2025年12月 7日 10:00
事業計画書(5)
事業内容
本記事は中小企業向けに「基本形の事業計画書」の概要を説明するものです。 これまで私自身が代表に教えていただいたことをまとめています。 事業計画書には出資を募る目論見書、共同事業の提案書、補助金申請に付す計画書など複数のタイプがありますが、ここでは初めて作成する方に向けて共通する考え方と構成の骨子を示します。
今回の記事では「事業内容」の書き方について整理します。 優位性や他社との比較は次回とし、ここでは「事業内容はそもそもどう書くか」という点に絞ってまとめます。
まず自社が行っている、あるいはこれから行おうとしている事業について、簡単に説明する必要があります。 専門用語をできるだけ減らし、一言で言い表せるようにするのが理想です。 誰のどんな課題を解決する事業なのかをはっきり記載することが重要だと教えていただきました。
これらを一つのストーリーとして意識しながら書くことが大切です。 経営理念や事業の背景から続く流れを活かし、実際に誰にどのようなことを行い、どんな課題を解決していくのかが自然なストーリーとして表現できると読み手にとって理解しやすく説得力のある内容になります。
また、その事業が一度きりの取引による単発の売上なのか、サブスクリプションや保守契約のように継続的な売上を生むものなのかといった点も簡単に触れておくと良いようです。 ここでの説明が後に続く売上計画や資金計画につながっていきます。
さらに展開している事業がたくさんあったとしても、全体をひとことで表せる統一したキーフレーズを用意し、読み手に一言で伝わるようにしておく必要があります。 その一文を読めば、「この会社はこういう事業をしているのだな」とイメージできることを目指します。
事業内容のページは、読み手が一読して事業の全体像を思い描けるかどうかが勝負どころです。専門用語を抑えつつ一言で説明できる軸とストーリーを意識して整理していくことが、良い事業概要の説明ページになります。