2024年8月27日 08:00
現代人の多くは、「冨栄養時代の栄養失調症」という報告があります。
これは、食事の内容が豊かになっても、ある種の栄養素だけが殆ど得ていないことを意味しています。
鉄分不足は多くの人が陥りやすい栄養失調症の一つで、貧血はその代表的な症状ですが他にも様々な症状を引き起こします。
例えば、コラーゲンを低下させ骨・皮膚・粘膜への障害、これは爪の変形や髪の枝毛などに現れます。
他にも、精神的な症状として集中力欠如・学習障害・うつ・パニック障害・情緒不安定などを引き起こします。
また、免疫力が著しく低下し風邪を引きやすくなったり倦怠感・食欲不振・下痢・便秘などの症状も出ます。
更には、睡眠障害・耳鳴り・肩こり・偏頭痛・イライラ・レストレスフットなど原因不明のこれらの症状の多くが鉄分不足によるものです。
ここで「レストレスフット」というのは「休まない足」と言う意味で、横になると膝下がむずむずしたりびくびくするという症状が出る症候群の総称で、意外と多くの人が抱えている病気の一つです。
鉄分は、血液中のヘモグロビンと結びつき細胞に酸素を送る為に必須の栄養素です、したがって欠乏すると多くの症状を引き起こしてしまいます。
また脳内ホルモンはたんぱく質を原料としていますが、生成される際に鉄分を消費します、したがって鉄分が不足すると生成されなくなり精神疾患を引き起こしてしまうのです。
そこで、鉄分不足にならないような食事が重要になります。
特に女性は鉄分不足に陥りやすい傾向がありますので、食事を見直してみる必要があります。
肉類や赤身の魚類には多くの鉄分が含まれています、これらの動物性鉄分を「へむ鉄」と呼んでいます。
小松菜やホウレン草、海苔などにも多くの鉄分が含まれています、これらの植物性鉄分を「非へむ鉄」と呼んでいます。
動物性の「へむ鉄」は消化吸収されやすく、植物性の「非へむ鉄」は多くが排泄されてしまいます。
ミネラル豊富な野菜をたくさん食べているから大丈夫と考えていると、先述のような症状に苦しむことになります。
近年、「健康を考えるなら肉を食べろ」と多くの医療機関から警鐘が発せられています。