2024年5月13日 07:00
「節分」には「豆まき」をして厄払いと春の到来を祝います。
豆まきの「鬼は外、福は内」という掛け声ですが、地方によっては「鬼は内、福は外」、「福は内、鬼も内」など地方独特の文化によって異なるようです。
また、丹羽家が藩主だった二本松では「鬼外、福は内」と「おにはそと」と言わず「おにそと」と言うようです。
これは丹羽(にわ)という読みが「おにはそと」と言うと、その地の殿様は「外だ」と言っているように聞こえるため、それを避けるように「おにそと」と言うようになったものです。
ここで「豆をまく」という意味ですが、これは中国の「五行思想」に関連しています。
実は、豆そのものが「災い」の象徴であり、豆をぶつけられる鬼が災いの対象ではありません。
乾燥させた豆はとても硬いです、硬いものは五行では「金」の気になります、また「災い」も「金」の気に含まれます。
逆に、「金」の気は自ら「災い」を撥ね返すことができ、簡単には毒されない侵されないという無敵の強気でもあります。
その象徴である「金」に見立てた豆を、「金」の相剋の関係にある「火」をもって焙ることにより「金」を再生する、つまり「災い」を浄化するという意味があったのです。
また、「金」の気は「木」の気の相剋の関係にあります。
節分(立春の前日)の「豆まき」の風習とは、「金」を「火」で剋することにより「木」の相剋の「金」を浄化し「木」を助ける、つまり春の草木の息吹と生命体である人間の健康を祝う行事であるということです。