Tannoy(タンノイ)は、イギリスタンノイ社のオーディオブランドである。
1926年、ガイ・ルパート・ファウンテンという社名で創業し、ラジオの製造販売を始める。
1932年、ガイ・R・ファウンテン(創業者の名前)に社名を変更し「Tannoy」の商標を取り製品名に冠するようになる。
1933年、オーディオスピーカー部門に進出し、当初は小型スピーカーは自家製で大型のウーハーはOEMで賄っていた。
1936年、大型スピーカーも手掛けるようになる、この頃から徐々に「Tannoy」ブランドが浸透して行くようになる。
1947年、記念すべき今のタンノイの基礎が出来上がる、それが大型スピーカーの真ん中にツイーターを付けた同軸2ウェイ方式である、「Tannoy」ブランドが世界ブランドになるきっかけとなる。
1953年にはアルニコをマグネットに採用したスピーカーを出し、世界中に販売代理店でできるようになる。
1974年、歴史的な事件が発生、タンノイのイギリス工場が火事で全滅する、その後アメリカに本社を置くハーマン・インターナショナルが事業を譲受する。
これによって、ハーマン・インターナショナルは世界のスピーカー2大ブランドのJBLとタンノイを手中に収める。
また、ハーマン・インターナショナル時代のタンノイを「アメタン」(アメリカのタンノイ)と呼ぶようになる。
2002年、デンマークのTCグループがタンノイを買収し、タンノイは久しぶりにヨーロッパのブランドに返り咲く。
クラシックファンは勿論、ジャズファンにも広く愛されるタンノイ、あと数年で創業100周年を迎える、基本に忠実な企業はロングライフである。
Altec(アルテック)は、アルテック・ランシング・テクノロジーズ社のオーディオブランドである。
1937年、ウエスタン・エレクトリック社の業務用音響機器部門子会社ERPIが集中排除法(独占禁止法)の適用を受け解散、同社主要メンバーがアルテックサービス社を設立する。
1941年、ランシング・マニュファクチャリング社を買収しアルテック・ランシングと社名を変更する、尚この時の社長は後に設立されるJBL創業社のジェームス・B・ランシングである。
1945年、後に看板商品となる38Cm口径の2ウェイフルレンジユニット604シルーズの製造を開始し、世界に名を轟かせる。
1950年代~70年代には多数のヒット商品が生まれ、世界ブランドを確立する。
1970年代のレコーディングスタジオのスピーカーはほとんどがアルテックだった、その後ジェームス・B・ランシングが設立したJBLに座を奪われて行く事になる。
当時から現在に至るまで、この両者は世界規模のスピーカー部門の2大メーカーでありライバルである。
現在は、2005年にプラントロニクス社に買収され、2008年から同社のブランドとして製品を作り続けている。
marantz(マランツ)は、マランツ・カンパニーのオーディオブランドである。
1953年、電気技術者のソウル・バーナード・マランツによってマランツ・カンパニーがアメリカで創設される。
1964年、該社は資金不足によりスーパースコープ社に売却される。
1980年、更にオランダのフォリップ社が買収する。
2001年にフィリップ社から日本マランツが独立し、翌2002年に日本コロンビアから独立したデノンブランドを持つデノンと経営統合し、2005年に両ブランドを統合したディーアンドエムホールディングスに社名変更する。
これらの経緯から、1980年以前の製品は「USマランツ」と呼ばれるようになった。
マランツは、一環としてハイエンドに拘らず使われて実力を発揮するミドルクラスのアンプを多数発売している。
近年では、グループブランドのデノンとAV部門に置いてトップブランドを形成している。
また、エントリークラスからミドルクラスに注力し、どのカテゴリにおいても製品を出している。
癖の無いオールマイティな音質は定評があり、昔からマランツファンは多い。
当初、日本のブランドに入れようかと迷ったが、私の時代はやはりUSマランツの時代だけに海外ブランドに列記した。
Mark Levinson(マークレビンソン)は、マークレビンソン・オーディオシステム社のオーディオブランドである。
1972年、ミュージシャンとして活躍していたマーク・レビンソンが自身の名を冠したマーク・レビンソン・オーディオシステム社を設立する。
設立以前にマーク・レビンソンは、独自の音質を追求したPA用のアンプを開発し世に発表するも当初は見向きもされなかった。
その後、徐々に評価され始め法人化し安定した製品を世に送り出す。
1973年に発売されたプリアンプのLNP-2Lは、当時では驚異的な性能と高音質を誇り、1台にして世界ブランドに押し上げた名機中の名機として未だに語り継がれている。
以来、超高級オーディオブランドしてプリアンプとパワーアンプを中心に製品を発表し続けている。
McIntosh(マッキントッシュ)は、マッキントッシュ・ラボラトリー社のオーディオブランドである。
1949年、フランク・H・マッキントッシュによって創立された。
創立以来、ホームユースの最高級アンプメーカーとして君臨し、今もなお世界にその名を馳せるオーディオアンプ界の巨匠である。
特に1960年代、1970年代の真空管アンプは出せば名機の冠が付くほど世界中に熱狂的なファンを持ち、いまだに世界中で高値で取引されている。
1990年にクラリオンが買収し、2003年にはデノンやマランツのブランドを持つ日本企業のディーアンドエムホールディングスが買収し同社傘下のブランドとなる。
更には、2007年にはディーアンドエムホールディングスがマッキントッシュジャパンを子会社として分社させた。
その後、2012年にマッキントッシュジャパンの全ての事業をイタリアのファインサウンズに譲渡し、現在マッキントッシュ事業の全てがファインサウンズ社で行っている。
マッキントッシュのパワーアンプの最大の特徴は「ブルーアイズ」と称される大型のブルーに輝くパワーメーターであり、世界中のマニアを虜にしている。