2023年1月16日 07:00
AI関連の書籍は昨今かなり増えてきました、ただブロックチェーン関連のAIシステムに何かヒントにならないかと各書を読んではいるものの、これといった新しい情報が無いので残念な気持ちになります。
ここでAIの処理ロジックを各書で難しく説明していますが、多くの書籍で主な処理を3つとしているところに違和感を感じてしまいます。
IT技術を長年やってきた者が考えれば直ぐ解るのですが、AIを人工脳と仮定すれば4つ、ヒューマノイドやAIスピーカーなどを考えた場合は6つに分類できると私は考えます。
著者の多くは評論家やアナリストです、自身で自動販売機などを開発した人であればこういう基本的な分類はしないと思うのです。
さて、私の考えるAIの6つの処理とは以下の処理となります。
1.解析
入力された情報を単語や数字に置き換えコンピューターで判断できるデータ構造に直す処理。
入力されるデータは一つではありません、ヒューマノイドでは音声・映像・触感など複数同時に起こります。
ここで重要なのが、フロントエンドと呼ばれる言語処理です、つまり各国の言葉を音声認識して、文字列に正しく落とせるかが重要な鍵となります。
2.照合・記憶
1のデータ構造を、過去の記録と照合して新たなデータであれば記憶します。
3.分析
2の照合から得られる結果をを基に、記憶されたデータやヒストリーから、判断するに必要なデータ構造(判断ブロック、またはデータテーブル)に組み直します。
4.判断(結果・回答・予測など)
3の分析データを基に、どう反応するかの回答を導き出します。
AIの中でも、AI性能のほとんどを決めてしまう中枢部分になります。
ここでも回答は一つではありません、音声での回答や動作での回答が複数同時に起こりえます。
5.情報収集(センシング)
音声情報・映像情報・触感情報などをデータ化するセンシングロジック。
多くの場合、AD変換というアナログ/デジタル変換を行いデジタルデータとして取り込みます。
6.結果出力(アウトプット)
判断結果を出力する回路で、音声出力、モーター・ソレノイド・アクチュエーターなどを制御するためのロジックで、多くの場合DA変換というデジタル/アナログ返還を行います。
音声出力の場合は、データを音声出力する言語ロジックが必要となります。
上記のように、AIの本体とも言える脳に当たる部分は1~4、小脳や末端神経に当たる部分が5と6となります。
つまり、「基本4+補助2=6」という処理構造をしています、つまり動物の脳も同じ処理構造だと言うことができるのです。
これらの処理がほぼ同時に並列的に行われているのです。
そして、1~4の項目それぞれにベースとなる重要なアルゴリズムが存在しています。
5と6にはアルゴリズムは不要です、これはI/O制御ロジックのプログラムだけです。
つまり、1~4のアルゴリズムそのものが、そのAIの性能を決めてしまうと言っても過言ではありません。