Electro Voice(エレクトロボイス)は、エレクトロボイス・マニュファクチャリング社のオーディオブランドである。
いまだにアメリカンスピーカー御三家と言えば、「JBL」・「アルテック」・「エレクトロボイス」としてあまりにも有名なPA向けスピーカーの大御所である。
1927年、アル・カーンとルー・バウロスの2人のエンジニアによってラジオエンジニア社が設立され、ラジオの修理を祖業とする。
1930年、フットボールの監督から練習で選手に指令を出すのに大きな声で遠くまで届く機械が欲しいと言われ製作したのがきっかけでPA用のシステムを手掛けるようになる。
尚、この機械が現在のメガホン型の電気拡声器のルーツとなったことは容易に想像できる。
これをきっかけに、社名をエレクトロボイス・マニュファクチャリングと変更する。
1934年、現在でもマイクロホンに使われているハムバッキングコイルを考案し、これがきっかけで会社は急成長を遂げる。
1946年、第二次世界大戦終焉と同時にスピーカーの製造を行うようになる、これが現在のエレクトロボイスの事実上の誕生となる。
以後、大型スピーカーユニットやドライバーホーンを特徴としたPA用のスピーカーで一躍世界ブランドに伸し上がる。
アメリカのロックカフェではエレクトロボイスが圧倒的なシェアを握っている。
ロックミュージシャンはエレクトロボイス、ジャズミュージシャンはJBLというようにPAスピーカー業界を二分している感がある。
ホームユースでは時々小型のスピーカーを出す事もあるが、これはロックミュージシャンが録音を家に帰りモニタリングするニーズに合わせての事である。
PHILIPS(フィリプス)は、コーニンクレッカ・フォリプス社のオーディオブランドである。
1891年、オランダでヘラルド・フィリプスによって創業し、最初の製品は電球であった。
その後、ラジオ・蓄音機とオーディオ製品を手掛けていくようになり、軍需産業と家電による総合電機メーカーに急成長を遂げる。
現在では、CDプレーヤー・DVDプレーヤー・プロジェクターなどを核に音響・映像機器に加えて医療機器分野などにも進出している。
オーディオ分野では、デジタル音源黎明期に出したフィリプス方式ともいえる高級DACがオーディオマニアを魅了し、多くのメーカーが一時期採用していたこともある。
日本においては、1950年代初期に松下電器と新社を設立するなど、日本の家電メーカーに与えた影響力は計り知れないものが有る。
現在でも、日本のオーディオメーカーや家電メーカーと資本提携した会社などは無数に存在している。
LINN(リン)は、イギリスのリン・プロダクツの高級オーディオブランドである。
1972年、アイヴァー・ティーフェンブルンによってリン・プロダクツが設立された。
イギリス王室御用達として唯一のオーディオブランドであり、この実績によって高級オーディオブランドとして世界に名を馳せる。
最初の製品は、レコードのターンテーブルで、その後アンプ・CDプレーヤー・スピーカーと総合オーディオメーカーに急成長していく。
日本ではハイエンドアンプやCDプレーヤーなどが人気で、薄型のヨーロピアンスタイルが実に品が有って高価なのによく売れている。
そのデザインは1990年代のファッション誌にも取り上げられるほどで、女性にも人気の高いブランドになっていった。
ortofon(オルトフォン)は、デンマークのオルトフォンA/Sのオーディオブランドである。
1918年、A・ピーターセンとA・ポールセンによって音の出る映画を製品化することでエレクトリカル・フォノフィルム・カンパニーが設立された。
1951年、その子会社としてオルトフォンA/Sが設立され、オーディオブランドとして世界に名を馳せていく。
往年のマニアは、ortofon(オルトフォン)のカートリッジでレコードを聴くのが夢と言うほど知らない人はいないほどの高級オーディオブランドである。
ortofon(オルトフォン)の名を最も有名にした製品はレコードのピックアップカートリッジで未だに高い人気を誇る。
他にもトーンアーム、ヘッドフォン、ヘッドフォンアンプなど高級オーディオの世界ブランドとなっている。
日本では、1987年にオルトフォンジャパンが設立され総販売代理店となっている。
現在、オルトフォンA/Sは総合音響機器メーカーとなっており、医療機器分野や精密機器分野も手掛けている。
Monitor Audio(モニターオーディオ)は、イギリスのモニターオーディオ社のオーディオブランドである。
1972年、創業と同時にハイファイオーディオスピーカーの専業メーカーとして、ハイエンドスピーカーシステムを次々と誕生させる。
近年では、トールボーイ型スピーカーが特に注目され、日本でもブランド力が定着し始めている。
フラッグシップであるPlatinum Seriesをはじめ、Gold、Silver、Blonze、Radius、Mass、Apexシリーズなどのハイファイスピーカーに加え、シーリングスピーカーや壁掛けスピーカーなど幅広いラインナップを揃え、今やスピーカーのビッグブランドとして大成功を収めている。
また、ハイファイオーディオスピーカーに加えて、ホームシアター向けのスピーカーシステムも手掛けている。
スピーカーユニットでは、1991年に世界で初めてセラミック・アルミニウムを用いたメタルコーンを創出し、メタルコーンスピーカーのパイオニアとして君臨している。
ハイファイオーディオファンであれば、最低でもBlonzeシリーズ以上を購入の目安にすれば後悔は無いと思います。