Nmode(エヌモード)は、日本のリリック株式会社のオーディオブランドである。
現在、日本の最高級デジタルオーディオブランドとして世界に名を馳せている。
2008年、シャープのオーディオ技術者だった布村常夫によってリリック株式会社が設立される。
布村常夫はシャープ時代に、1Bitストリーミング方式のDACなどの研究開発にタッチしていた技術者である。
ちなみに、24BitDACや32BitDACに比べ1BitDACは性能が低く感じられるが、実は逆で処理方式が全く異なっている。
前者はパラレル(並列変換)、後者はシリアル(直列ストリーミング変換)でデジタル情報を処理する方式である。
2009年、同社第一号となる1Bitデジタルアンプが発売され、マニア注目のブランドが形成されて行く。
その後も1Bitデジタルオーディオ製品を次々と発売し、今や最高級デジタルオーディオブランドとして君臨している。
2012年には、新しいオーディオブランド「Lyric(リリック)」を立ち上げ、デジタルから一転してアナログ全開の真空管アンプを発売し話題を集める。
今後、最も注目したいニューブランドの一つである。
TAD(タッド)は、パイオニアの高級プロフェッショナル向け製品のオーディオブランドである。
2003年、TAD-M1という300万円の最高級スピーカーを発売し、TADブランドが認知されるようになる。
2007年、パイオニアの子会社として株式会社テクニカルオーディオデバイセズラボラトリーズが設立され、パイオニアのプロフェッショナル向け高級オーディオブランドであるTAD製品を継承し製造販売するようになる。
TADは、社名の英語表記であるTechnical Audio Devicesの略称である。
現在、世界中のレコーディングスタジオのモニターに採用される実績を誇る。
パイオニアは、スピーカーユニットメーカーの老舗ブランドでもあり、同社の技術を継承しDIY向けのユニットも販売するなどオーディオマニアの間では知名度があるが、現在のところ一般にはあまり知られていないオーディオブランドである。
radius(ラディウス)は1990年設立のラディウス株式会社のオーディオブランドである。
設立当初からPC関連製品を多数発売しており、オーディオ事業は2007年に発売された真空管アンプからスタートしている。
真空管アンプとはいえ、そのデザイン性はすばらしくリビングに置いても違和感なく愉しめる、また性能面でもLuxmanに引けを取らない本格的な製品であった。
以後、オーディオブランドとしても真空管アンプやデジタル関連アクセサリーなど一定の間隔で新製品を発売している。
TRIODE(トライオード)は、埼玉県越谷市に本社を置く株式会社トライオードのオーディオブランドである。
1994年、有限会社トライオードサプライジャパンとして創立し、デジタル全盛期に真空管アンプの製造販売を主事業として始動する。
2001年、株式会社に変更し現在の社名になる。
オーディオ氷河期のど真ん中で創立し、オーディオ各社が事業縮小や撤退する中で真空管オーディオをあえてぶつけてデジタル全盛期に真空管という裏技で急成長を遂げる。
その後、中国を中心に真空管オーディオのブランドが一斉に立ち上がるが、一旦定着していたTRIODE(トライオード)ブランド力は強く、逆に品質面でTRIODE(トライオード)が再評価され売れていくという結果になった。
2013年、東京神保町にショールームを兼ねたレストラン(CAFE TRIODE)をオープンさせる。
2014年、本格的なプリアンプの発売をきっかけに事業拡大し、真空管アンプのキットやDAC内蔵真空管アンプ、またCDプレーヤーも手掛けている。
現在にいたっては、デジタル時代の真空管オーディオブランドとして世界的ブランドに成長している。
ESOTERIC(エソテリック)は、日本のエソテリック株式会社のオーディオブランドである。
2004年、ティアック株式会社の100%子会社として創立し、ティアックの持つデジタル技術を結集させた最高級オーディオブランドとして始動する。
特にハイエンドCDプレヤーやハイエンドDACなどでは有名で、2013年に発売されたGrandioso P1というCDトランスポート(280万円)やGrandioso D1というモノラル構成のツインDAC(280万円)などはESOTERIC(エソテリック)を代表する高級ハイエンド製品として名を馳せる。
以後、最高級ハイエンドオーディオブランドとして世界中のオーディオマニアを魅了し続けている。
多くの人はESOTERIC(エソテリック)は、そのデザインや価格からヨーロッパのブランドではないかと思っているようであるが、ティアックの技術に裏打ちされたデジタル時代の日本を代表する最高級オーディオブランドである。
ESOTERIC(エソテリック)の成功によってティアックの技術力も後付けで再評価されるようになる、ティアックにとっては大きな賭けであったがデジタル全盛期に2つのブランドで棲み分けしたことは極めて賢い戦略であった。