国や地域や企業間において意識した方が確実に対象の相手に脅威を感じていると言えます、ビジネスにおいても同様で意識している相手には脅威を感じており既に弱い立場となっていると考えた方がよいでしょう。
そもそも意識するという心理的な要因を分析すればその相手は自身を脅かす可能性がある対象であるからです、脅かす対象でなければ対象の人や企業には臆することなくマイペースに接していられるのです。
問題は過度な意識からくる無意味な防衛行動です、これは必ず相手の知ることとなり不要なトラブルを起こすことにもなります。
こちらが強く意識していたとしても相手は意識していない可能性があります、そこへ相手も意識せざるを得ない事実が起こると突然意識がぶつかり合い互いに緊張が高まります、緊張した状況は正常な状況ではなく一種の興奮状態ですから些細な事がきっかけとなり大きな事件へと発展することもあります。
自身や自身の組織を平穏に保ちたいなら他者を強く意識しないことです、つまりは自身の事を粛々と行っていればよいのです、そして自身のビジネスに直接関係していない人や企業を警戒したり挑発する発言をどんな立場の人にも行わないことです。
それを話した人や企業が何時どんな状態になるかは誰にも予測できません、つまり誰にも漏らさないという保証もありません、ビジネスに重要なのは不要な争いごとを起こさないことが最も平穏にビジネス推進していけるコツなのです、「争いは百害有って一利無し」ということを覚えておくとよいでしょう。
普通人は「他者依存する人」を良くは言いません、でも「他者依存する人」は本当に良くないのでしょうか、実は過去の成功者事例を調査してみると意外や「他者依存する人」が一皮むけると大成功する可能性を秘めています、それよりも自信家で過大な自己評価を行う「自尊心の強い人」は逆に成功していないように思えてきます。
この理由は「他者依存する人」は素直に他者のアドバイスに乗るが「自尊心の強い人」は素直には乗らないからに他なりません、確かに素直に他者のアドバイスに乗るのはリスクは高いかもしれません、しかし依存する人の見極めさえ間違わなければ絶大な力を一瞬にして得ることができるのです。
他方で誰にも着かず離れずで我が道を行く人は賢いようで意外や誰からも相手にされずに孤立してしまう可能性が極めて高いと言えます、手っ取り早い成功は成功している人に素直に乗るに限ります、これが自身は苦労せずして最も効率よく成功を収めることができる戦法でもあります。
歴史の革命児や時代を創造した経営の天才たちをよく調べてみると解ります、頭角を現す前は他者依存によって成り上がっています、自分の理想郷を作り上げるまで他者依存するのは実は極めて効率よい賢者の戦法なのかもしれません。
過日の山中教授のIPS細胞のノーベル賞受賞後に世界中でそれまで表面化してこなかった善し悪し何人もの人物が突然脚光を浴びました、また天才音楽家と言われた人の事件や若き資産家と言われた人の事件、この数年で隠れていた事実が表面化し始めています。
どの世界でも言えるのですが、どんな事でも陰陽つまり裏と表の世界が有るのです、例えば金融にしても表の銀行と裏の債権回収サービサー、同じ銀行の店舗内の中に表と裏の顔が存在しています。
表側の奇麗な窓口で預け入れや融資を行い、裏では窓も無い部屋で債務者を呼び出しては回収処理を粛々と執り行っているのです。
一般の企業でも表の営業と裏の問題解決部門が存在し企業運営を行っています、世の中全てがこういった表の陽のあたる場所で活躍して活かされる人と逆に裏の陽の当らない場所で存在を示し活躍できる人とに分かれます。
プロ野球の野村元ヤクルト監督が就任直後のコメントで「長島がひまわりなら私は月見草、月見草には月見草のやり方がある」と言って、そのとおり結果を残したのが記憶に残ります。
表に立つ人が裏に回ったら本来の力が発揮できません、また裏に回る人が表に立ったら叩かれる事になります、最近のSNSは当に表の世界、裏の世界で活躍する人は一切SNSをやらないのは当たり前です。
もし表に出ればそれは死活問題になる可能性があるのですから、でも時折表の世界に絶対に顔を出してはいけない人が何を考えてか表に出てくることがあるのです。
その結果は言うまでもありません、先述のように叩かれて終わりです、幸福に暮したいなら自分に相応しい世界で相応しい生き方をするに限ります、これも一つの成功法則です。
会話や文章などで発する特徴的な言葉にはその人を理解する目的において大きな意味があります、人は記憶や思考に無い言葉を発することはできません、更には発するという行為は確実にその言葉を意識しています。
つまりその言葉を発するのは何らかのその言葉に関連した情報が記憶され更には思考しているのです、文章にしても同じことです、同じ事を表すのに人によって使う言葉が違うのは実に興味深い事実です。
また言葉はその人の考えの陰陽どちらかの状況を確実に表しています、例えば「人間関係」という言葉をよく使う人は「人間関係が重要」という意識の裏で「人間はある意味で怖い」を同時に意識している可能性が高いです。
同じように「心」という言葉をよく使う人は「思いやりや人を気遣う重要性」を意識している裏で「どこかで愛情を欲している」可能性が極めて高いと言えます、加えて言うと元気な人は「元気です!」とあえて言いません、だから「元気です!」と発する本当の意味は「元気になりたい」、もしくは「現在落ち込んでいる」状況なのです。
心が正常であれば心に関する状況を示す言葉は意識しないものです、意識するということ自体が意識せざるを得ない心の状況にあるということになります。
またSNSなどオープンな場所で他者に対して向けた言葉は確実に今の自分や自分の置かれた状況に向けられています、言葉を拾ってその人の状況を推測すれば人は隠し事はできないのです。
聞く人が聞けば、読む人が読めば、心の状況の全てが丸見えとなってしまいます、現在の精神状態を他者に察しられたくなければ冷静になるまでは何も発しないことです、無理に隠そうとすればそれもまた特徴的な言葉となって表れるのですから。
私は数年間で10社以上も事業再編成の目的で会社を誕生させたことがあります、代表を務める企業創設は過去20社以上となります、そして全ての会社が存続しています、つまり過去1社も倒産させていないのです。
40年間という経営歴には倒産の危機は幾度もありました、しかしその度にいろいろな経験を積み経営と再興手法を学び、時には一時避難的に上場企業の力を借りて再興を果たしてきました。
経営に行き詰まった経営者に対して周囲は「倒産させて再起させた方が早い」と必ず口を揃えたかのように言います、でも私は昔から「企業は人と同じだ、何故なら企業を法人と言うのだから」と言ってはどんな状況であろうと存続させる方法を熟考してきました。
再生は確かに大変な割には利益の保証もありません、また休む暇もなくあらゆる手を尽くさなくてはなりません、しかも常に時間との勝負で精神的にもかなり厳しいです、肉体的にも精神的にも倒産させた方が良いと誰しも考えるでしょう。
でも自分の子供とも思える会社が自分の目の前で倒れていく姿を平然と見ていられるでしょうか、私にはそこまで非情にはなれません、どんなに費用がかかろうがどんなに時間がかかろうが自身の手で創設した会社は必ず守りとおしたい、それが経営者の最大の務めでもあると思います。
そして「40年間一度も倒産させていない」、これが私の経営者としての誇りです、もしも存続させる意味が無くなった会社であるなら債権債務をゼロにして解散登記するのが経営者の責務として正しいと思います。