背景や行動に強い関心を寄せます、そういう人を詳細に分析するとこれもまた面白いほどに共通点を見いだせるのです。
先ず、言えることは「その瞬間での適切なる判断」です。
例えば、会話をしているときは1分間に15回以上の判断が入ると言われています。
相手の話を聞いて自分の意見や話をするタイミング、関心や合意を示す動作、話の内容から適切な言葉と言い方を選択するのもこれに当たります。
この瞬間に相手の伝えたいことを100%理解しなければ、重要な事を得られないばかりか正確にその状況や空間を把握できません。
「運の良い人」は瞬間的にそれを極めて正確に判断し、上記の話すタイミング・表情・仕草・内容調整が極めて適切に対処できています。
次に、常に状況の把握に努め冷静で的確な決定事項を導き出し行動を起こしています。
大きな問題が発生し慌てる社員を尻目に一人冷静沈着であり、社員をまず落ち着かせてその問題の経緯から現在の状況までを正確に情報収集し、完全に把握するまでは少なくてもどんな決定も行動も起こすことはありません。
その場の感情に任せて後先考えずに行動を起こすなどは愚の骨頂と言えます、これでは運どころか人間性まで疑われてしまいます。
他にも沢山あるのですが最後に一つだけ重要な事項があります。
それは、「運の良い」と言われる人は皆同様に付き合う人を選びます、組織でいえば人事が極めて適格だと言えます。
自分の周囲にどんな人材を置くかで社内外の反応が確実に変わります、逆に言えば社員やパートナーを見ればその会社や経営者の素質までも解る人には解ってしまいます。
こういうことがすぐ解る人は結局強運であり他者に運をもたらす人であり、そういう徳のある人から見放されたら結局は成功者には成りえません。
有名な話しとしてマッカーサー元帥の人事があります。
マッカーサーは自分が最高司令官となった瞬間に、それまでの経験重視から「運が良い人」重視で部隊長や艦長を決めました。
彼は当然解っていたのです、「運が良い人」とは「常に感情を抑え冷静で適確な判断と行動を行える人」であることを。
「人は、それぞれにあらゆるものから影響を受けながら生まれ、そして生きている」、つまり当然のこと身体特性や性格などの所謂「個性」を生まれながらに持っているのです。
生まれ持った個性を知り、それを生かしきれたらどんなにか幸せでしょうか?
それを知らないまま、更には有効に活用しないまま一生を終える人は案外多いのではないでしょうか?
職業や生き方について「興味を持ったから」、「好きだから」、「一度決断したから」ということで責任感や義務感だけで疑問や不安を持ちながらも継続させてはいないでしょうか?
好きなことであれば自分に合う合わないは関係なく辛くとも頑張れます、またもしかして日々に流されては自分に相応しいかどうかの疑問すら沸いてこないのではないでしょうか?
でも、それが本当に相応しいものではなかったとしたら、なんともったいない時間を過ごしているのでしょう。
今現在の職業や立場は自分に本当に相応しいものでしょうか?
業種は勿論のこと、組織を作る人、大きく成長させる人、構成する人、それぞれの個性に合った立場が重要です。
本来なら組織を構成する人が、独立起業しても決して組織を大きくすることはできません。
また人の上にたって始めて力を発揮できる人が、組織を構成する要員でも上手くはいきません。
成長して成功を収める企業を何社か調べてみました、そしてある時点で急成長している時があることが解りました。
また、成長する瞬間に2年ほどの低迷期も共通していました。
その時期に、その会社にいったい何が起きたのでしょうか?
ある企業は優秀な財務担当役員が外部から入りました、ある企業は社長が会長になり外部から社長を迎えました。
まさに、個性に合った人がその立場を担うようになったからに他なりません、決して経営能力云々ではないのです。
組織を作る個性の人が独立起業したのであれば組織を大きくする人をNo2に迎えれば良いのです、そして自分は次々に有益な事業を創出していけば良いのです。
また、世に打って出る時には緻密な戦略で陰で支え表面で活躍できる人を表舞台に出せばよいのです。
生まれ持った個性の存在をまず認めることです、そして自分はどんな個性なのかをしっかり見極めることです。
最後に誤った道を歩いていると感じているのであれば、何歳になっても遅くはないです、軌道修正を潔く行うことです。
それが、結局最後に笑える人になれるのです。
私の「地球上の全ての生命体は生まれ持って宇宙の力を享受している」という自論は、現在の科学的に明らかになっている事実を元に推測したものです。
しかし、これと同様の疑問を解決しようとした思想(学問)があります、それが中国古代思想である「五行」です。
「五行」は、西暦250年ごろに理論化されたと考えられていますがその8百年も前から継続して研究されていたことが判っています。
つまり、思いつきで生まれたものではなく長い年月と多くの人の検証によって立証されたものなのです。
研究のきっかけは、「繰り返される黄河の大洪水や寒波などの自然災害を予知する目的」だったようです。
研究が進むにつれ月齢による暦を創出し、地球の他に5つの星が太陽を回っていてそれが地球にも影響を与えているなど、多くの発見と研究成果によって学問として確立されていきました。
私が、最も驚く事実に天体望遠鏡が無い時代に、太陽を横切る小さな丸い影の発見を皮切りにどうして惑星の存在を知りえたのかです。
これらは、「五行」から「木・火・土・金・水」の各元素を割り当てられ、太陽に近い惑星から水星・金星・火星・木星・土星と命名されました。
ちなみに、土星の外側に太陽を回る他の惑星(天王星)が存在するのを発見したのは、それから1500年も後のことです。
その後、「五行」は多くの研究者によってカテゴリー別に研究されていきました。
「五行」の元である方位と色による関係を更に深く解いた「風水」、生まれた日による宇宙リズムの関与を解いた「四柱推命」などが発祥しました。
更に、その後先発していた「陰陽思想」が「五行」に加わり「陰陽五行思想」が誕生しました。
これらから派生した多くの理論は、今もなお全世界の多くの研究者によって引き続き研究されているのです。
これらの理論は俗にいう「占い」とは違います。
占いとは、偶然性から幸運・不運を導くもので例えば花占いやカード占いなどです。
しかし、「五行」から生まれたものは、数学・科学・統計学の集合体である学問や科学そのものなのです。