2019年11月18日 07:00
ITといえば一種の電気工学や情報工学などの工学系分野です、したがって求められる人材も当然のこと、これにマッチしていなければなりません。
ただ、多くの人はIT業界に求められる人材は、優秀なIT技術者でなくてはいけないと考えるでしょう。
勿論、システム構築するうえでは有能なSIやSEが不可欠です。
しかし、上記のような必須事項の人材は別にして、IT業界は専門分野の即戦力となる人だけを求めているわけではありません。
例えばIT技術者ですが、一言でIT技術者といってもプログラマーやSEなどの開発関係者から、システムインテグレーターに通信制御エンジニア、アルゴリズマーやナレッジエンジニアなどシステム全体の哲学や思想に基づくロジックを設計する人まで、同じIT技術者でも業務内容は全く別のものとなります。
少なくても、次世代技術に拘るITというカテゴリで考えれば、システム開発を担当するプログラマーやSEは正直不要です。
何故なら、こういった分野は自社に置かなくても、幾らでもシステム開発会社(IT会社)が世の中に多数存在しているからに他なりません。
そのシステム開発会社と業務提携や開発依頼すれば問題なく片付く話です。
ただ、システムインテグレーターやナレッジエンジニアは自社で抱える必要があります。
システムの根幹に関わる重要な部分だけは外部に委託するのは危険が伴います。
基本的に重要なのが機密保持です、先進的ITシステムは特殊であり自社以外に根幹要素を知られることは危険極まりないからです。
では、こういった特殊な分野を除き、IT業界全般的にどんな人材を必要としているのかという話に戻しますと、ずばり素直で柔軟な思考の持ち主が求められます。
IT業界に必要な専門的な知識も、そういった素直で柔軟思考の人であればあっという間に覚えてしまいます。
それよりも日々変化する業界において変化に素早く順応できる人が重要であり、それが素直で柔軟思考の人ということなのです。
ただ、45歳を過ぎると急速に思考が固まってしまい、新たなカルチャーを受け入れることができませんし思考を変えることもなかなかできません。
したがって、年齢制限だけは45歳までという事になりそうです。
過去の知識や定石などは次世代IT分野には使えませんから意味がないだけでなくむしろ障害になります、無垢で柔軟に思考できる人が短期間のうちに最も有益に機能してきます。
事実、ITを一度も経験していない40歳を越えた人でも特許出願するようなアルゴリズマーなどと1年間各種のシステムを一緒に構築すれば、ピンスポットでのアドバイスだけでの独学であっという間にシステムの要件設計ができるまでに育ちます。
その後、ロジック設計だけ示せばSEやプログラマーをまとめあげて、他社に依頼する以上のスピードと完成度でシステムを作り上げてしまいます。
過去に大きな実績や誇るものが無い人の方が、新たなIT業界では活躍できるチャンスが多分に有るといえます。
それは、過去の常識や定石を超えたところでの思考が次世代IT分野には不可欠だからです、したがって既存情報が何も無い真っ白な人の方が良いのです。
また、一つの事を完成するまでモチベーションを継続できる精神力が強い人、こういう人もIT業界では大活躍します。
新たな事業アイデアを生むにはエジソンではないのですが、1%の発想と99%の努力が必要なのです。
それと言うのも、システムの精度を高めるために、日々チューニングと試験を繰り返し行う必要が有るからです。
これが実に簡単に見えて、精神的に極めて過酷な労働になります、したがってストイックに自身を攻めることができる精神力が不可欠です。
私は今後、ユニークな発想ができる柔軟思考や精神力が強い人材を多数採用し、次世代IT人材を育てあげ新たに成長していく業界で活躍できるように擁立させていきたいと思います。
思えば、IT業界が形成される前の35年前、未経験者を多数採用してIT技術者を多数育てあげました。
その育った元社員たちの一部は、いまだに継続的に私をサポートしてくれています。
その時代を思い出すかのように、新たな分野で優秀な人材を育て上げたいと思います。