2024年10月28日 07:00
フランス語において、他国語に比較して格段に種類が多い単語のカテゴリーは「味」や「匂い」です。
フランス料理のソースやワインの微妙な味や香りの違いの表現の多さには驚きます、さすがに香水の原料を数十種類も混合させて作る国だけあります。
こういった言語が創出される背景は、フランスという国の文化と照らし合わせると納得できます。
日本語にも他国に比較してダントツに多いカテゴリーが在ります。
その一つは、「感情」など心の状況を表す単語です。
どこの国の言語にも在る笑う・泣く・怒る・悲しむなどは当たり前として、日本語独特の微妙な心を言い表す単語が星の数ほど在ります。
これらの単語は他国の言語で翻訳すると1対1では翻訳できずに、単語の組み合わせや熟語を使った翻訳となってしまいます。
例えば悲しい心の状況では、「物悲しい」、「空しい」、「切ない」などです。
またニュアンスは解るのですが、正確にどういう心境なのか他の言葉で説明するのは難しい言い方も在ります、例えば「ワクワクする」や「ウキウキする」などです。
他にも考えてみてください、おそらく100種はすぐに超えてしまいます。
これほどの心の状況を示す単語が多い言語も大変珍しいのです。
日本人そして日本の文化、言語からみると日本人は心や気持ちをとても大切に扱っていることが解ります、これが日本の「ワビサビ」というものです。
嫌な事件が多いです、日本人の持つ貧しくも凛とした他者を思いやる古き良き時代はいったい何処へ行ってしまったのでしょうか?
そして、「他者を思いやる気持ち」を最重要としたした日本文化はこの先どうなってしまうのでしょうか?