日本でも過去にタンポポは農作物として栽培されていた事実がありました。
それは江戸時代、気候の変動により農作物の不作が続いた時に救荒食物として栽培が奨励されていました。
那須高原や八ヶ岳山麓、北海道のあちらこちらで巨大なタンポポが咲き誇る平原が残っています。
これは、あくまでも推測ですが、田畑以外の平原でタンポポを育てていたのでしょう、日本のあちこちに存在するタンポポ平原はその名残だと考えられます。
このエピソードから解る事、それはタンポポは劣悪な環境でも育つ事ができるほど強靭な生命力があるということです。
多年草のタンポポは、5年もすれば太くて長い根となり、その長さは1メートル以上にも及びます。
そして、葉の付け根に生長点が有るため、葉が全て枯れてしまっても、雨が降れば直ぐに葉を出し伸ばします。
長い根のおかげで表面が乾ききって他の植物が全て枯れてしまってもタンポポだけは地中深くの水分を吸い上げて生き残れます。
救荒植物として栽培が奨励されていた事実、タンポポの持つ強靭な生命力を考えれば不思議でもなんでもありません。
タンポポはキク科タンポポ亜科に属します、キク科植物はタンポポの仲間、と言うことでキク科植物を紹介します。
キク科植物は12の亜科に分類され、主なキク科植物は4つの亜科に属し、その比率は全体の99%以上になります。
キク科の4つの主な亜種は以下のようになります。
・ムティシア亜科、代表植物はガーベラ属やムティシア属。
・アザミ亜科、代表植物はアザミ属、チョウセンアザミ属。
・タンポポ亜科、代表植物はたんぽぽ属、ノゲシ属(レタス属)、チコリ属。
・キク亜科、代表植物はキク属、ノコギリソウ属、ヨモギ属、シュンギク属、シオン属、アキノキリンソウ属、キンセンカ属、コスモス属、ダリア属、ハハコグサ属、ヒマワリ属、ヒャクニチソウ属(ジニア)、オグルマ属。
何処かで聞いたことのある花や野菜類を思い浮かべませんか?
実にキク科植物は亜種が多く、その特徴として人間には重要な薬効成分が豊富ということです。
その他の亜種の主な植物も参考にあげておきます。
ヌマダイコン属、ブタクサ属、エゾノチチコグサ属、ゴボウ属、ウサギギク属、シオン(アスター属)、ヒナギク属、キンセンカ属、ベニバナ属、ヤグルマギク属、ヒメジョオン属、ツワブキ属、キクイモ属、ヨメナ属、シカギク属(カモミール)、フキ属、ステビア属など。
分類的には、マリーゴールドやヤーコン、ヒャクニチソウなどもキク科植物です。
調べれば調べるほどに、タンポポの遺伝子的な強さが解ります。
事実、キク科の植物は漢方薬の主原料になっている種類が多いのにも驚きました。
深く知れば知るほどに恐るべし薬効成分豊富な植物だったのです。
当たんぽぽ普及協会の経営母体である「株式会社ファンシーフーズ」では、食用タンポポ普及活動を通じて、「食と健康」について日々研究と実証を行っています。
その中で、特に力を入れて行きたい分野が、「肌」に関する疾患分野です。
中国の「医食同源」、韓国の「薬食同源」などに関しても、同時に研究する中で「肌は身体内の状態を見事に反映している」、という事項に大いに注目しています。
当時は、肌の色である程度の疾患予測を行っていましたが、現代では肌の色も然りで肌の状態が大きな要素となっています。
団塊ジュニア世代が成人になるころから急増したアトピーや尋常性湿疹、これはいったい何を物語っているのでしょうか?
この世代と他の世代とでは、何が根本的に異なっているのでしょうか?
そこには、大きな食文化の変化が起こっていたのです。
現在、これに関しては医学的見地も踏まえて慎重に研究しているところであり、まとまり次第成果として各種の方法で発表して行きたいと思います。
ここで話せることは一つだけです、それはこの世代が子供の頃は戦後の高度成長期からバブル経済期にあり、日本に「健康ブーム」が到来していたということです。
この時代の健康的と言われていた食文化、実は最近になって医学的にも栄養学的に間違っていたものが多く有ります。
ある部分では健康に良い物が、逆にある部分では「栄養失調」をもたらしていました、それによって人間本来の持つ免疫力がある種の栄養素を毒だと認識し、異常反応を起こしてしまうようになったのです。
これは花粉症のメカニズムと酷似しています、つまり「尋常性(異常ではない)」という名前が表しているように、病気ではなく免疫力の異常反応によって引き起こされている症状と言えるのです。
当協会と株式会社ファンシーフーズでは、アトピーやアレルギーなどの肌疾患に関してこう考えています。
それは、「臨時的な対処法ではなく、原因を究明し根本から治す方法を提唱していくべきだ」と。
今後、これらの研究を順次発表していきたいと思います。
「タンポポは漢方薬」でも驚異の成分を含む事をお話ししましたが、今回は「タンポポの根」の部分の関して、よく知られているビタミンやミネラルなどは除いて特徴的な成分について更に詳しくまとめてみました。
改めて、その効能について詳しく調べてみると、「タンポポの根」が漢方薬として重宝されている理由が解ります。
・タラキサシン
ハーブ系苦味成分であり食欲増進、胃液や胆汁の分泌を促し消化機能を強化します、また肝臓強壮効果があります。
・トリテルペン
糖と結合するとサポニンとなります、消炎、解熱、鎮静、排膿などの効能があります。
・ステロ―ル(フィトステロール=植物性ステロール)
生物を構成する重要な成分で、細胞膜生成には欠かせません、皮膚疾患に特に効果が期待できます。
・イヌリン
炭水化物の一種です。
タンポポは、根に栄養源を貯蔵するための手段としてイヌリンを使用しています。
イヌリンは、腸に達するまで消化されずに腸内細菌によって分解され、腸内の有益細菌の繁殖に機能します。
効果としては、乳酸菌と同様ですが、乳酸菌は腸に達するまでにほとんどが消化されるのに対して、イヌリンは腸に確実に達して効果を発揮します。
・ペクチン
複合多糖類であり、消化酵素では分解されないので食物繊維として機能し、コレステロール低下やアレルギー緩和作用があります。
・コリン
神経伝達物質として重要な成分で、循環器系や脳には重要な物質です。
また細胞膜の構成と補修に不可欠な成分であり、健康と若さの維持には欠かせない極めて重要な成分の一つです。
・フェノール酸
フラボノイドと並ぶポリフェノールの一つです。
フラボノイドは色素ですが、それ以外をフェノール酸と呼んでいます。
フェノール酸の種類はリグナン、ジケトン、エラグ、クロロゲン酸、クマリンがあり、効能としては抗菌、エストロゲン様ホルモン作用、抗血液凝固などで、「血栓防止薬」として利用されています。
・アスパラギン酸
アミノ酸の一種で疲労回復や抵抗力強化などの効能があります。
栄養ドリンクにも含まれている成分としても知られています。
どうですか?
タンポポの成分は、まさに生薬そのものです、また皮膚につけても消炎効果が期待できます。
タンポポがヨーロッパで食用とされている理由、それはタンポポに含まれる薬効成分が理由の一つにあげられます。
タンポポの種類に関わらず、葉や花茎には、ルテイン、ビオラキサンチン、タラキサシン、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、カリウム、鉄などが主な成分として含まれています。
ここで、 タラキサシンは苦味成分であり食欲増進、胃液や胆汁の分泌を促し消化機能を強化する働きが有ります。
ビオラキサンチンは色素の一種でルテインと共に目の働きを良くします。
他の成分など総合的には利尿、食欲増進、目の病気予防治療、デトックスに有効な成分配合となっています。
更に、根は漢方薬「蒲公英根」(ほこうえいこん)として昔から愛用されているほどで、当然貴重な薬効成分が多く含まれています。
根には、タラキサシン、トリテルペン、ステロール(フィトステロール=植物性ステロール)、イヌリン、ペクチン、コリン、フェノール酸、アスパラギン酸、ビタミンA、ビタミンB群、カリウムなどが主な成分として含まれています。
ここで、ステロールはご存知皮膚疾患には重要な成分として知られているステロイドと同種の成分です、また漢方薬「蒲公英根」(ほこうえいこん)は妊産婦の薬で母乳の出を良くし身体を温める薬で有名です。
これらの成分を総合すると、利尿(利尿薬「フロセミド」に匹敵し、更に体内からのカリウム溶出が無い)、便秘(含デトックス効果)、肝臓障害、胆嚢障害(黄疸に効果)、リウマチ、皮膚疾患、ニキビ防止治療、血液浄化、細胞組織浄化、冷え防止、脂肪燃焼、だるさ解消など美容と健康にとって恐るべき薬効成分の宝庫だったのです。
事実、 漢方薬「蒲公英根」(ほこうえいこん)を煎じて飲むと身体がホカホカしてうっすら汗をかいてきます、この状態で床に入ると熟睡してしまいます。
私は、日に3回タンポポ茶を飲むようにしましたら、身体のだるさが解消され、熟睡できるせいかストレスをあまり感じられなくなりました。
これは是非、皆様にもお奨めします。