2023年1月13日 07:00
2000年頃から「BRICS」(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ共和国)の経済成長率が著しく、経済誌などではこぞって「BRICS」の文字が使われました。
その10年後に「BRICS」に代わり台頭してきたのが、「VIP」(ベトナム、インドネシア、フィリピン)です。
ASEAN(東南アジア諸国連合)のこの10年の平均成長率は5.5%にも上り、なかでも「VIP」三ヶ国の平均は6.8%という恐ろしい数字になります、今後「VIP」三ヶ国の成長は、大きなビジネス原動力となることは否めません。
ここ数年のアジア各国の状況を見ると、長年培われた日本ブランドはトップブランドとして根強い人気を誇っています、またこれを目標としていることも解ります。
どの国へ行っても、現地生産品であるにも関わらず日本語そのままのパッケージを使っています、これは一目で日本製と解らせる戦略なのだと言います。
ASEAN各国との日本の関係を意味した、「空白の30年」などという言葉をよく耳にしますが、それは残念ながら日本のトップリーダがこの30年間ASEANの動向に目を向けてこなかった結果でしかありません。
逆に、ASEAN各国は昔のように再び日本企業がASEAN各国へ投資することを強く望んでおり、日を追うごとにそのラブコールは熱いものになっています。
さて私的には、このASEANグローバルの波を黙って見ていることは大きなチャンスを逃すと考えています。
特に、ブロックチェーン技術は今後ASEAN諸国にとって、国を挙げての大事業と化する雰囲気が現れ出しています。
事実、ASEAN諸国への政府によるODAではなく、民間によるブロックチェーンへの投資や技術移転が盛んになってきています。
また近年では、日本では聞き慣れない「クリプトバレー」と呼ばれるブロックチェーンを中心としたベンチャー企業が集まる都市開発も盛んになってきています。
ここで重要なキーワードが「日本発の技術」ということです、これは韓国発や中国発とは現地法人から見れば安心感やブランド力は雲泥の差と思えるのです。
グローバルビジネスは考えるほど難しいものではなくシンプルそのものです、しかしこの大きなASEANグローバル時代の流れに合わせて瞬間的に行動するのは極めて難しいものがあります。
ただ、ブロックチェーン関連でのASEANグローバルビジネスは、この30年間の沈黙を破る意味で動くチャンスは今しかありません。
このまま日本企業が沈黙を守り続けるとしたら、2030年までには多くの未来に華咲くASEAN諸国の商権は確実に欧米諸国に渡ってしまうことになります。